プレーオフ セミファイナル マッチサマリー(東芝 12-17 サントリー)

プレーオフトーナメント
東芝ブレイブルーパス 12-17 サントリーサンゴリアス
【プレーオフトーナメント セミファイナル/2011年1月22日(土) at 東京・秩父宮ラグビー場】

東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー
2週間前にトップリーグ第13節で戦ったばかりの両者。その際は東芝が激しいブレイクダウンでゲームを優位に進め勝利をあげた。どのような展開になるかが期待される一戦。

「その後2週間ハードな練習で修正してきましたから」
サントリーサンゴリアス エディー・ジョーンズ監督が試合後に述べた通り、ハードに守り、攻め続けたサントリーが決勝に駒を進めることとなった。

=得点経過=
東芝ブレイブルーパスのキックオフで始まったゲーム。最初から2分、激しい縦への攻撃を見せたサントリーがCTBニコラス、PR畠山のゲインを見せ、最後にはSOトゥシ・ピシがゴールポスト下に飛び込み先制トライを挙げる。(G成功0-7)
縦に強く仕掛けるサントリーに対して、キックで陣地を稼ぐ東芝、一進一退が続く。その間、8分、24分とサントリーはPGを狙うが、ニコラスは当たりが悪く、PG失敗。

「彼は139キャップの先生に教えてもらってますからね」エディー・ジョーンズ監督が語った通り、この試合、サントリーSH日和佐が細かな動きで攻撃ラインをテンポアップさせ、サントリーを引っ張る。

29分、その日和佐がサントリーは東芝陣10m付近のラックサイドから抜け出し30m疾走。最後は好フォローを見せたHO青木にパスしてトライを挙げる。(G失敗0-12)

後半になり東芝がフィジカルの強さを発揮する。ラックでペナルティを誘いサントリー陣に入るとラインアウトから強固なモールでサントリーゴールラインへ迫る。遂に8分、FLベイツが左隅に倒されながら手を伸ばしてグラウンディング。ビデオ判定となったが認められ、東芝が反撃の狼煙を上げる。(G成功7-12)

サントリーもすぐさま反撃。10分に東芝陣22mのスクラムターンオーバーからラックでゲイン。最後はまたもやSH日和佐が抜けて、PR畠山にパス、左隅に抑え込みトライ。(G失敗7-17)

27分、東芝は再度ラインアウトからモールを押し込みFL山本が左にトライ。ゴールは惜しくもポールに当たり、失敗。12-17となる。

その後、東芝も気迫の攻撃でサントリーゴールラインに何度も迫るが、サントリーはFW・BK一体の堅守で最後の一歩を踏みこませず、逆に何度もターンオーバーを見せ、5点差を守り切ってノーサイドを迎えた。

会見ダイジェスト
東芝ブレイブルーパス
瀬川監督(右)、廣瀬キャプテン
瀬川監督(右)、廣瀬キャプテン


◎東芝ブレイブルーパス
○瀬川智広監督
「プレーオフセミファイナルで、ライバルチームのサントリーさんとの対戦を非常に嬉しく思っていました。両チームの選手が非常に良いラグビーをしてくれて、感謝しています。トップリーグ最終節から2週間、この期間にどれだけ成長したかが問われる試合でした。最初からサントリーさんの気迫があって、受けてしまいました。この敗戦を生かして日本選手権に向けて切り替えていきたいと思います」

──誤算は?
「予想外のことはなかったが、チャンネル0、1を切られたのが誤算といえば誤算です」

──攻め急ぎか?
「まず、攻めるべきだと思っていました。サントリーさんにアタックの時間を与えると、東芝のリズムが出ないので、まず、ボールキープと思いましたが、こだわり過ぎて、攻めるチャンネルが偏って、サントリーさんにとって守りやすくなったかもしれません。しかし、選手が考えてやってくれたことを尊重したいと思います」

○廣瀬俊朗キャプテン
「まず、多くのサントリー、東芝ファンの皆様のご来場に感謝いたします。終始、サントリーペースの試合で、サントリーさんの気迫、モチベーションの高さに押されました。ゆるぎない自分たちを築けていなかったと思います。もっともっと強くなるチャンスを貰いました。この敗戦を忘れずに、日本選手権に向かっていきたいと思います。サントリーの皆さんにはおめでとうと言いたいです」

──ディフェンスは?
「前半最初はやられましたが、それ以降はまあまあ対応できたと思います。まんべんなく守ろうとし過ぎたかもしれません。前回より、チャンネル1、2を突かれたが、何が何でも0、1のところでタックルしようという思いのひずみが出たかもしれません」

──後半、PGを狙わなかったが?
「もう、トライを獲らないと勝てないと思っていましたので。同点でもトライ数差で負けなので、トライが2本必要という計算でした」

東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー   東芝 12-17 サントリー
サントリーサンゴリアス
ジョーンズ監督(右)、竹本キャプテン
ジョーンズ監督(右)、竹本キャプテン


◎サントリーサンゴリアス
○エディー・ジョーンズGM兼監督
「試合のスタートが良くて、最初のところで勝ったと思いました。非常に良いアタッキングラグビーをしたと思います。後の60分間は準決勝、決勝という雰囲気の試合でした。今日はFWが素晴らしいスクラム、ラインアウトをして、ブレイクダウンでも勝ってくれました。さすがに東芝さんはチャンピオンチームで、他のチーム相手なら20点差が付いていたでしょう。東芝さんは常に押してくる良いチームです。来週が楽しみです」

──グレーガン選手を出さなかったのは?
「彼を入れると、トッドかライアンを出さなければいけなくなりますが、二人ともディフェンスの良い選手で、特に、今日のトッドは素晴らしい出来だったので、替えませんでした。ジョージはあと3試合。日本にいる皆さんはラッキーです。世界でも素晴らしい選手の最後の試合を見られますよ」

──トヨタと三洋のどちらに来てほしいか?
「ドローですね(笑)。延長戦をやってほしいですね(笑)。対戦相手は関係ないです。どちらのチームも素晴らしいプレースタイルでリスペクトしています。こちらも変わらずにやりたいです」

○竹本隼太郎キャプテン
「本当に、リーグ戦最後の試合から2週間、タフでフィジカルな練習をしてきました。最初からきれいなラグビーでなく、泥臭くやろうと言ってきました。東芝さんとやるときはいつもフィジカルなゲームになりますが、今日は一人一人が練習どおり戦えたと思います」

──後半、攻められたが?
「ディフェンスも良い準備をしてきたので、前回と違って、守っても一人一人が自分たちのプランどおりディフェンスできました」

RELATED NEWS