ファーストステージ・第5節 マッチサマリー(キヤノン 24-37 クボタ)
ファーストステージ・第4節 プールB 曇り空、やや強めの北風の吹く中、風上をとったクボタスピアーズに、キヤノンイーグルスのキックオフ。 攻撃のリズムがいいキヤノンだが、惜しいところで連携が乱れたり、ペナルティになったりと、今ひとつ乗り切れないところ、パワーを活かして巻き返すクボタは相手陣ゴール前ラインアウトからLO新関世志輝が突進しチャンスのボールをCTBセイララ・マプスアからWTB伊藤有司につないでトライ。SO立川理道のゴールも成功して、15分、7-7の振り出しに戻す。 クボタの重量あるFWの攻撃に、速さで勝負したいキヤノンだが、ブレイクダウンに人手をかけすぎ、ラインメイクも遅れる状況。一方、クボタは相手陣深くにキックで運び、ラインアウトからスクラム、さらにラックと攻め立てて、20分FL鈴木康太がトライ。SO立川のゴールもきっちり決まって7-14と逆転。 後半は風上のキヤノンだったが、ややアタックがもどかしい中、逆にクボタに攻め込まれ、たまらずペナルティ。ゴール前スクラムからサイドを幾重にも攻め込んだ後の鮮やかなオープン攻撃でクボタWTB伊藤が二つ目のトライ。ゴールは成らぬものの、後半11分10-25と徐々に差を広げる。 このままで終われないキヤノンは、ひたすらボールをつなぎ、相手ゴール前ラインアウトから、粘りのアタックを繰り広げ32分にPR菅原崇聖がトライ。6分には自陣からつないでカラム・ブルースの連続トライ。三友が二つともゴールを決めて、まだまだと言わんばかりに食い下がるが、時すでに遅く、24-37でノーサイド。 ● 記者会見ダイジェスト ●
キヤノンイーグルス 永友洋司監督(右)、和田拓キャプテン 永友洋司監督 「表現の仕方が見つからないです。元気がありませんでした。グラウンドにキヤノンの選手が居ない感じ。基本的なコミュニケーションが足りないですね。個人のプレーとしては満足するかもしれませんが、チームとして組織として全く機能できなかったと思います」 和田拓キャプテン 「全てにおいて後手後手のプレー、受け身のプレーになってしまったと思います。監督の言った通りコミュニケーション不足だったと思います」 ──特に敗因をあげるとすればどんな点か。 永友監督 「クボタさんのブレイクダウンが良かったと思います。キヤノンはブレイクダウンに人数をかけすぎました。ボールキャリアをフォローするプレー、反応が悪かったと思います。後は、キックを使ったエリアマネジメントの判断と、アタックの結末がまずかった。ラストパスミスが非常に多かった。やはりベーシックスキルの差だと思います」 和田キャプテン 「ポジショニングが遅かった事。パスミス、ターンオーバーされた後の組織的ディフェンスのコミュニケーション不足だったと思います」 クボタスピアーズ 石倉俊二監督(右)、今野達朗キャプテン 石倉俊二監督 「2年連続岩手で勝利できてとてもうれしいです。これまでやってきた事が間違いではなかったと思います。今日で5試合目ですが、試合を重ねるごとにチーム力、まとまりができているのかなと感じております。ただラスト10分続けて2本トライされたあたりは、まだまだ課題かと思います」 今野達朗キャプテン 「次節に繋がる勝利だったと思います。組織としてのディフェンスとキックが有効だったし、エリアマネジメントが終盤までうまくできていたと思います」 ──特に勝因をあげるとすればどんな点か。 石倉監督 「これまでの4試合とやってきたのは一緒です。ひとつひとつのプレーの精度を上げる。規律を守る、ノーペナルティの強い意識を持つ事。今日はそれが、しっかりできたと思います」 今野キャプテン 「ディフェンスがワンラインでうまくいった事です」 |