ファーストステージ・第4節 マッチサマリー(キヤノン 18-17 近鉄)
マン・オブ・ザ・マッチに輝いたキヤノン、橋野選手の快走
ファーストステージ・第4節 プールB 山口県初のトップリーグの試合が、国体に合わせて昨年全面改築された維新百年記念公園陸上競技場で開催されることになった。その記念すべき第1試合は、強豪パナソニック ワイルドナイツを第2節で破ったキヤノンイーグルスと、ベテランを中心に上位進出をねらう近鉄ライナーズの対戦となった。 小雨の降るなか、近鉄のキックオフで試合は始まった。 そうしたなか、17分、キヤノンSOアイザイア・トエアバがカットアウトでディフェンスラインの裏に抜けだし、フォローしたFB橋野皓介につないでトライ。トライ後のゴールも決まって7点を先取する。 32分、敵陣22mライン付近で相手ハンドリングミスのボールを奪ったキヤノンは、ラックから素早くブラインドサイドを攻め、ショートパスを受けたHO山本貢が左隅に飛び込んで0-12と差を広げた。 前半終了間際、キヤノン陣10mライン付近のキヤノンペナルティで、近鉄はショットを狙わずタッチを選択。前半終了のホーンが鳴った後、ラインアウトからモールを押し込んだ近鉄は、相手ペナルティを得て素早いタップキックで攻撃する。その後、ラックを連取した近鉄は、41分、No.8ラディキ・サモがサイドを突破し、インゴールに飛び込んだ。SO重光泰昌のゴールも成功し、7-12と点差を5に縮めて前半を終了した。 後半はキヤノンのキックオフで試合が再開した。 その後、近鉄はペナルティゴールで17-12と点差を広げるが、これまで接戦を繰り返してきたキヤノンもしぶとく追いすがり、15分には左CTB三友良平がペナルティゴールを決め、17-15と2点差まで追いつく。勝敗は全くわからない状況となった。 そして26分、再びキヤノンCTB三友がペナルティゴールを決め、17-18とわずか一点差のゲームをキヤノンが制した。 マン・オブ・ザ・マッチには、先制のトライをあげ、その後もたびたび快走を見せたキヤノンイーグルスのFB橋野が選ばれた。 トライ後のキヤノン選手たち
● 記者会見ダイジェスト ●
近鉄ライナーズ 前田隆介監督(左)、太田春樹キャプテン 前田隆介監督 「まずは、山口で初めてのトップリーグの試合を我々ができてよかったと思います。 太田春樹キャプテン 「山口県初開催の試合ができたことに感謝しています。今日の試合はチャンスの時に自分たちにミスが出てしまい、非常に残念です」 ──今日の天候とゲームプランは? 前田監督 「雨だからといって近鉄のゲームが変わるわけではありません。いつもより少しキックを使いましたが、いつも通りの近鉄ライナーズのゲームをやるだけです」 ラインブレイクする近鉄、高選手
キヤノンイーグルス 永友洋司監督(左)、和田拓キャプテン 永友洋司監督 「自分たちでゲームをコントロールできなかったが、勝てたのは選手の成長があったからだと思います。ペナルティが多かったことは反省点ですが、次のゲームで課題をクリアしたいと思います」 和田拓キャプテン 「雨の中の試合でしたが、勝てて良かったです。 ──接戦で最後に勝てた最大の要因は? 永友監督 「選手のメンタルスキルが成長していることです。ラグビーにはさまざまなスキルが必要ですが、メンタルスキルが最も大事と言っても過言ではないと思います。それが成長していることが勝因です」 ──前半を終えトエアバを交代させたのはなぜか。バックスラインはうまくいっていたようでしたが? 永友監督 「前半で怪我をしたため、トレーナー、ドクターと相談して入替を判断しました。ただ、交代する選手も成長しており、今後は戦術的に変えることももちろんあります」 |