ファーストステージ・第5節 マッチサマリー(キヤノン 24-37 クボタ)

キヤノン
イーグルス
キヤノンイーグルス
24 合計 37
10 前半 20
14 後半 17
0 勝点 5
10 総勝点 11
クボタ
スピアーズ
クボタスピアーズ

キヤノンイーグルス 24-37 クボタスピアーズ

ファーストステージ・第4節 プールB
2013年10月6日(日)12:00キックオフ/岩手・盛岡南公園球技場

曇り空、やや強めの北風の吹く中、風上をとったクボタスピアーズに、キヤノンイーグルスのキックオフ。
キックの応酬も、ディフェンスも、ともに激しく一進一退。ややクボタがエリアを有利に展開する中、自陣から果敢にオープン攻撃をしかけたキヤノン。CTBハビリ・ロッキーのぎりぎりのパスが通り、フリーになったWTB原田季郎が80mを独走。相手FBもステップでかわしてトライ。CTB三友のゴールも決まり、前半7分7-0とキヤノンが先制。

攻撃のリズムがいいキヤノンだが、惜しいところで連携が乱れたり、ペナルティになったりと、今ひとつ乗り切れないところ、パワーを活かして巻き返すクボタは相手陣ゴール前ラインアウトからLO新関世志輝が突進しチャンスのボールをCTBセイララ・マプスアからWTB伊藤有司につないでトライ。SO立川理道のゴールも成功して、15分、7-7の振り出しに戻す。

クボタの重量あるFWの攻撃に、速さで勝負したいキヤノンだが、ブレイクダウンに人手をかけすぎ、ラインメイクも遅れる状況。一方、クボタは相手陣深くにキックで運び、ラインアウトからスクラム、さらにラックと攻め立てて、20分FL鈴木康太がトライ。SO立川のゴールもきっちり決まって7-14と逆転。
負けじと攻めるキヤノンは、ペナルティからCTB三友がショットを決めて10-14と追いかけるが、クボタもすぐさまペナルティからSO立川が風にものせた50mのショットを決めて10-17。前半最後にもSO立川のペナルティゴールを追加して10-20で折り返す。

後半は風上のキヤノンだったが、ややアタックがもどかしい中、逆にクボタに攻め込まれ、たまらずペナルティ。ゴール前スクラムからサイドを幾重にも攻め込んだ後の鮮やかなオープン攻撃でクボタWTB伊藤が二つ目のトライ。ゴールは成らぬものの、後半11分10-25と徐々に差を広げる。
その後も、どうしても自分たちのリズムにならないキヤノンを尻目に、勢いをつけたフォロワーへのオフロードパスを面白いように決めるクボタが、22分にCTBマプスア、24分にCTBカトニ・オツコロと連続得点を挙げ、SO立川のゴールも一本追加して、26分10-37に。

このままで終われないキヤノンは、ひたすらボールをつなぎ、相手ゴール前ラインアウトから、粘りのアタックを繰り広げ32分にPR菅原崇聖がトライ。6分には自陣からつないでカラム・ブルースの連続トライ。三友が二つともゴールを決めて、まだまだと言わんばかりに食い下がるが、時すでに遅く、24-37でノーサイド。
自慢のフィットネスと重量を活かし、いち早くボールに食らいついたクボタが、自慢の速攻を披露できなかったキヤノンを下した。マン・オブ・ザ・マッチはWTB伊藤有司選手が受賞。


● 記者会見ダイジェスト ●

キヤノンイーグルス


永友洋司監督(右)、和田拓キャプテン

永友洋司監督

「表現の仕方が見つからないです。元気がありませんでした。グラウンドにキヤノンの選手が居ない感じ。基本的なコミュニケーションが足りないですね。個人のプレーとしては満足するかもしれませんが、チームとして組織として全く機能できなかったと思います」

和田拓キャプテン

「全てにおいて後手後手のプレー、受け身のプレーになってしまったと思います。監督の言った通りコミュニケーション不足だったと思います」

──特に敗因をあげるとすればどんな点か。

永友監督

「クボタさんのブレイクダウンが良かったと思います。キヤノンはブレイクダウンに人数をかけすぎました。ボールキャリアをフォローするプレー、反応が悪かったと思います。後は、キックを使ったエリアマネジメントの判断と、アタックの結末がまずかった。ラストパスミスが非常に多かった。やはりベーシックスキルの差だと思います」

和田キャプテン

「ポジショニングが遅かった事。パスミス、ターンオーバーされた後の組織的ディフェンスのコミュニケーション不足だったと思います」


クボタスピアーズ


石倉俊二監督(右)、今野達朗キャプテン

石倉俊二監督

「2年連続岩手で勝利できてとてもうれしいです。これまでやってきた事が間違いではなかったと思います。今日で5試合目ですが、試合を重ねるごとにチーム力、まとまりができているのかなと感じております。ただラスト10分続けて2本トライされたあたりは、まだまだ課題かと思います」

今野達朗キャプテン

「次節に繋がる勝利だったと思います。組織としてのディフェンスとキックが有効だったし、エリアマネジメントが終盤までうまくできていたと思います」

──特に勝因をあげるとすればどんな点か。

石倉監督

「これまでの4試合とやってきたのは一緒です。ひとつひとつのプレーの精度を上げる。規律を守る、ノーペナルティの強い意識を持つ事。今日はそれが、しっかりできたと思います」

今野キャプテン

「ディフェンスがワンラインでうまくいった事です」

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