3節 マッチサマリー(パナソニック 43-17 コカ・コーラウエスト)

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パナソニック ワイルドナイツ 43-17 コカ・コーラウエストレッドスパークス
【week3/2011年11月13(日) at 埼玉・県営熊谷ラグビー場】

秋の深まりを感じるも、おだやかな日差しに誘われ多くのラグビーファンが熊谷ラグビー場に詰め掛けた。パナソニックワイルドナイツ対コカ・コーラウエストレッドスパークスの一戦は、成長著しい若手選手たちに注目が集まる中、午後2時、キックオフとなった。

立ち上がりはコカ・コーラウエストの時間。パナソニックの反則からチャンスを得るが得点には至らず。パナソニックも多彩なパス、キックで一気にチャンスを作りゴールへボールを持ち込んだと見えたが、ハンドリングエラーでトライにはならず。

得点が動いたのは13分。パナソニックはコカ・コーラウエスト陣22mラインアウトからバックスへ大きく展開、コカ・コーラは出足良くディフェンスするが反則をおかす。ペナルティゴールを10番デラーニが決め、3点を先取。

続く29分。パナソニックは絶妙なキックを織り交ぜ敵陣深くでマイボールラインアウトを得ると、左へ展開。14番北川や2番堀江が起点を作るとコカ・コーラは反則。パナソニックはアドバンテージをもらいながら攻め続け、最後は6番劉永男がトライ。デラーニのゴールも成り10対0とする。

リードを広げたパナソニックだが、反則を繰り返してピンチを招く展開となっていく。コカ・コーラは立て続けに3度、ペナルティゴールを狙わず、マイボールラインアウトからトライを取りにいくがいずれもゴールラインを越えることができない。この時間帯の攻防がそのあとの試合展開に大きく影を落とすこととなった。

ゴールを背に我慢の時間帯をしのいだパナソニックは、前半終了のホーンが鳴り響く中、11番山田のスピードが爆発し、一気にトライを奪う。

15対0、パナソニックのリードで後半に。いきなりパナソニックは山田がボールを持ち躍動、場内を沸かす。勢いのついたパナソニックに対してコカ・コーラウエストも反撃。6分、敵陣に入りボールを大きく動かし展開、速い球出しにパナソニックはたまらずオフサイドの反則。コカ・コーラはタッチキックを選択。ラインアウトからの攻撃から素早い攻撃、最後は2番有田がトライを奪い、ゴールも成って15対7と迫る。

11分、キックの応酬を制したパナソニックがコカ・コーラ陣へ。コカ・コーラボールのラインアウト、ボールをキープしたコカ・コーラは12番ベイトマンが突破を図るがボールがこぼれる。これをものにしたのは、これまで攻守にわたり存在感を示していたパナソニック5番ダニエル・ヒーナン。ゴールを陥れ、突き放す。

17分、コカ・コーラウエストは敵陣で得たペナルティをまたしてもタッチへ蹴出してラインアウトからの攻撃を選択。ボールを大きく動かすと11番金堀が左隅へ飛び込む。ゴールは成らなかったものの22対12と追いすがる。

22分、コカ・コーラは要所要所で攻撃の起点となっていた2番有田を負傷で欠く。直後、敵陣に入ったパナソニックはラインアウトからヒーナンが力強い突破、コカ・コーラの反則を誘う。これを速攻し、またしてもヒーナンがトライを奪う。デラーニがゴールを決めて29対12と勝利へ大きく前進。
このあとパナソニックはバックス陣が持ち前のスピードを発揮して連続トライをあげ試合を決めた。

34分、ピッチには地元熊谷出身、パナソニック茂木が登場しスタンドオフの位置につくとスタンドから大きな声援が飛ぶ。

ノーサイド間近、コカ・コーラも意地のトライを返すも最終スコアは43対17、パナソニックが力の差を見せた。

勝敗を分けたのは、前半の戦い方だったろうか。コカ・コーラがペナルティからの攻撃を繰り返すも、パナソニックは凌ぎ切ると逆襲トライ。試合展開とは裏腹なスコアで折り返すことになったところ。後半は一転して点の取り合いとなったことからも、プラン通りのゲーム運びをしながらも前半、スコアできなかったコカ・コーラは課題を残した。
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会見ダイジェスト
コカ・コーラウエストレッドスパークス
向井監督(右)、平原キャプテン
向井監督(右)、平原キャプテン


◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督
「ボールを動かしてトライをとることを目標にしてきましたが、最後のところでミスをして相手に反撃を許してしまいました。そこを修正して次につなげたいと思います」

──前半、ペナルティからゴールを狙わなかったが
「プランです。3点ずつとればスコア的には楽になっていきますが、相手は強いチームで、それでは気持ちの面ではプレッシャーを与えられないと考えました。また、自分たちがボールを持ち続ける時間を多くしたいという狙いもありました」

──前半、最後に取られたトライはいたかった?
「そうですね、あれがなければ‥‥。単純なタックルミスからでしたから、しっかりチェックしないと。相手の攻めも多彩でしたが」

○平原大敬キャプテン
「前半、自分たちのプラン通りにゲームを進めることができたのですが、自分たちのミス、ペナルティで相手の強いところを引き出してしまったのが敗因かと思います。チームとしてはレベルが上がってきたので、しっかり修正して次週に臨みたいと思います」

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パナソニックワイルドナイツ
中嶋監督(左)、霜村キャプテン
中嶋監督(左)、霜村キャプテン


◎パナソニック ワイルドナイツ
○中嶋則文監督
「前節NEC戦、後半4トライされた反省からディフェンスに課題を持って臨みました。接点の部分では差し込まれる場面もありましたが、ディフェンスのシステムとしては最後までしっかり機能していました。アタックに関しては前半、エリアの取れない時間帯がありましたが、選手がよく我慢して、ディフェンスからの切り返しでトライに結びつけた点は評価できるかと思います」

○霜村誠一キャプテン
「結果を見れば点差はありましたが、とてもタイトなゲームでした。ペナルティが多くフラストレーションをためて、アタック、ディフェンスのシステムを崩しそうになっていた点は今後、修正しなくてはと思いました」

──途中までスコアで離しきれない内容だったが。
「少しペナルティが多かった点でリズムに乗り切れなかったという面はありました」

──前半最後の場面、山田選手のトライで流れが変わったと思うが。
「ずっとゴールを背にして耐えていた場面が多かったのですが、セットから一発でとれたのは後半に向けて大きかったですね」

──コカ・コーラは前半ペナルティゴールを狙わず攻めてきたが。
「結果として、何回かそういう場面でしっかりと止められたのは、自分たちの自信につながったと思います。3点、6点、9点と取られていたら苦しくなっていたかもしれません。ただ、これは結果論ですので」

パナソニック 43-17 コカ・コーラウエスト

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