セカンドステージ・第3節 グループA マッチサマリー(神戸製鋼 34-18 トヨタ自動車)

神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
34 合計 18
24 前半 10
10 後半 8
5 勝点 0
7 総勝点 1
トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ

神戸製鋼コベルコスティーラーズ 34-18 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

セカンドステージ・第3節 グループA
2013年12月15日(日)13:00キックオフ/兵庫・ノエビアスタジアム神戸

ファーストステージでは、トヨタ自動車ヴェルブリッツWTB彦坂匡克が、縦横無尽の活躍でトヨタ自動車の快勝(43-10)に導いたカードだが、セカンドステージ2連敗の両チーム。これ以上の連敗はプレーオフ進出が困難となるだけに、ゲーム前から緊迫感が漂う。

神戸製鋼コベルコスティーラーズはクレイグ・ウィングをSOに、フレイザー・アンダーソンをCTBに起用し、ブレイクダウンでの突破を狙う企図がうかがえる。
予想通り積極的にボールを動かす神戸製鋼は、攻守にわたり序盤から激しいプレッシャーをトヨタ自動車にかける。トヨタPG先制後の17分、トヨタ陣ゴール前5mスクラムを神戸製鋼が押し込み、FL6橋本大輝が押さえT(G不成功5-3)。

積極的にボールを動かしセットプレーでも優位に立つ神戸製鋼は、PGチャンスでもスクラムを選択し、トヨタ自動車フォワードを呑み込みにかかる。
23分トヨタ陣中盤から右展開した神戸製鋼は、SOウィングからリターンパスを受けたCTB13ジャック・フーリーが中央付近にT(G成功12-3)。
30分にはトヨタボールスクラムを押し込みターンオーバー。その後の展開から生まれたFB正面健司のラインブレイクにCTBフーリーが素早く反応、トヨタ自動車ゴールへラッシュし、加点する。(トヨタ自動車SH麻田一平の妨害プレーによる認定T。G成功19-3)
36分にもスクラムからNO8マパカイトロ パスカがサイドアタック、素早くつながったボールはWTB14今村雄太がインゴール右隅へ持ち込みT(G不成功24-3)、早々とボーナスポイント1を獲得する。

前半終了間際に執拗なサイド攻撃からトライを奪取し(G成功24-10)、後半に望みをつないだトヨタ自動車であったが、後半早々の2分、神戸製鋼CTBフーリーのラインブレイクから、FL7前川鐘平がスピード豊かなフォローでポスト真下へトライ(G成功31-10)。このトライでほぼ雌雄を決した。
セットプレーで圧倒的に劣勢のトヨタ自動車は、後半積極的に左右へボールを動かし、活路を見いだそうとするも、WTB11和田耕二の切れ味鋭いラン&ステップによるトライが精一杯。
セットプレーとアタックに集中力をみせた神戸製鋼が、プレーオフ進出に望みをつないだ一戦となった。マン・オブ・ザ・マッチは、健闘のフォワードをリードしたLO4伊藤鐘史が獲得した。


● 記者会見ダイジェスト ●

トヨタ自動車ヴェルブリッツ


廣瀬佳司監督(右)、上野隆太キャプテン

廣瀬佳司監督

「大差がついたゲームになってしまった。前半20分までのディフェンスミスが最後まで尾を引いた。もっとクイックなゲーム運びをしたかったが、タックルコンテスト、スクラムシーンで強烈なプレッシャーをかけられた。よく巻き返した後半の出来を次節以降につなげられるよう、来週いい準備を進めたい」

上野隆太キャプテン

「自分たちが意図したアタックの時間が短く、逆にセットプレーで後手に回ってしまった。セカンドステージは追いかける展開ばかりで3連敗を喫してしまったが、次節のサントリー戦は気持ちを切り替えて臨みたい」

──敗因は?

上野キャプテン

「マイボールのセットプレーでクリーンアウトできず、タックルミスでビッグゲインを許してしまったことにある」

──吉田光治郎、吉田康平両選手の欠場理由について。

廣瀬監督

「怪我による欠場。得点力不足が懸念されたが、今日のゲームについてはボールをダイナミックに動かすことに重点を置いたが、後半兆しが見えてきた」


神戸製鋼コベルコスティーラーズ


苑田右二ヘッドコーチ(左)、橋本大輝キャプテン

苑田右二ヘッドコーチ

「今シーズン初めてノエビアスタジアムでのゲームだったが、良いグラウンドコンディションで臨めたことに感謝したい。チームに関しては、2連敗を喫し、全員で同じ方向を進んでいくよう心を砕いた。未だ修正点は多いが、5ポイント獲れたことを評価すると同時に、来週のキヤノン戦に向け、いい準備をしたい」

橋本大輝キャプテン

「積極的にアタックを重ねることを心掛けた。フォワードが勢いづく、いいゲーム運びだった」

──今日の勝利はセットプレーの安定だと思うが。

苑田ヘッドコーチ

「セットプレーに強いメンバーを先発させた結果。スクラムからの得点を重ねられた。ラインアウトも前半は満足いくものだったが、後半ミスが目立った。次節までに修正をしたい」

──ウィングのSO起用について。

苑田ヘッドコーチ

「セカンドステージの連敗でネガティブになっていたムードを打開するため、アグレッシブな選択をした。このメッセージに対し、プレーヤー達は4トライ以上の勝利で応えてくれた」

──次節への課題は。

苑田ヘッドコーチ

「相手が嫌がるポイントを突けるアタックができるよう修正したい」

──ピーター・グラントのシーズン初出場について。

苑田ヘッドコーチ

「7ヶ月ぶりのゲーム復帰だったが、期待した役割を徐々にではあるが果たしてくれている。今日のダメ押しになった(後半35分の)PGは大きい」




マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ、伊藤鐘史選手

(写真:長谷川昭男 記事・広報担当:廣島治)

(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)

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