セカンドステージ・第2節 グループA マッチサマリー(ヤマハ発動機 35-16 神戸製鋼)

ヤマハ発動機
ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
35 合計 16
16 前半 3
19 後半 13
5 勝点 0
9 総勝点 2
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ

ヤマハ発動機ジュビロ 35-16 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

セカンドステージ・第2節 グループA
2013年12月7日(土)14:00キックオフ/大阪・近鉄花園ラグビー場

両チームともセカンドステージの初戦を黒星スタート、プレーオフトーナメント出場枠獲得のため勝ち星が欲しい一戦。
前半、風上を選択したヤマハ発動機のキックオフで試合が開始される。開始早々の2分、神戸製鋼が自陣10mL付近で反則を犯すと、ヤマハ発動機はすかさずPGをFB五郎丸歩が決め3-0と先取。神戸製鋼はこの直後PGからヤマハ発動機陣内10mでのラインアウトに持ち込むがラインアウトミスで逆転の機会を失する。この後も神戸製鋼はラインアウトでミスを犯し、またヤマハ発動機がラックを支配し始めると徐々にリズムを崩し始める苦しい展開。中盤の17分、ヤマハ発動機は神戸製鋼のオフサイドの反則で再び五郎丸がPGを決め6-0とヤマハ発動機の勝ちパターンで前半が動く。

神戸製鋼は、前半21分にSO森田恭平がPGを返し6-3と詰め寄るが、次に得点を挙げたのはヤマハ発動機。27分にゴール前での執拗な攻撃から、最後は飛ばしパスで右WTB14番田中渉太がこの試合初めてのトライ(ゴール)をあげ、さらにPGを加えたヤマハ発動機が16-3とリードして前半を折り返す。

後半は神戸製鋼のリスタートで試合が再開。神戸製鋼は3分、7分とヤマハ発動機の反則にPGを選択し、SO森田恭平がこれを確実に決め16-9と徐々にその差を詰めにかかる。
しかし、ヤマハ発動機はFB五郎丸のゴール前へのキックがラッキーバウンドとなりラックを支配、続く攻撃で得たPKからヤマハ発動機はラインアウトを選択し、9分、モールを押込み最後は、No.8堀江恭佑がトライ、ゴールも決め21-9とその差を拡げる。

これに対し神戸製鋼、25分にキープレーヤーのCTBジャック・フーリーが回生のトライ(ゴール)をあげ、21-16としたときには、それまでのヤマハ発動機ペースの試合が明らかに変わり、神戸製鋼の優位に傾きかけたが、ここでまたも不用意な反則を犯し、自ら試合の流れに水を差す。
ペースを取り戻したヤマハ発動機は29分、ラックから出たボールをSO太田尾竜彦が、神戸製鋼のディフェンスがいないのを見透かし、左ライン際に位置した21番SH矢富勇毅に絶妙のキックパス、サポートした13番CTB宮澤正利が中央にトライ(ゴール)28-16。さらに何とか7点差以内に詰め寄ろうとする神戸製鋼に対し、ヤマハ発動機は逆に39分、自陣30mL右ラックから左展開、23番WTB中園真司が左中間にとどめのトライを決め、ボーナスポイントも獲得し35-16でフルタイム。

ヤマハ発動機は、セカンドステージ初勝利を挙げプレーオフトーナメントに向け踏みとどまる。一方の神戸製鋼は攻守に精彩を欠き手痛い連敗。
マン・オブ・ザ・マッチには、キックパスを見事に決めたヤマハ発動機10番SO太田尾竜彦が選ばれた。


● 記者会見ダイジェスト ●

神戸製鋼コベルコスティーラーズ

苑田右二ヘッドコーチ

「前半、セットプレーも良くなく、ボール獲得率が少なかったし、ペナルティーも多く、ディシプリンが守れなかった、すべてが悪かった。まだ5試合あるので一試合一試合、全勝してプレイオフを目指して戦って行きたい」

橋本大輝キャプテン

「自分達のミス、セットプレーもフィールドも自分達のミスで苦しめた試合だった」

──セカンドステージ2戦でノーポイント、上位争いが厳しいが、今後の考え方は?

苑田ヘッドコーチ

「ポイント制で、これから負けられない戦いが続くが、上位チームに直接勝ってしっかりポイントを獲って行きたい」

──前節と同じような結果だと思うが、修正が甘かったのか?

苑田ヘッドコーチ

「試合前から、ハーフウェイラインからでもタッチに、ラインアウトからモールで、キックで得点を重ねるプランだった。前半はセットプレーも、ラインアウトも安定せずペナルティーが多く、ラインアウトが10回スローで5回しか獲れず、ペナルティーも多く重ねて相手に得点の機会を与えたことが非常に大きかった」

──セットプレーが安定しなかった要因は?

苑田ヘッドコーチ

「基本がしっかりできていなかった。コミュニケーション不足でサインコールの間違い、リフターとのタイミングも悪くすべてが重なった。映像で研究して次に修正したい」

──前半、ペナルティーを重ねた原因は?

橋本キャプテン

「単純に個々のミス、規律が守れなかった」

──相手のプレシャーを感じていたか?

橋本キャプテン

「プレシャーは感じていなかった。イメージ通リだったが、自分達のミスだ」


ヤマハ発動機ジュビロ

清宮克幸監督

「日のメンバー23名がそれぞれの時間帯に必要なことをきっちりとやってくれた試合だった。前半セットプレー、スクラムの安定で力をくれたし、後半代わったリザーブもビッグプレーもするし、ボーナスポイントを獲ってこいと言った中園もトライを獲ってくる、23名が責任を果たした良い試合だった」

三村勇飛丸キャプテン

「自分たちが春からやってきたことが80分間表現できた。きつい時間帯でも声を出し止むことがなかった。ラインアウトの課題はあるが、勝って次に繋げることのできた試合だった」

──後半の3トライ目ビックプレーのキックパスの評価は?

清宮監督

「的確な判断と矢富の準備ができていた。矢富が準備をしているのが目に入って2人の『あ・うん』の呼吸だった。もともと、小池でゲームを作って、矢富で決めるプランだった。プランの中で、矢富は十分責任も果たしたし、ゲームでMOMは大田尾が選ばれたが、同じように活躍したと思う」

──デフェンスも良く、ブレイクダウンでも前へと行っていたが、ご自身としての評価は?

三村キャプテン

「終始プレシャーをかけ続けたが、人数のバランスが悪いという課題もあるので、しっかり修正したい。まだ発展途上だ」

──五郎丸のキックが入った時は、ほっとするか?

三村キャプテン

「キックがまっすぐ入るとほっとする」

清宮監督

「五郎丸のキックが入らないと勝てない(笑)。本人も意識している。前半点を獲るのは自分の仕事と思っているし、五郎丸が入れて勝つ試合もあるし、外して負ける試合もある、その点は気にしていない」





マン・オブ・ザ・マッチはヤマハ発動機ジュビロ、大田尾竜彦選手

(記事:蜷川善夫、山林右二、玉川育夫 広報担当:村島博)

(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)

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