キヤノンイーグルス vs 東芝ブレイブルーパスの試合が、開幕戦同様に金曜日のナイターで秩父宮ラグビー場にて行われた。
共に第1節を勝利しているだけに今日も勝って波に乗りたいところだ。
特にイーグルスは今年トップリーグに昇格し、今日から昨年度の上位チームとの対戦が続くだけにブレイブルーパスに一泡吹かせたい。
ブレイブルーパスのキックオフで試合が始まった。
試合開始から試合巧者のブレイブルーパスの猛攻でイーグルスは防戦一方になるが、肝心なところでブレイブルーパスがペナルティを犯してなかなか得点を奪えない。
イーグルスも時折、カウンターアタックを見せて観客を沸かせる。
16分ブレイブルーパスのNo8豊田選手が縦突破でイーグルスのディフェンスを抜けてそこへ他の選手がフォローし、 CTB12番渡邊選手が右インゴールに飛び込んでこの試合の初トライをあげた。SO10番ヒル選手がゴールキックを決めて0-7。
その後もブレイブルーパスが敵陣深く攻め込むが、イーグルスの捨て身のタックルになかなかトライを奪うことができない。が、ついに28分ゴール前の密集をHO2番湯原選手が打ち抜いて右隅にトライを奪った。SOヒル選手が右隅から難しいゴールキックを決めて0-14。
31分イーグルスの反撃開始、敵陣に攻め込んで右端にできたラックから左へ素早く展開し、ブレイブルーパスのディフェンスを置き去りにしてWTB11番大居選手が左隅にトライを取り、CTB12番三友選手がゴールキックを決めて 7-14と食い下がる。
34分またもNo8豊田選手が縦突破で抜けた所をフォローしてラックを作り、FL6番ベイツ選手がサイドを突いて右隅にトライ。これも右隅の難しいゴールキックを決めて7-21。
前半、イーグルスはディフェンスからの攻撃で走り回り、観客を沸かせるがなかなかブレイブルーパスの防御を破れない。一方、ブレイブルーパスも走りまわされながらもトライを取って主導権を握るが、トライチャンスのゴール前でペナルティやミスを犯して追加のトライを取りきることができない。後半はどちらのチームがうまく修正してくるかが、カギになるのではないかと思われた。
後半はイーグルスのキックオフ。
13分、膠着した試合が動いたのは両チームのキックの応酬にブレイブルーパスNo8豊田選手がキック処理をもたつき、頭の上を越えて転がったボールをフォローしたイーグルスCTB12番三友選手がそのままキャッチして左隅へトライを奪った。12-21
22分オフサイドのペナルティをもらったイーグルスは中央22m付近からペナルティゴールを選択しCTB三友選手が成功。15-21で1トライ1ゴールをあげれば逆転できるところまで追い上げた。
その後、ブレイブルーパスのバックスの選手入替が続き、SOヒル選手の交替でWTB14番で出場だった廣瀬選手がCTB13番→SO10番へと目まぐるしくポジションチェンジをして何とかしのぐ。
31分イーグルスがスクラムから右へ展開し、インゴール右隅へ飛び込んでトライを取ったかに思われたが、トライのひとつ前のパスがスローフォワードで幻のトライになった。
最後のノーサイドの笛が鳴ってからも攻め込むブレイブルーパスはペナルティでペナルティゴールを狙わずにタッチからのトライで4トライのボーナスポイントを狙うが、ラインアウトからモールで攻めたてるもトライを奪うことができずノーサイド。
バックス選手の交替でディフェンスラインが崩壊寸前だったブレイブルーパスが後半は無得点ながら、辛うじて前半のリードの守り抜いた。
逆にイーグルスは勝機があっただけに惜しい試合だったが、トップリーグ10年間常にトップ4以上のブレイブルーパス相手に走り回ってトライを取り、7点差以内のボーナスポイントを取ったことは、十分にトップリーグでも通用することが証明されたのではないか。
次節のキヤノンイーグルスの相手は神戸製鋼コベルコスティーラーズで今度は勝って進化した姿を秩父宮で見せたい。
東芝ブレイブルーパスはNTTドコモレッドハリケーンズとの試合となるが、昨年度の下位チームに取りこぼすようだと今後のリーグ戦が苦しくなるだけに、早急なチームの立て直しが迫られそうだ。
マン・オブ・ザ・マッチはこの試合のファーストトライを取った東芝ブレイブルーパスCTB渡邊太生選手が選ばれた。(奥山禎晴)
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