ファーストステージ・第3節 マッチサマリー(ヤマハ発動機 13-13 パナソニック)

ヤマハ発動機
ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
13 合計 13
6 前半 3
7 後半 10
2 勝点 2
11 総勝点 8
パナソニック
ワイルドナイツ
パナソニック ワイルドナイツ
ヤマハ発動機ジュビロ、三村キャプテン突進(C)静岡県協会 谷本結利

ヤマハ発動機ジュビロ 13-13 パナソニック ワイルドナイツ

ファーストステージ・第3節 プールB
2013年9月14日(土)18:00キックオフ/静岡・ヤマハスタジアム

上位G進出を狙う2チームの対決、ヤマハ発動機が最後のワンチャンスで同点に追いつく

開幕2連勝と好スタートを切ったヤマハ発動機と、前節にまさかの敗戦を喫した強豪パナソニックとの対戦が、9月14日、ヤマハスタジアムで行われた。三連休の初日、そしてヤマハのホーム初戦とあって、6,250人の大勢のラグビーファンが集まった。

試合はパナソニックのキックオフで始まる。序盤はお互いに攻撃を仕掛けるも、相手の好ディフェンスにゲインラインを突破できない。
試合が動いたのは前半25分、ヤマハ発動機15 FB五郎丸が敵陣中央ゴールからのPGを決めて先制する。
さらに36分にもPGを決め、点差を6に広げるも、その後のキックオフのヤマハ発動機の不用意な反則により、パナソニックFB15 田邉にPGを決められ、結局3点のヤマハ発動機のリードで前半が終了する。

後半に入ると、強豪パナソニックが地力を発揮する。ヤマハ発動機のディフェンスに圧力をかけ、ペナルティを誘発する。そして、13分ペナルティで得た敵陣ゴール前5mラインアウトからの連続攻撃で、NO.8ホラニ龍コリニアシが右中間にトライ、ゴールも成功し逆転する。さらに20分には敵陣中央正面のPGを、負傷交替したFB15 田邉に代わりSO10 野口が決め点差を7に広げる。

終始パナソニック優位で進んでいたが、後半33分ゴール前10m付近のパナソニックラインアウトのミスをヤマハ発動機がつけ込み敵ゴール前まで大きくゲイン。そして後半37分、ペナルティで得たゴール前ラインアウトから、新人のNO8堀江がモール左サイドを突きゴール右中間にトライ。ゴールをFB15 五郎丸が冷静に決め、土壇場で同点に追いつく。
さらに残り2分、ヤマハ発動機がキックオフで得たボールを、モールプレッシャーをかけ前進。ホーンが鳴った40分、ペナルティで得た敵陣22mラインアウトの最後の攻撃に逆転を狙うも、最後はキャッチミスでラインを割り試合は終了した。

この結果、お互いに勝ち点2を獲得し、ヤマハ発動機は負けなしの勝ち点11となりプールBの2位、一方のパナソニックは、まさかの引き分けで勝ち点8の3位と順位に変動はなかった。

この日のマン・オブ・ザ・マッチは、試合終了直前に引き分けに持ち込むトライを挙げたヤマハ発動機NO8堀江が受賞した。

ヤマハ発動機ジュビロ マレ・サウのゲイン
(C)静岡県協会 谷本結利
ヤマハ発動機ジュビロ 堀江の突進
(C)静岡県協会 谷本結利

● 記者会見ダイジェスト ●

パナソニック ワイルドナイツ


中嶋則文監督(右)、堀江翔太キャプテン

中嶋則文監督

「前節負けていたのでヤマハ発動機戦に対しては十分準備して臨みました。前半は敵陣になかなか行くことができず、自陣でがんばり、最小失点で抑えて後半に望みをつないでくれました。後半逆転できたがケガ人などアクシデントがあって、予想しなかったメンバー変更があった中でも80分間、選手はしっかりやってくれました。同点にはなったが、選手はディフェンスを我慢してやってくれたと思います」

堀江翔太キャプテン

「前半は自陣にいることが多く、ディフェンス面で我慢しました。後半は自分たちのペースでできました。ヤマハ発動機とのクロスゲームは想定内ですが、一つ言えるのは、キヤノン戦より成長しているということです。もっと成長できると思うので、また次の試合に向けて練習したいと思います」

── 一番成長している手ごたえを感じているところは?

堀江キャプテン

「ディフェンス面で相手が嫌がるキックがあったりしましたがきっちり止めていました。でももっとキック処理を練習したいと思います。今日のトライされたところもシステムが崩れてトライされましたが、キヤノン戦よりは修正できました。

──6人のメンバーを先発で変えてきたが?

中嶋監督

「ヤマハ発動機の強みを消すためには、スクラムで圧力をかけたかったので。フロントローを変えたのも、より強いスクラムにするには今日のメンバーだったということです」

パナソニック ワイルドナイツ ホラニの逆転トライ
(C)静岡県協会 谷本結利
ホラニの突進を止めるポトヒエッター
(C)静岡県協会 谷本結利

ヤマハ発動機ジュビロ


清宮克幸監督(右)、三村勇飛丸キャプテン

清宮克幸監督

「時間によってパナソニックの時間だったり、ヤマハ発動機の時間だったりもありますが、後半最後の7分はヤマハ発動機の時間でした。選手が少ないチャンスをものにしてトライが取れてギリギリの引き分けに持ちこめたと思います。後半は30分以上、パナソニックに支配されたことはこれからの課題です」

三村勇飛丸キャプテン

「リコー戦で自分たちのプレースタイルができなかったので、基本に立ち返りました。
前半のセットプレーでは取り組んできたことが出せましたが、後半は自分たちの反則から自陣にクギづけになる時間が多かったです。何とか追いつきましたが、ホーム戦ということもあり勝ちきりたかったです。ただ、次戦につながる試合にはなったので、しっかりチームとしてまとまって臨みたいと思います」

──2006年から勝てていない相手ですが、勝つためにあと1つ必要なものは?

三村キャプテン

「去年よりはいいが、まだ波があるので試合ごとステップアップしたいです。あと、理屈じゃなく勝ちきる(気持ちを持つ)ことだと思います。

──後半クギづけになってしまった問題点は?

清宮監督

「スタートはペナルティ。まったく必要のないペナルティを犯しました。ギリギリの局面でやってしまいました。ペナルティ以外で自陣に入られる要素はなかったので、もったいない試合をしました」

──スクラムが上手くはまらないという課題に関しては?

清宮監督

「パナソニックはいろいろなスクラムの種類を持っていました。ヤマハ発動機は直球勝負には強いが、若いプロップが吸収して覚えなければいけないところがたくさんあると思います」

──後半自陣にクギづけだったがチーム内での話し合いは?

三村キャプテン

「反則を犯さないよう声かけしましたが、リーダーとしてまだ足りないと感じました。練習から厳しく一人ひとりお互い指摘しあいたいと思います」

清宮監督

「去年までのヤマハ発動機だと同点に追いつけていないので、選手たちには自信になった同点トライだと思います。パナソニックの最後の攻撃をしのいだので、ヤマハ発動機に流れがくると思っていました」

パナソニック ワイルドナイツ 若松選手リーグ戦100試合出場おめでとう
(C)静岡県協会 谷本結利

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