ファーストステージ・第4節 マッチサマリー(コカ・コーラウエスト 17-50 ヤマハ発動機)

コカ・コーラウエストレッドスパークス
コカ・コーラウエストレッドスパークス
17 合計 50
17 前半 21
0 後半 29
0 勝点 5
3 総勝点 16
ヤマハ発動機ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
固まって突破するヤマハFW

コカ・コーラウエストレッドスパークス 17-50 ヤマハ発動機ジュビロ

ファーストステージ・第4節 プールB
2013年9月28日(土)17:00キックオフ/山口・維新百年記念公園陸上競技場

いまだ勝ち星のないコカ・コーラウエストレッドスパークスが、2勝1分けでプール2位のヤマハ発動機ジュビロに対してどのように挑むか。
先日までの猛暑を忘れさせるような、肌寒さすら感じる小雨が降り続く中、県内初のトップリーグを観戦しようと山口県維新百年記念公園陸上競技場には3,070人の観客が集まった。

コカ・コーラウエストのキックオフで試合は始まった。ヤマハ発動機はセットプレーが安定しており、SO大田尾竜彦とFB五郎丸歩のキックを多用し、敵陣で優位にゲームを進めた。対するコカ・コーラウエストは前に出るタックルと、接点での攻防に力を注ぎ、前半は互角に戦った。

前半3分、コカ・コーラウエストゴール前10m付近のラックから、ブラインドサイドのスペースにヤマハ発動機FB五郎丸が意表を突くキック。これを左WTB徐吉嶺が押さえてトライし、先制した。FB五郎丸のゴールも成功し、0-7。12分には、敵陣ゴール前のスクラムをヤマハ発動機が押し込み、No8堀江恭佑がサイドを突きトライ。0-14と差を広げた。
前半18分、コカ・コーラウエストはペナルティから得たゴール前ラインアウトを押し込み、左FL豊田将万がラックサイドに飛び込んでトライし、5-14と追い上げた。

ヤマハ発動機は敵陣ゴール前のスクラムで圧力をかけ、こぼれ球を左FLデウォルト・ポトヒエッターが押さえてトライ。5-21と再び差を広げた。このままヤマハ発動機のペースになるかと思われたが、コカ・コーラウエストは35分に、ラインアウトからモールを作って前進し、右LO桑水流裕策がサイドに飛び込みトライ(ゴール不成功)。41分にはゴール前のラックから展開し、左CTBエリオタ・サポルが縦突破してトライ。ゴールも成功し、4点差で前半を終えた。

後半開始早々、テンポアップして攻めるヤマハ発動機の攻撃に、コカ・コーラウエストがラインオフサイド。FB五郎丸がペナルティゴールを決め17-24とした。
後半15分、自陣22m付近でキックを受けたFB五郎丸が40メートル駆け上がって敵陣に持ち込み、サポート選手がつないで、最後は左WTB徐が左隅にトライ。
26分には、ラインアウトからモールを押し込むヤマハ発動機に対し、コカ・コーラウエストが反則を繰り返し、FLナイジェル・アーウォンがシンビンで一時的退出。
ヤマハ発動機はペナルティで得たゴール前ラインアウトからモールを組み、そのまま押し込んでトライし、17-36。

29分、相手パスをインターセプトしたFLモセ・トゥイアリイから右CTB宮澤正利がパスをもらいトライ。ゴールも成功し、17-43。35分には、ヤマハ発動機はゴール前スクラムをゴールライン直前まで押し込み、SH池町信哉が押さえてトライ。FB五郎丸のゴールも決まり、17-50とした。

後半は、スクラムやセットプレーの優位を生かして攻めるヤマハ発動機の攻撃にコカ・コーラウエストが対応できなくなり、フィジカルの差が得点差となった試合であったが、雨にもかかわらず随所にスピード感あふれる展開とフォワードの熱い攻防がみられ、観客を沸かせた試合であった。
マン・オブ・ザ・マッチは、ヤマハ発動機 五郎丸選手が選ばれた。

スクラム

● 記者会見ダイジェスト ●

コカ・コーラウエストレッドスパークス


山口智史監督(右)、豊田将万キャプテン

山口智史監督

「すばらしいグラウンドで、雨にもかかわらず多数の応援をいただいた。自分たちのアタックを仕掛けてゲームを支配できた時間もあったが、フォワード戦では、ヤマハ発動機の圧力にセットプレー、特にフィジカルの部分で対応できなかった。
前半はいい形だったが、後半に差が広がった。ディフェンスの一つ一つが受けに回り、スピーディーな展開に持ち込まれてしまった」

豊田将万キャプテン

「フォワードが相手のアタックを押し返すことができなくなり、ミスが続いてしまった」

──上位チームと対戦して手ごたえは?

山口監督

「自分たちでコントロールできた場面もあったが、フィジカルの部分は対応できなかった」

豊田キャプテン

「敵陣では、自分たちのアタックで2~3フェーズを重ねることができたところはよかったが、セットプレーには差があった」

──4点差でハーフタイムとなったが、どのような指示をされたのか?

山口監督

「一人一人のタックルを指示した」

突破をはかるコカ・コーラW選手とタックルするヤマハ選手

ヤマハ発動機ジュビロ


清宮克幸監督(左)、三村勇飛丸キャプテン

清宮克幸監督

「目標としていた(勝点)5ポイント獲得できた。課題であったセットプレーでは、3本のスクラム(からの)トライを取ったが、マン・オブ・ザ・マッチは五郎丸選手。フォワードはなかなか評価されない。
ディフェンス面ではゴール前の攻防からで3トライ許すなど、いい課題が見つかった。来週の東芝戦に向けてチーム一丸となって戦っていきたい。山口は素晴らしい会場でした」

三村勇飛丸キャプテン

「フォワードで圧倒しようと決めていた。ラインアウトもしっかりとれた」

──ディフェンスの課題とは?

清宮監督

「トライを取られた時間は3本連続でペナルティがあった。10分から15分自陣で戦わなければならなくなると、一回の攻防で失点してしまう」

──トップリーグ初開催の山口について。また、2019年のワールドカップ日本開催に向け自治体とトップリーグの連携については?

清宮監督

「芝がきれいに整備されており、競技施設も新しく大変良かった。ホテルには温泉もあり、料理もおいしかったので十分満足できた。選手はみな体重が1~2kg増えているだろう。(2019年の)ワールドカップ試合開催へ立候補している自治体もあるが、今後は、自治体の意向とトップリーグの要望をリンクさせる取り組みが必要でしょう」

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