ファーストステージ・第6節 マッチサマリー(NTTドコモ 7-20 トヨタ自動車)

NTTドコモ
レッドハリケーンズ
NTTドコモレッドハリケーンズ
7 合計 20
0 前半 10
7 後半 10
0 勝点 4
10 総勝点 18
トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ

NTTドコモレッドハリケーンズ 7-20 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

ファーストステージ・第6節 プールA
2013年10月19日(土)12:00キックオフ/大阪・近鉄花園ラグビー場

8月末猛暑の内に始まったトップリーグも10月後半に入って今や肌寒いほどの秋風の吹く中、ファーストステージ第6節を迎える。近鉄花園ラグビー場での第1試合は、セカンドステージ上位グループ入りには残り2試合連勝が必須のNTTドコモレッドハリケーンズ(プール6位、勝点10)とトヨタ自動車ヴェルブリッツ(4位、勝点14)との一戦。NTTドコモは開幕2連勝の後、敗戦が続くが前節NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦の粘りを勝利に結び付けたい、一方のトヨタ自動車は神戸製鋼コベルコスティーラーズに圧勝した勢いに乗りたいところ。

試合は、まず前半7分、トヨタ自動車SOキャメロン・マッキンタイアーがゴール直前で相手のハンドで得たPGを難なく決めて動き出す(0-3)。この後も、風上に立ったトヨタ自動車は、相手バックスリーの隙をマッキンタイアーが巧みにキックで衝いて、再三にわたってNTTドコモ陣深く攻め込む。しかし、トヨタ自動車、あわやトライと思わせる瞬間を何度も迎えるものの、NTTドコモの懸命のディフェンスでインゴールにたどりつけない。そして、ようやくハーフタイム間近の36分に、ラインアウトモールを押し込んでトヨタFL吉田光治郎がトライ(G成功)、0-10として、前半を折り返す。

後半、逆に風上に立ったNTTドコモが、立ち上がりこそ相手陣に攻め込むものの、またもキックで背後を衝かれ、苦しい展開を強いられる。そして、19分トヨタ自動車、ラインアウトモールを一気に押し込み、またもFL吉田がインゴールで押さえトライ(0-15)。続いて28分、マッキンタイアーのクロスパントをWTB和田耕二が足に引っ掛けインゴールで押さえ(0-20)、トヨタ自動車がほぼ試合の大勢を決める。

これに対しNTTドコモは、FBリアン・フィルヨーンをインパクトプレーヤーとして投入し巻き返しを図る。これが功を奏して、NTTドコモは30分にバックス展開から左隅にCTBパエア ミフィポセチがトライを挙げ、難しいゴールもフィルヨーンが成功させ、7点を返す(7-20)。NTTドコモは、この直後FLハインリッヒ・ブルソーをさらに投入し、攻勢をかけるが得点には至らず、結局、試合はこのままノーサイドを迎えた。

この結果トヨタ自動車は、5位勝点18と順位は落としたが次節のNECグリーンロケッツ戦に上位グループ入りの望みを託すこととなり、逆にNTTドコモは、グループB入りが確定した。MOMは、トヨタ自動車フォワードを80分間弛まず支え続けたPR吉田康平が選ばれた。


● 記者会見ダイジェスト ●

NTTドコモレッドハリケーンズ


下沖正博ヘッドコーチ(左)、吉岡宏樹キャプテン

下沖正博ヘッドコーチ

「前半からもっともっとアタックをし、仕掛けたかったがディフェンスで押し込まれた。後半は得点に結びつけるアタックができたが、負けは負けなので、次のサントリー戦には気持ちを入れ変えて臨みたい」

吉岡宏樹キャプテン

「前半はアタックに対してディフェンスができ、少ない点で凌いでいたので、後半は攻めていこうと言っていたが、ミスが多くスコアに結びつけることができなかった。トヨタのようなアグレッシブな相手に対して接戦で1トライ獲れて良かったと思う。この経験を活かしたい」

──ファーストステージのスタート2試合は良かったが、あと1試合、感想は?

下沖ヘッドコーチ

「一戦目、二戦目は全員がプラン通りにスペースを活かしてテンポ良く試合をしていたが、3節以降テンポが上がらずセットプレーでもプレッシャーでボールが出ないことが多くなった。トヨタ戦も含めて思い切ったプレーができるかが課題だと思う」


トヨタ自動車ヴェルブリッツ


廣瀬佳司監督(左)、上野隆太キャプテン

廣瀬佳司監督

「前節の神戸製鋼戦からアタックを修正して向上でき良い形ができたが、スコアまで結びつかなかった。勝ったことは嬉しいが、勝点5を獲れなかったことは残念です。次節NEC戦に勝ってベスト4に残れるようにチャレンジしたい」

上野隆太キャプテン

「タイトなゲームだったが、攻防が続かず勝点5が獲れずに残念だった。精度は向上しているので、次のNEC戦にいい準備をして臨みたい」

──攻める時間を長くしたいと言っていたが、4トライ獲れなかった今日の分析は?

廣瀬監督

「ドライビングモールをアグレッシブに行ってほしかった。個人的なミスも多かった。よく見えなかったが、トライシーンが3回位(笑)あったと思ったが残念でした」

──トライを二度ほど獲れなくて、三度目もフォワードで獲りに行ったが意地なのか?

上野キャプテン

「モールで押せるイメージがあったので、最後のフィニッシュまで獲り切ることにこだわっていた」



マン・オブ・ザ・マッチには、NECのニリ・ラトゥ選手が選ばれた

(記事:蜷川善夫、村島博、玉川育夫 写真:長谷川昭男 広報担当:村島博)

(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)

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