| NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 19-10 神戸製鋼コベルコスティーラーズ【week4/2011年11月19日(土) at 東京・秩父宮ラグビー場】
 
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						| NTTコミュニケーションズ、雨の中、我慢のディフェンスで勝利をつかむ 後半7分。スコアはNTTコミュニケーションズ9-3神戸製鋼となっていた。どちらのチームもPGによる得点だけで、まだ、トライを取れていない。大雨の中、どちらのチームもハンドリングミスを避けキック主体のゲームメークをしているが、ディフェンスの穴も空かず、なかなかトライには結びつかない。どちらのチームが勝利をつかむにしても、ロースコアの試合になることは間違いなかった。
 
 後半8分、神戸製鋼SOピーター・グラントのオープンへのハイパントをNTTコミュニケーションズのBKがキャッチミス。神戸製鋼がゴール前に迫るが、トライにはならず、神戸製鋼ボールの5mスクラムとなった。神戸製鋼にとっては、貴重なトライチャンスだ。しかし、このスクラムから出たボールにNTTコミュニケーションズのバックロー陣が素早く反応し、ターンオーバー。NTTコミュニケーションズは大きなピンチを防いだ。
 
 後半16分。今度はNTTコミュニケーションズが神戸製鋼ゴール前まで攻め込んだ。しかし、ラインアウトからのモールで神戸製鋼がペナルティを犯す。NTTコミュニケーションズがFB栗原徹のPGで3点を加点し、12-3とリードを広げた。
 そして、敵陣へ攻め込んだ数少ないチャンスをトライにつなげたのはNTTコミュニケーションズだった。後半24分、ラックでのターンオーバーでボールを獲得すると、SH鶴田諒がサイドに走り込み3、4人をかわし、ゴール前に。そのラックから出たボールをすばやくWTB友井川拓からSOクレイグ・ウイングへパス。オールブラックスのLOアイザック・ロスがそのボールをもらい突破し、最後はCTBジェイピー・ネルがトライ。ゴールも成功し、19-3と、試合を決定づける得点差となった。
 試合終盤、NTTコミュニケーションズは神戸製鋼にゴール前に攻め込まれ、ペナルティを続けて犯し、後半34分、35分と2人もシンビンを出してしまい13人対15人となった。しかし、神戸製鋼の追加得点をゴール前PKからのSH佐藤貴志の速攻でのトライ(ゴール成功)だけに抑え、ファイナルスコア19-10で勝利をつかんだ。
 
 雨の中、ボールをオープンに展開することがなかなかできず、NTTコミュニケーションズらしさは出せない試合だったが、数少ないチャンスをトライに結び付け、栗原がPGのチャンスを冷静に決め、また、FWが神戸製鋼FWに決して負けず、守り切ったことが、NTTコミュニケーションズに勝利を引き寄せた。NTTコミュニケーションズは、前節の対サントリーサンゴリアス戦の大善戦に続き、対神戸製鋼戦も勝利となると、次節の対東芝ブレイブルーパス戦が大きな楽しみになった。(正野雄一郎)
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									|  | 苑田ヘッドコーチ(右)、平島キャプテン 
 
 |  ◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
 ○苑田右二ヘッドコーチ
 「今日は東京での今シーズン最初のゲームということで、晴れていれば、ボールを展開する神戸製鋼のラグビーをお見せしたかったが、非常に残念です。勝つことができず、非常に悔しいです」
 
 ──ミスが多かったが?
 「もちろん、キックオフからボールを継続してアタックしようと計画していましたが、後半初めの5mスクラムでボールを取られたり、キックオフのボールをタッチに出したりして、相手にボールをキープさせてしまいました。重要なポイントでミスを犯し、ボールを失って、思うようなゲームができなかったのが敗因です」
 ○平島久照キャプテン「負けて悔しいけれど、これからもゲームがあるし、立て直したいと思います」
 
 ──修正点は?
 「ミスがいろいろな面で出ています。細かいプレーの精度を上げることと、もう一度、神戸製鋼のラグビーをするということです」
 
 
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									|  | 大沼監督(右)、友井川キャプテン 
 
 |  ◎NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
 ○大沼照幸監督
 「本日、この悪天候の中、多くの方に応援していただき感謝します。今日の試合は、雨でタイトなゲームになると予想されていましたが、先週、サントリーサンゴリアス戦から機能しだしたディフェンスを前面に出そうと臨みました。今日も前へ出てディフェンスすることと、ラックディフェンスでしっかりプレッシャーをかけることにフォーカスして練習してきました。選手が素晴らしいディフェンスをしてくれました。ただ、後半、ペナルティが多く、シンビンもあったので、修正していきたいです」
 
 ──昨年もトヨタ自動車戦でこのような天候で勝ったが?
 「そういったことはあまり考えていません(笑)。たまたまトヨタ自動車さんに勝利したときが、同じような天候だったというだけです。もともと、うちはディフェンスで試合のリズムをつかむチームです。昨年の順位は12位でしたが、失点は少なく自信をもっていました。しかし、今シーズンはヤマハ戦で大量失点して、自分たちのディフェンスをしようと取り組んできた成果が表れたと思います」
 
 ○友井川 拓キャプテン
 「本日は雨の中、大勢のサポーターの方がいらっしゃって、僕たちの背中を押してくれました。嬉しく思います。雨でミスが多い中、FWがブレイクダウン戦でしっかり戦ってくれました。僕は外から眺めていて頼もしく感じました。FWが頑張ってくれたことが勝因だと思います」
 
 ──ディフェンスの練習は?
 「昨年も、うちはキック中心のチームでしたが、ディフェンスはしっかりできている自信はありました。12位という順位で、対戦相手はすべて格上と思ってチャレンジするしかないと練習しています。先週もサントリーさん相手にディフェンスでしっかりプレッシャーをかけたことが自信につながっています」
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