4節 マッチサマリー(NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車)

NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車   NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車

NTTドコモレッドハリケーンズ 10-62 トヨタ自動車ヴェルブリッツ
【week4/2011年11月20日(日) at 広島・コカ・コーラウエスト広島スタジアム】

前日までの雨も上がり、秋晴れとなった広島県南部地方。しかしコカ・ウエストに吹く風は強く、冷たかった。
トヨタ自動車ヴェルブリッツのキックオフで試合開始。先制したのはトヨタ自動車。前半9分、NTTドコモレッドハリケーンズゴール前中央のラックから左へ大きく展開し、最後はFB久住が左隅にトライ。角度のある地点からからの難しいコンバージョンを、この試合がトップリーグ初出場となるCTBスティーブン・ブレットが確実に決めて7-0。NTTドコモは低いディフェンスで凌いだが、トヨタ自動車のFW陣にトライを奪われたり、自陣での反則が響くなど失点を重ね、前半は相手のスクラムコラプシングで得たPGの3点のみにとどまり、24-3とトヨタ自動車リードで折り返した。

前半終了間際、NTTドコモは自陣ゴール前で反則を繰り返したことにより、FLスティーブン・セテファノがシン・ビン。後半10分まで14人で戦わざるを得ないという状況となったNTTドコモはFWディフェンスが甘くなり、開始早々トヨタ自動車No.8菊谷にトライされ流れをつかむことができなかった。その後もトヨタ自動車陣内に攻め入りながらもターンオーバーされて独走を許し、トライに繋がる場面が数度あった。
トヨタ自動車はNO.8菊谷が密集サイドをついてそのまま持ち込むトライが前後半合わせて3本と、当たりの強いところを見せつけ、またスティーブン・ブレットの正確なタッチキックで陣地を取り、常にトヨタ自動車のペースで試合を運ぶことができた。NTTドコモは後半30分、敵陣22mL中央付近の密集からパスアウトしたボールを左に展開し、途中交代で入ったWTB中矢がゴール左にトライして一矢を報いた。
NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車   NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車
会見ダイジェスト
NTTドコモレッドハリケーンズ
高野ヘッドコーチ(左)、平瀬キャプテン
高野ヘッドコーチ(右)、平瀬キャプテン


◎NTTドコモレッドハリケーンズ
○高野一成ヘッドコーチ
「タイトな試合だった。ディフェンスから入っていこうという狙いどおり、前半20分はしっかりディフェンスできていたが、その分アタックが薄くなり、ミスも出てチャンスをつぶして波に乗れず、後半も立て直すことができなかった。二週間後の次の試合には立て直して臨みたい」

──トヨタのセンター、新外国人選手のブレットの加入でディフェンス面の狂いはあったか。
「もともとSOの選手ということも含めてしっかり把握していたつもり。ブレットだけでなく総合的な対策をしていたが、それよりもどちらかというとやりたいアタックができていなかったことが反省」

○平瀬健志キャプテン
「トヨタ自動車のフィジカルの強さにやられた。選手個々のサイズの大きさやフィジカルの強さはわかっているのでディフェンスをしっかりしないといけない。そういった点では前半の前半は低く入り前で止めることができたと思うが、その後反則を繰り返してアタックをキープできず、ミスが続いてリズムも作れず大差がついた。これも試練と思って反省点を生かし、次の試合に臨みたい」

NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車   NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
朽木監督(右)、上野キャプテン
朽木監督(右)、上野キャプテン


◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○朽木泰博監督
「広島で初めて試合をさせてもらった。すばらしい芝生、スタジアムにありがとうございます。結果非常にいい形で勝ち点5を取れたことがまず嬉しい。80分とことん攻め続けた選手に感謝。序盤苦しい戦いを強いられたので、今までやってきたことを一つずつ出していこうという思いだった。が、今日の試合を振り返ると、前半のプレー一つ一つの質はよくなかったので、次の近鉄戦では意識を変え、特にセットプレーを強化して臨みたい」

──ブレットがトップリーグでの初めてのゲームだったが、評価は?
「東芝との練習試合で使ったが、もともと兼ね備えたスキルは非常に高い。SOオレニ・アイイに偏りがちなゲームメイクにアクセントがついて、いい動かし方をしてくれた。まだまだチームにフィットしていないと思われるので、これからもっとフィットしていくと期待される。キックの安定感は定評どおり。(コンバージョンの)2点2点の小さな積み重ねは大きい。弾道もいい」

──序盤苦しい戦いを強いられた原因は。
「セットプレーとボールの争奪。東芝戦、NEC戦とボールを出したいところで出せていない。自分たちが出したいスピードでボールを出してゲインしていくためにも、セットプレーの精度を上げてトヨタのリズム、ペースを作っていきたい」

──外国人3人起用という布陣について
「菊谷(NO.8)のポジションに槇原を使ったこともあり、日本人FWだけでも戦える手応えはあるが、最後のところで取りきれないことを考えると、こういった布陣で戦うことが増えると思う」

○上野隆太キャプテン
「先週の負けから自分たちのラグビーを見つめなおし、攻めて攻めて攻めつくすラグビーを目指したが、まだまだ足りない。もっとレベルアップして次に臨みたい」

NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車   NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車
NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車   NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車
NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車   NTTドコモ 10-62 トヨタ自動車

RELATED NEWS