セカンドステージ・第1節 グループA マッチサマリー(パナソニック 24-20 ヤマハ発動機)
パナソニック ワイルドナイツ 24-20 ヤマハ発動機ジュビロ セカンドステージ・第1節 グループA ファーストステージでは、共にプールBで第3節に対戦した両チーム。 試合開始早々、パナソニックは連続してのライン展開で相手ディフェンスを崩そうとするが、ヤマハの執拗なディフェンスにあう。 パナソニックは、その後のドロップアウトをヤマハ陣内まで蹴り込む。ヤマハがそのボールを蹴り返したところを、パナソニックNo8ホラニ龍コリニアシがキャッチしラックに。前半8分、ラックからのボールをHO堀江翔太からPRホラニ龍シオアペラトゥーと繋ぎ再度ラックに。 その後10分以上、試合が膠着する。 次に得点が動いたのは、前半29分。 後半に入ると、前半最初のようなオープン展開ではなくお互いにキックを使い、相手陣で勝負を掛けようとする。 このトライで活気付いたパナソニックは、この後、11分、15分、25分と、SOバーンズがPGを成功させ、21-7と差を広げた。 このまま、ずるずるとパナソニックが攻める展開になるかと思われた27分、ヤマハにとって起死回生のトライが生まれる。 しかし、この後パナソニックは38分に相手ペナルティーで得たヤマハ陣右中間20MでのPGをSOバーンズが着実に決め、得点差を4点とした。結果としてこの3点が最後の最後にものを言った。 パナソニックの前半の反則8個を、ヤマハが得点に結び付けられなかった事がこの日のヤマハにとって惜しまれるところだったであろう。 ● 記者会見ダイジェスト ●
ヤマハ発動機ジュビロ 清宮克幸監督 「最後の10分までは自分たちのアタックもできず、パナソニックさんに支配されている試合だったので、この点差で最後の攻防ができたということについては、地力がついてきたのかなと納得はしている。試合についてはコンディションの問題がかなり難しく、特にチームから離れていたメンバーのパフォーマンスは悪かった。ここはしっかりと修正して、それぞれの役割をしっかり果たせるような仕上がりにしていくことが重要だと思う」 ──自分たちのアタックができなかったという原因は? 「ゲームの最初のライアウトの失敗や、背後へのキックをうまく使われたりしたこと、スクラムも何本かプレッシャーを受けたし、そういうところではないか。起点となるところが相手の方が少し上回っていた」 ──最後の10分に盛り返すことができたのは? 「スクラムハーフについては小池でゲームを作って矢富で点をとるというゲームプランだったが、二人ともしっかりと仕事をしてくれたということだと思う」 ──矢富選手のコンディションは? 「戻ってこられたといっても、まだ50%くらいでは? 本来の彼なら、最後のペナルティーはクイックタップで走って逆転トライだったのではないでしょうか。そういう選択をしなかったのは、まだ自信がないということ」 三村勇飛丸キャプテン 「ファーストステージでは引き分けたパナソニックさんが相手だったので、リベンジを誓って戦ったが、自分たちのスタイルを出す時間がほんとうに少なく、結果は残念なものになってしまった。ただ、始まったばかりで下を向いてはいられないので、チーム一丸となって次に臨みたい」 パナソニック ワイルドナイツ 中嶋則文監督 「セカンドステージの開幕戦、まずは、勝てたことは大きかったと思う。ただ、ラストの15分くらい、展開が悪くなったところは、しっかりとチェックして次への準備につなげたい」 ──ヤマハの印象は? 「1回対戦しているところから、ボールを動かしてからのキックを多用してきた。私たちは自分たちのプランをしっかり遂行しようと考え、特にヤマハさんだからということではなく、どれだけ自分たちのプレーができるかということにフォーカスを当ててこの一か月準備をしてきた」 ──バーンズ選手について。 「エリアもしっかり考えて、チャンスがあればボールを動かして、そういったところの状況判断がとても良いし、チームのこともよく理解してプレーしている。これからさらに、相手チームにとっては難しい存在になるだろうと思う」 ──田中選手を控えとした理由は? 「今のところ、バーンズとイーリニコラスのコンビネーションがうまくいっているので。代表から帰ってきたばかりということも考慮した」 ──ほかの代表から戻ってきた選手のコンディションは? 「スケジュールがタイトだったことと、時差のことがあるので、様子を見て起用を考えてきた。試合に出たメンバーは厳しい状況にもかかわらずよくやってくれたと思う」 ──ピーターセン選手の状態は? 「今の段階では重症ではないと報告を受けている」 堀江翔太キャプテン 「前半はタイトなゲームになるとは考えていたが、最後まで自分たちのミスで苦しんでしまったので、しっかりとしたプレーを心掛けて、反省を次に活かしたい」 ──ご自身のトライの場面は? 「スペースが見えていたので、キックは練習していたし自信をもってプレーした。最後は9番からのリードでトライをさせてもらった」 ──終了間際のペナルティー、ペナルティーゴールの選択はセオリー通りとの考えから? 「1点差で時間を使うという考えもあったが、スコアを重ねる方を選択した。それについては選手全員の意識がしっかりとその後のプレーに向かっていたので、良かったと思っている」 ──1点差の場面の気持ちは? 「それほど焦ることはなかった。さらに攻めようと、みんなも自信を持っていたと思う。最後まで自信をもってディフェンスもできていた」 ──バーンズ選手について。 「コミュニケーションもしっかりと取れている。自ら仕掛けていくようなところもあるが、もう少し、敵陣へ入ることを優先してプレー選択をしたほうがいいかなとも思う。自分自身がチームを離れていたということもあるので、これから話をしていこうかと考えている」 マン・オブ・ザ・マッチはパナソニックワイルドナイツ、ベリック・バーンズ選手
(写真提供(クレジット表記のないもの):埼玉県ラグビーフットボール協会) |