6節 マッチサマリー(サントリー 26-24 リコー)

サントリーサンゴリス 26-24 リコーブラックラムズ
【week6/2011年12月11(日) at 山梨・山梨中銀スタジアム】

サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
選手入場 キックオクフ
皆既月食から一夜明けた甲府盆地は放射冷却で氷点下の朝を迎えましたが、日中は穏やかに晴れ渡り、絶好のラグビー観戦日和になりました。トップリーグの試合に先立ち、ラグビースクールの子どもたちによるミニゲームのアトラクション。前座試合として女子7人制日本代表候補によるセレクションマッチを開催しました。彼女たちの高い技術、スピードに観客席も盛り上がりました。スクールに所属する女子小学生がボールガールを行い、目の前での激しいプレーに感動していました。

サントリーサンゴリアスvsリコーブラックラムズ戦、サントリーのジョージ・スミス、ダニー・ロッソウ、フーリー・デュプレア、トゥシ・ピシ、リコーのマア・ノヌー、ジェームス・ハスケル、タマティ・エリソンという世界を代表する選手が山梨に集結。地元山梨県日川高等学校出身のサントリー有賀とリコー河野がスタメン出場ということで、多勢のファンの方が駆けつけてくれました。そして一番の注目はリコーのノヌー。サントリーの日本代表センター陣との対決に、子供たちから大人まで興奮していました。

サントリーのキックオフで前半開始。前半立ち上がり、河野のキックを有賀がカウンターを仕掛けトップスピードに乗ったところをノヌーが激しいタックルでひっくり返すと会場にどよめきが。リコーディフェンスのプレッシャーでサントリーのミスが目立つ。
11分リコー、サントリーのキックからカウンターを仕掛け、ハーフウェイ付近左サイドから右に展開しハスケルから小吹が抜け出しトライ。河野のコンバージョン成功で0対7。
16分サントリー、敵陣サイド22m付近ラックから左に展開、有賀が深くゲインしラックから素早く左にデュプレア、佐々木とつなぎ左隅にトライ。ニコラスのコンバージョン成功7対7。
20分サントリー、敵陣サイド10mラインアウトから真壁が突破し、ラックからデュプレア、ピシ、スミスとつないで中央にトライ。コンバージョン成功14-7。
27分リコー、敵陣サイド10mライン手前ペナルティキック成功14-10。
31分サントリー、敵陣中央からニコラスが突破しラックからデュプレア、ピシ、小野澤とつなぎ左隅にトライ。コンバージョン失敗19-10。
35分にサントリー、シンビンにより1人少なくなり、リコーがインゴールまで攻め込んだが、押さえきれず前半終了。

ハーフタイムでは、ファン・オブ・ザ・マッチと題し、両チームを応援してくれている観客の中から1名ずつサイン入りジャージがプレゼントされました。

サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
ファン・オブ・ザ・マッチ ファン・オブ・ザ・マッチ

リコーのキックオフで後半開始。後半立ち上がりはリコーの連続攻撃でサントリー陣内へ攻め込むが得点ができず。
8分サントリー、ハーフウェイライン付近からニコラスが抜け、真壁につなぎゴール手前まで持ち込みラックから右に展開、佐々木がトライ。コンバージョン成功26-10。
16分リコー、一気に4人の選手を入れ替えた直後の、敵陣左サイド22mライン奥のラインアウトからモールを押し込みカウヘンガ 桜エモシがトライ。コンバージョン成功26-17。活きのいい選手の投入でモールが走った。
37分リコー、敵陣左サイド10mライン奥ラインアウトから右に連続攻撃、エリソン抜け出しトライ。コンバージョン成功で26-24。
リコーの逆転なるか。リコー応援団の興奮の中、しかしサントリーが落ち着いてプレーをして、ノーサイド。
マン・オブ・ザ・マッチには2トライを記録したサントリーFL佐々木選手が選ばれました。両チームの白熱したゲームには、会場内から大きな拍手と声援が送られました。

サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
リコー攻撃前半 リコー トライ後半
会見ダイジェスト
リコーブラックラムズ
山品監督(右)、滝澤キャプテン
山品監督(右)、滝澤キャプテン


◎リコーブラックラムズ
○山品博嗣監督
「今日の試合、気持ちがすべてだ。と挑んだ中で、ハードに、アグレッシブにいいプレーがしっかりできた。ただ勝利に味方されなかった部分はあるが、この試合というのはリコーにとって、トップリーグが終わった時にターニングポイントであったな、というような試合になった。それ以上に得るものがあった」

○滝澤佳之キャプテン
「得るものがあった。自分としても今日の戦い方、戦う姿勢にすごく自信がもてた。これを継続してやっていきたい。ただセットプレーを修正していかないといけない」

──前半、敵陣にいる時間が長かったが、サントリーの少ない攻撃で自陣に入られトライを取られ、逆にリコーがなかなか得点できなかった試合運びについて。

○山品監督
「前半特に多かったのが、ボールキャリーの孤立。サポートが遅くてクイックボールが出せなかった部分と、前後半共に、行き過ぎてフィフティ・フィフティ的なパスなどで、余計にクイックボールが出せず、リズムのいいアタックができなかった」

──後半、リコーが継続できるようになった。どういう違いが。
○山品監督
「ボールキャリーがアグレッシブにサポートが来るまで立ってファイトしていた。基本的なことがしっかりできていたことが、アタックのボールをキープできた」

──後半、一気に選手を入れ替えたがプランどおりか。
○山品監督
「プランどおりではなく、スコアとサントリーのクイックラックを受け始めていた。活きのいい選手でしっかりと止めて、あの時間帯で1つくらい取らないと流れがサントリーに行ってしまう。すこし大胆にいった」

──ノヌーの状態は。チームとのフィットは。
○山品監督
「ぶ厚くマークされるのはわかっている。今以上にというのは結構難しい部分はあるが、非常によくパフォーマンスしてくれている。彼のところの表裏を上手に使いながらアタックしていきたい」

サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
マン・オブ・ザ・マッチ、佐々木選手 障がい者の方との交流
サントリーサンゴリアス
ジョーンズ監督(右)、竹本キャプテン
ジョーンズ監督(右)、竹本キャプテン


◎サントリーサンゴリアス
○エディー・ジョーンズGM兼監督
「コーチを今までしていて、リコーのように後半完璧なプレイをしたのを見たのは初めて。今日はペナルティが多く、サントリーのラグビーをするのは難しかった。選手達にはすごく誇りを持っています。グラウンドで落ち着いてやってくれたし、いいファイトもしてくれた。アグレッシブアタッキングラグビーはできなかったが、ファイティングスピリッツを見せてくれたと思う。サントリーが順位で1位になったけど、これからもっともっと、よくなっていくと思う」

○竹本隼太郎キャプテン
「しっかりファイティングスピリッツを持って戦えた。4トライを取り5ポイント取れたことをうれしく思う。後半勝負どころで一人一人が動けていたのでよかった。ここからしっかり上を目指してがんばっていきたい」

──順位も1位になり、唯一全勝チームとなったが意識していますか。
○竹本キャプテン
「今は中間ポイントで1位ですので、とりあえず悪い印象はないですけど、ここはゴールではないので、そこはぜったい抜かないように意識していますし、皆もまだまだ強くなることに飢えていると思います」

──フーリー・デュプレアが先発3試合目だが、これからも先発として起用していくのか。
○ジョーンズGM兼監督
「ケースバイケースで見ていく。新しい外国人3人が入ってきたので、誰からスタメンで出して、フィニッシャーで終わらせるか、まだ試している最中。次の試合では日和佐がスタメンで出る確率が高い。今日後半に入って、すごくいいプレーをしていた」

──プレーオフや、日本選手権に向けては、メンバーを固めたいのでは。
○ジョーンズGM兼監督
「東芝戦までには固めたい。そこまではミッスクしながらやっていきたい」

──デュプレアがクイックボールを出す場面が多く、チームに馴染んできたのでは。
○ジョーンズGM兼監督
「馴染んでいると思う。練習後必ず30分は日和佐と一緒に練習をしています。フーリーの契約が終わった後には、日和佐は世界のトップ5に入る選手になれると思う。それを目標にやっています」

──山梨県出身の有賀剛選手と木下選手について。
○ジョーンズGM兼監督
「有賀はふくらはぎの張りがあり痛かったので、リスクが高まる前に交代した。残念ながら今日は木下を使うことができなかったが、すごく若い良い選手である。チームミーティングにもかかわらず、耳にテーピングを巻いて来る(笑)。本当に真剣で真面目な子です」

サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
スクール交流試合 女子セブンズ 日本代表セレクションマッチ
サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
女子セブンズ 日本代表セレクションマッチ ボールガール
サントリー 26-24 リコー
アフターマッチ・ファンクション
サントリー 26-24 リコー   サントリー 26-24 リコー
アフターマッチ・ファンクションでの有賀選手 アフターマッチ・ファンクションでの河野選手

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