7節 マッチサマリー(ヤマハ発動機 52-8 九州電力)

ヤマハ発動機ジュビロ 52-8 九州電力キューデンヴォルテクス
【week7/2012年10月20日(土)/静岡・ヤマハスタジアム(磐田)】

ヤマハ発動機 52-8 九州電力   ヤマハ発動機 52-8 九州電力
撮影者 静岡県協会 谷本結利

ヤマハ発動機が地力の差をみせて連敗を2でストップ。九電は開幕7連敗

長いリーグ戦の中間となる第7節。開幕4連勝後の2連敗で、連敗を止めたいヤマハ発動機ジュビロと未だ勝利のない九州電力キューデンヴォルテクスとの対戦が10月20日秋晴れのヤマハスタジアムで行われた。約1か月ぶりのヤマハ発動機のホーム戦とあって、地元の熱烈なファンを含め3,211人が集まった。

試合は前半からヤマハ発動機が優位に試合を進める。
5分、敵陣ゴール前5m左中間のスクラムからサイド攻撃、ゴール前のラックから密集でボールを押込み、右WTBシアレ・ピウタウが右中間にトライ(G失敗)。
このトライで九電も反撃に移り、14分、センター右側のスクラムからBKの連続攻撃、九電のパスワークにヤマハ発動機のディフェンスが追いつくことができず、最後は左CTB島が左中間にトライ、同点に追いつく(G失敗)。

しかし、ヤマハ発動機は22分、SO大田尾の突進からの連続攻撃で、最後はFB五郎丸がラックのサイドを突きゴールポスト左にトライ(G成功)。さらに26分、ヤマハ発動機のラインアウトからの連続攻撃で、左CTBマレ・サウからのパスを受けた左WTBパトリス・オリビエがゴール左にトライして突き放す(G成功)。
九電も前半終了時のPGで加点するも、ヤマハ発動機の11点リードで前半が終了する。

後半に入ってからは、ヤマハ発動機がさらに地力の差を見せつける。
3分、ヤマハ発動機はHL中央からのスクラムから左に展開。交替したばかりの左WTB徐が自陣10mからタッチ際を走り切りゴール下にトライ(G成功)。15分には敵ゴール前5m左のラインアウトから、サイドの連続攻撃。最後はNo8フォラウ愛世が左中間にトライ(G成功)。
なおもヤマハ発動機の攻撃は続き、20分に九電のラックのこぼれ球をヤマハHO名嘉が拾い独走、捕まるもその後BKがオープンに展開し、左CTBマレ・サウがゴール下にトライ(G成功)。
さらに26分には敵陣ゴール前10mで得たPKをヤマハ発動機はスクラムを選択。疲れのみえる九電FWをヤマハ発動機が押し込み、最後は左FLモセ・トゥイアリイがラックのサイドを突き左中間にトライ(G失敗)。

そして35分、敵陣10m右側からのラインアウトの連続攻撃で右LOトーマス優デーリックデニイがゴールポスト左にトライ(G成功)、得点は50点の大台を超えた。
九電は再三攻撃を仕掛けるもヤマハ発動機の強固なディフェンスを突破することができず、ヤマハ発動機が地力の差を見せ大勝した。

この日のマン・オブ・ザ・マッチは、試合の大勝にマッチメイクで大きく貢献した、ヤマハ発動機SO大田尾が受賞した。

会見ダイジェスト
九州電力キューデンヴォルテクス
平田監督(右)、松本キャプテン
平田監督(右)、松本キャプテン

■九州電力キューデンヴォルテクス
平田輝志監督

「今日はありがとうございました。
フィジカルの強いヤマハ発動機に対してどれくらい長く戦えるかが今日のテーマでした。前半は攻めるチャンスがありましたが、早くボールを動かすことができず(1トライは取ったが‥‥)、思ったようにいきませんでした。後半はヤマハ発動機のフィジカルの強さに受けに回ってしまいました」

松本 允キャプテン

「開幕から負け続けているので、チャレンジャーの気持ちで臨みました。特に、ディフェンスから立て直していこうと言っていました。前半は敵陣での戦いがありましたが、うまく点につなげることができませんでした。後半も敵陣での戦いが少しはあったがダメでした」

──勝つためにはどこが通用して、どこを変えていきたいか?

平田監督
「攻撃に関しては敵陣に入って戦うことです。時間帯を考え敵陣に入っていけば点が取れるので。このチームの強みは敵陣での攻めです。敵陣で攻める時間を多くしていきたいと思います」

松本キャプテン
「自分たちのラグビーはトップリーグでも十分通用すると思っています。しかし、全敗なのでチームとして改善を図っていきたいです。目指すラグビーに対して発展途上だと思うので、一つひとつの試合を通して成長していきたいと思います」

ヤマハ発動機 52-8 九州電力   ヤマハ発動機 52-8 九州電力   ヤマハ発動機 52-8 九州電力
ヤマハ発動機ジュビロ
清宮監督(左)、大田尾ゲームキャプテン
清宮監督(左)、大田尾ゲームキャプテン

■ヤマハ発動機ジュビロ
清宮克幸監督

「点差は開きましたが、九電の激しいタックルで厳しかったですが、統一された試合ができました。点が取れ出してからヤマハ発動機のゲームになりました」

大田尾竜彦ゲームキャプテン

「連敗の中で迎えた試合だったので、気持ちを引き締めて臨みました。攻め込んでもミスから流れを崩したことは反省点です。
初キャップの選手が頑張ってくれて、いい流れをつくり勢いのつく試合となりました」

──新しく出場した選手の評価は?

清宮監督
「フッカーの名嘉は明治大学ではロックだったが、やっとフッカーらしくなりました。もともと能力の高い選手なので期待しています。
今日は地元の祭と重なって入場者数が少なかったです。もっともっと多くの皆さんに来ていただいて盛り上げてもらいたいと思います」

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