4節 マッチサマリー(近鉄 48-11 九州電力)

近鉄ライナーズ 48-11 九州電力キューデンヴォルテクス
【week4/2012年9月22日(土) at 愛知・豊田スタジアム】

秋らしい風が三河山間より流れ、さわやかな夕刻。前節、お互いに接戦を勝利に結びつけられず消化不良な両チーム。前半は近鉄のキックオフで開始された。

近鉄は相手のペナルティでゴール前まで前進し、9分にゴール前のラインアウトから最後はPR豊田が飛び込んで先制トライを奪った。(5-0)ゴールキックも成功し、7-0となった。九州電力は身体を張ったプレーで粘るものの、再三のペナルティでリズムに乗れない。
20分、近鉄は敵陣でペナルティを獲得すると、大西が約30mのPGを決め10-0とした。追う九州電力も中盤からの連続攻撃と、FB荒巻の効果的なキックで近鉄陣内に攻め込み、ゴール前で相手のペナルティを誘った。25分、SO斉藤がゴール正面のPGを確実に決め3点を返した。(10-3)さらに九州電力は、前半終了間際にSHプライスがラックサイドを突き近鉄陣内に攻め込むと、22m付近でハイタックルのペナルティを獲得した。40分、SO斉藤がPGを決め前半が終了した。(10-6)

後半、近鉄は中盤から積極的に展開し、PR豊田のラインブレイクでゲインすると、22m陣内でペナルティを獲得する。その後ゴール前のラインアウトモールからBKに展開し、最後はCTBイエロメが飛び込みトライを奪った。ゴール成功。(17-6)
反撃したい九州電力は、果敢にプレッシャーを与えるも、LO吉上がレイトチャージでシンビンとなってしまう。その後、近鉄は14分、21分、25分と立て続けにトライし差を広げる。(38-6) このままでは終われない九州電力は、最後に意地を見せゴール前のラインアウトモールを押し込みトライを奪うが(38-11)、終了間際の36分と40分に近鉄がトライを重ね、近鉄ライナーズが48-11で勝利し、勝ち点5を得た。

 
会見ダイジェスト
九州電力キューデンヴォルテクス
平田監督(左)、松本キャプテン
平田監督(左)、松本キャプテン

■九州電力キューデンヴォルテクス
平田輝志監督

「今日はありがとうございました。近鉄はフィジカルが強いというのは分かっていましたが、そこで後手後手になってしまいました。前半はしっかりと戦えたのですが、後半は地力の差が出てしまったと思います」

松本 允キャプテン

「開幕戦から1試合ごとにチームの状態は良くなってきていたので、今日の近鉄戦は初勝利を狙っていました」

──シンビンの間に2本取られたが、勝敗に影響しましたか。

平田監督
「シンビンは直接的な敗因ではなく、それ以前にフィジカルの差が表れたのだと思います」

──4節が終わって、修正したい点はどこですか。

平田監督
「4試合タイトなスケジュールで課題修正ができていないので、今までの試合を振り返りながら取り組みたい。スクラムはサントリーさんとの試合で改善されてきたので、今後も取り組んでいきたい」

──怪我やコンディションはどうですか。

平田監督
「疲労はある程度予想していましたので、練習で調節しながらやってきました。今日の試合も早めの選手交代をしました」

松本キャプテン
「3シーズンぶりのトップリーグということで、初めて経験する選手もいて、疲労が溜まってきているのは感じています」

 
近鉄ライナーズ
前田監督(左)、太田ゲームキャプテン
前田監督(左)、太田ゲームキャプテン

■近鉄ライナーズ
前田隆介監督

「遠いところ応援に来て下さった応援団の方には感謝しています。試合は前節からのミスを引きずり、中盤での戦い方がうまくいきませんでした。後半はエリアを考えながら、フェイズを重ねてトライを取ることができたのですが、最後にトライを取られたところは甘さがでました。1週間あくので次のサントリー戦に向けてしっかりと準備をしていきたい」

太田春樹ゲームキャプテン

「遠いところ来て下さったファンの方や会社の方、本当にありがとうございました。ミスはありましたが、前節より減らそうという意識が結果に出た試合だと思います。しっかりとディフェンスもすることができましたが、最後に1トライ取られたことは課題です。サントリー戦に向けて課題を克服して挑みたいです」

──ミスについて、前節からどこを修正してきましたか。

前田監督
「ボールキャリアがきちんとリリースすることを意識して練習をしてきました。しかし、前半ミスでボールを失うことがあったので、修正していきたい」

──後半、ゲームプランに変更はありましたか。

前田監督
「もともと、ミドルに突っ込むところと外にボールを散らすところの組み立てはゲームプランにありました。後半、戦い方を変えたということはありません」

──九電の監督は同級生ということで意識をしましたか。

前田監督
「とくに意識することはありません。まわりは言いますが、プレーをするのは選手ですので」

──1週間あきますが、高キャプテンは戻ってこられますか。

前田監督
「まだ分かりませんが。その時のベストのメンバーで戦いたいと思います」

 
 

(文:山下 岳)

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