セカンドステージ・第1節 グループB マッチサマリー(近鉄 21-20 NTTドコモ)
セカンドステージ・第1節 グループB ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014、セカンドステージの開幕戦。ファーストステージプールB・6位の近鉄ライナーズとプールA・7位のNTTドコモレッドハリケーンズによる大阪ダービーは、遠景の生駒山がすっかり紅葉した花園ラグビー場に5,000人近くのファンの方々を迎え、近鉄のキックオフで開始された。 開始直後はお互いにジャブの応酬、前半5分にNTTドコモSO茂木大輔、9分に近鉄SO重光泰昌がそれぞれPGを決めた(3-3)。先にトライをあげたのはNTTドコモ、11分にSO茂木の22mライン付近からのインゴールへのキックを左WTBパエア ミフィポセチが左隅に押さえてトライ、3-8とリードした。しかしながら近鉄もSO重光、SH金哲元の個人技で19分、24分と立て続けにトライをあげ15-8と逆転した。その後は両チームとも決め手を欠き、互いに加点できずに前半を終了した。 後半もNTTドコモは執拗に攻撃を繰り返すが、チャンスでのセットプレー、特にラインアウトでのミスが目立ち、ほとんどマイボールを確保できない。また近鉄のディフェンスのプレッシャーでことごとくチャンスの芽をつまれた。 近鉄も24分にNTTドコモのゴール前での反則で得たPGをSO重光が慎重に決めて18-13と引き離した。しかしNTTドコモも粘り強く攻撃を繰り返し、34分にゴール直前のラックから23番フィルヨーンが右へ大きくキックパスを上げ、近鉄左WTB坂本和城と交錯しながらも巧みにキャッチした22番茂野がポスト右にトライ、フィルヨーンのゴールも成功し18-20と再逆転した。 だがこの日のゲームの締めくくりはNTTドコモのミスから。終了間際の38分にゴール前25m中央付近で致命的なラインオフサイドを犯して、近鉄SO重光のPG。21-20と近鉄に再逆転を許し、ほぼ手中にしたかと思われた勝利を逃した。 ● 記者会見ダイジェスト ●
NTTドコモレッドハリケーンズ 下沖正博ヘッドコーチ 「久しぶりの大阪の試合で選手達も楽しみにしていた。 吉岡宏樹キャプテン 「今日のゲームは大阪が本拠地の両チームなので、多くの関係者が応援に来てくださっていたが、勝つことができず残念。近鉄の激しいアタックでテンポを作れず、ファーストステージからの課題であったセットプレーも上手く行かなかった。次は課題を克服して勝利できるように準備をしたい。 ──大阪ダービー、注目されるゲームで試合までに取り組んだことは? 下沖ヘッドコーチ 「ファーストステージで課題であったセットプレーにウインドウマンスから取り組んだ。合宿でもスクラム、ラインアウトを中心に取り組み、スクラムは大幅に改善できたが、ラインアウトはこれからの修正点だと思う」 吉岡キャプテン 「ファーストステージでは、セットプレーのところでコミュニケーションがまだまだ足りなかったので、今日の試合は意識して臨んだ」 近鉄ライナーズ 前田隆介監督 「沢山のファンの前で、この花園でセカンドステージの開幕戦を戦うことができて嬉しく思う。結果が良かっただけで内容は全然駄目でした。後半アタックができていなかったので、そこを継続して攻撃ができるように修正したい」 森田尚希ゲームキャプテン 「内容は課題が多かったが、初戦で勝てて良かった。次に繋がるポジティブな面もあったので、この一週間修正して次に臨みたい」 マン・オブ・ザ・マッチは近鉄ライナーズ、金哲元選手
(記事:蜷川善夫、石川悟、玉川育夫 写真:柳元啓志 広報担当:村島博) (この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます) |