レギュラーシーズンも中盤に入り新年初めての今節、1勝6敗1分勝点9で12位のNTTドコモレッドハリケーンズは、自動降格は避けるため少しでも勝点を挙げたい。対する5勝3敗勝点23で7位の近鉄ライナーズは上位進出を目指し、また、大西将太郎選手のTL100試合出場に花を添えるためにも是非勝利したい一戦。
前半開始直後の1分、近鉄は22mL右ラインアウトから左展開、NTTドコモのディフェンスを振り切りキャプテンのFB高忠伸が左隅にトライを挙げると、続く7分にもゴール前30m左中間ラックから右展開、SO重光泰昌がNTTドコモディフェンスのギャップを突いてトライし、0-12とリードする。
NTTドコモは盛んに攻撃するも近鉄の固いディフェンスに押し込まれ、逆に後退する局面が続く中、得点の機会は前半終盤の31分に訪れる。ゴール前5m左中間で得た反則からトライに拘り、モールを形成して押し込み右FLスティーブン・セテファノがこの試合初めてのトライを奪い7-12と詰め寄る。
近鉄はゴール前22m中央で得た反則を重光が着実にPGを決め、7-15と引き離しにかかるが、NTTドコモも負けずに前半最後の集中力を見せる。39分、自陣22mL右タッチライン際の球をSOハミッシュ・ガードが活かし左に展開、ギャップを見つけた左WTB才口修二が近鉄ディフェンスを切り裂き中央を大きくゲインした後、フォローしてきた右CTB清瀬岳大に繋いでトライを奪い、前半を12-15の僅差で折り返す。
後半も大阪ダービーにふさわしい攻防が続く。NTTドコモは、近鉄の反則にガードが6分、13分とPGを決め、18-15とこの試合初めてリードを奪う。しかし近鉄は、直後の14分、リスタートから右WTBリコ・ギアがNTTドコモディフェンスを突き崩してラックを連続支配。ゴール前10m右中間ラックから重光がインゴールに絶妙のキックを転がし、ギアが中央で押さえトライ(ゴール)、18-22と再びリードを奪う。目まぐるしく攻防が入れ替わる中、再びリードを奪い返したのはNTTドコモ。26分、ゴール前20m右ラインアウトからのモールをそのままゴールまで運び、途中出場の右FRイオンギ・シオエリがトライ(ゴール)、25-22と逆転に次ぐ逆転で花園のラグビーファンは目が離せない。
しかし、地力で勝る近鉄は、30分にPGを決め、25-25の同点に追いつくと、35分には右CTBジェフリー・イエロメにロングパスがとおりトライ、38分にも自陣22mL中央から重光が抜け出し、インゴールへのキックを途中出場の左WTB李陽が押さえトライ、ゴールも決まり25-39として近鉄が勝利、勝点5を挙げ上位グループに踏みとどまった。
マン・オブ・ザ・マッチは近鉄右PR成昂徳。100試合出場の大西将太郎選手には試合後、家族から花束が贈呈された。
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