ファーストステージ・第2節 マッチサマリー(トヨタ自動車 3-46 サントリー)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 3-46 サントリーサンゴリアス ファーストステージ・第2節 プールA ジャパンラグビー トップリーグ公式戦が和歌山県で初めて開催された。トヨタ自動車ヴェルブリッツ対サントリーサンゴリアスというプールAの好カードということもあり、スタンドには仁坂吉伸知事をはじめ、3,000人を超える観客でにぎわった。 前半トヨタ自動車のキックオフで試合が始まった。開始早々2分トヨタ自動車SOマッキンタイアーがゴール正面のPGを成功させ先制するが、10分、15分とサントリーCTB12ニコラスが、ともに22m付近のゴール正面のPGを成功させ、3対6と逆転した。このころまでは両チームともに中盤での激しい攻防が続き、互いに粘りのあるDFが見られたが、25分過ぎからサントリーFWの縦への突進にトヨタDFが少しずつ受けるようになる。 27分にはサントリーWTB11竹本竜太郎がセンターライン付近からタッチライン際を40m走りきり、正面にトライ。31分にもサントリーSHデュプレアがラックサイドを抜けて30m独走し、ゴール下にトライ。続けてNO.8竹本隼太郎がトライするなど、前半終盤で3トライしたサントリーが勢いを増してきた。変わってトヨタ自動車は37分にNO.8カイノが負傷交替し、25分に交替したSOマッキンタイアーに続き攻守の要が2人抜けてしまった。 後半になってもサントリーFWの勢いは衰えることなく、短いパスをつなぎながらボールを支配する攻撃は続いた。特にSO小野の縦への攻撃はすばらしく、まともにタックルを受けることがない。タックルポイントをずらしてボールをコントロールするプレーは能力の高さを感じさせる。 サントリーFWのプレッシャーに押されるトヨタ自動車はトライこそ許さないがゴール前に釘付け状態。後半20分過ぎから疲労の色が見えはじめる。サントリーは15分に21番SH日和佐を投入し、早いパスアウトからライン攻撃を仕掛けゲイン突破を図る。21分にはサントリー23番成田秀悦がCTBニコラスの出血一時退場により交替出場し、すぐさま後半最初のトライを決める。 30分過ぎにトヨタ自動車はFW・BK一体となって攻撃を繰り返し、ゴール前まで攻め込むがサントリーの堅いDFを破ることができない。逆に35分にサントリーは自陣からボールをつなぎ、WTB14長野直樹がトライ。トヨタ自動車DFは一対一の接点で押され気味となり、徐々に後退していく。一方サントリーは自陣からでも果敢にカウンター攻撃を仕掛けるなどプレーを継続させようとする積極性があった。DFの裏に出たとたん、スピードが増しトヨタ自動車DFを振り切ってしまう走力は最後まで衰えることがない。サントリーがトヨタ自動車をノートライに抑え勝利した。和歌山での初の公式戦で、迫力あるプレーでファンの皆さんに満足いただける試合となった。 ● 記者会見ダイジェスト ●
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 廣瀬佳司監督 「前半はじめの時間帯に先制できたことは良かった。SOマッキンタイアー、NO.8カイノの負傷交替した後、もう少し踏ん張れていればまた違った展開になっていたかもしれない。サントリーには完敗と言わざるを得ない。前節で出場したメンバーと多少入れ替わりはあるが、選手の能力に差はないと感じている。次節は気持ちを切り替えて臨みたい」 杉本晃一ゲームキャプテン 「ゲームの始めはトヨタらしい戦いで進めていると感じていた。前半に敵陣ゴール前まで攻め込みながら、サントリーに独走をされてトライを許す嫌な取られ方をしてしまった。その後、負傷交替などで何名か選手が入れ替わり、ゲームコントロールできずに混乱状態に陥ってしまい、前半にリードを許してしまったのが敗因。まだまだシーズンは長いので課題をしっかりとクリアしていきながら戦っていきたい」 サントリーサンゴリアス 大久保直弥監督 大久保直弥監督 「和歌山でトップリーグ公式戦が初開催されるということで、関係者の皆様に感謝します。チームが意識していたハイテンポなラグビーをすることができた。 |