ファーストステージ・第5節 マッチサマリー(近鉄 35-19 リコー)
ファーストステージ・第5節 プールB ファーストステージ第5節を迎え、ここまで1勝3敗勝ち点7で6位に甘んじる近鉄と、対する1勝2敗1分勝点8で5位のリコー。互いにセカンドステージに向けプールB4位を目指し負けられないライバル対決が始まる。 前半、リコーのキックオフで試合が開始。リコーは開始早々の近鉄の反則で得たイージーなPGを不成功、先制の機会を逸する。しかし10分、LOカウヘンガ桜エモシが近鉄ディフェンスを突破し、SO河野好光がラインの裏側へキック。これに機敏に反応したNo.8マイケル・ブロードハーストがインゴールで押さえトライ、FBピータース・ダニエルのゴールも決まり0-7とリコーが先手をとり試合が動き出す。 近鉄はラインアウトが不安定でセットからの攻撃が組み立てられず、ラック・モールでもリコーに接点を支配されるが、FW・BKがタックルを受けながらも一歩ずつ前進。するとウォーターブレイク後の22分、PKからラインアウトを選択、ゴール前モールに持ち込んでFL天満太進が体を回転させトライ。SO重光泰昌のゴールも決まり7-7と追いつく。 後半、先取したのはリードしている近鉄。開始早々の2分、ゴール直前ラックからNo.8サモがリコーディフェンスの真ん中を抜け、この試合2本目のトライで28-7とリードを拡げる。流れを変えたいリコーは後半の中盤にかけ次々とリザーブ選手を投入し挽回を図る中、近鉄の反則で25分にペナルティートライを得て28-14と詰め寄る。 リコーは前半にCTBリキ・フルーティーが交替し攻撃の起点を失い痛い敗戦、残り2試合に4位以内を賭ける。近鉄は暫定4位に浮上するが密集での反則が課題の一戦であった。 ● 記者会見ダイジェスト ●
リコーブラックラムズ 神鳥裕之監督(右)、野口真寛ゲームキャプテン 神鳥裕之監督 「我々として今日の試合は、勝たないといけない覚悟の試合でした。 野口真寛ゲームキャプテン 「今日は全体的にデフェンスが甘く、近鉄の食い込む攻めに失点を防ぐことができませんでした。敵陣に入ってからの要所でのミスも目立ってしまった試合でした」 ──東芝戦はFWで3名の外国人選手を起用したが、今日は戦い方を変えたのか? 神鳥監督 「今日はコンディションの問題で、元気なのはリキ(・フルーティ)とマイケル(・ブロードハースト)しかいなかったのです。リキも途中ケガで交代しましたが、今日はこれがベストと考えていました」 近鉄ライナーズ 前田隆介監督(左)、森田尚希ゲームキャプテン 前田隆介監督 「最初の10~20分位、ここ数試合のリプレーを観ているようで最悪のスタートでした。前半の途中からカムバックしてトライを効率良く獲れるようになりました。後半からは、我々のプラン通りのイメージが掴めたと思います。一週間空きますが、課題は沢山あり、上位にいるチームにぶつかって行きたいです」 森田尚希ゲームキャプテン 「立ち上がりが悪くずるずると行きそうだったが、早くチームで修正できて近鉄のラグビーができました。今までとの違いは攻め込んで得点を獲ることができたことが収穫だと思います。ペナルティが多いので、これからの上位(チーム)陣とはロースコアーとなると思いますので、この点を課題として修正したいです」 ──ホームゲームでの試合、中井選手への思いも改めて…。 森田ゲームキャプテン 「やはり花園は(自分たちにとって)特別な場所で、(これまで)負けが込んでいるので、仕切り直していこうと言っていました。春先から中井のために、中井のためにと言ってきました。残念な試合が多かったですが、今日は中井にも安心してもらえる試合だったと思います」 ──ジェフリー・イエロメ選手からジーン・フェアバンクス選手に替えたのは予定通りか。 前田監督 「予定通りです。ケガが長引いてゲームからも離れていましたが、前半からランニングを含めて、良い楔を打ってくれましたし、予定通りの仕事をしてくれました」 マン・オブ・ザ・マッチは近鉄ライナーズ、WTB坂本和城選手
(記事:蜷川善夫、山林右二、玉川育夫 写真:柳元啓志 広報担当:村島博) (この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます) |