セカンドステージ・第3節 グループA マッチサマリー(ヤマハ発動機 23-19 キヤノン)
![]() セカンドステージ・第3節 グループA ヤマハが最後のワンプレーで逆転勝ち。ファーストステージの雪辱を果たす 12月14日、北風の強いコンディションのなか、ともに1勝1敗のヤマハ発動機ジュビロとキヤノンイーグルスとの対戦が、ヤマハスタジアムで行われた。ファーストステージでは28-18とキヤノンが勝利しており、ヤマハとしてはホームゲームで雪辱を果たしたいところであるとともに、両チームにとってプレーオフ進出を狙う大事な一戦となった。 試合は開始直後から動いた。キヤノンがキックオフでヤマハがこぼしたボールを拾いラックから右へ展開。FBオマール・スライマンケルがディフェンスを振り切りゴール右中間にノーホイッスルトライ。左CTB三友良平のゴールも成功し、7-0と先制する。 先制されたヤマハは敵陣で攻撃を再三仕掛けるも、ラインアウトでのミスやキヤノンの強固なディフェンスで得点をすることができない。だが、キヤノンもヤマハのプレッシャーによる反則を繰り返し、前半23分には右LO鷹クロフォードアストンがイエローカードで一時的退出となる。ヤマハFB五郎丸歩が敵陣22mライン付近右中間からのPGを決めて3点返す。 後半に入るとまず風上に立ったヤマハが優位に試合を進める。6分ヤマハFB五郎丸が敵陣22mライン付近中央のPGを確実に決め逆転。さらに20分、敵陣ゴール前5m右中間で得たペナルティーをスクラム選択し、そこからバックスに展開し左CTBマレ・サウが右中間にトライ(ゴール成功)し、点差を9点に広げた。 しかし、キヤノンはここから反撃を開始。23分にゴール前のラインアウトからのモールを押し込み、左FLアダム・トムソンが左中間にトライ(ゴール失敗)。27分にはヤマハのラインアウトからの攻撃ミスにつけ込みカウンターで左に展開、最後は右CTB22アイザイア・トエアバが左中間から中央に廻り込みトライ。左CTB 三友のゴールも成功し再びリードする。 逆転されたヤマハは反撃するも得点することができず迎えた後半38分、またもキヤノンはNo.8ジョシュア・マウが反則の繰り返しでイエローカードによる一時的退出。ペナルティーで得たタッチキックをSO大田尾竜彦が確実に敵陣ゴール前5mまで大きくゲイン。最後のワンプレーとなったラインアウトからのモールはバックスも加わりゴールラインへなだれ込む。NO.8堀江恭佑が左中間にトライし、土壇場で再々逆転し終了のホーン。最後はFB五郎丸が落ち着いてコンバージョンを決め、23-19と点差を4点に広げ試合が終了した。 ヤマハはキヤノンに対しファーストステージの雪辱を果たし、今日の勝利で勝ち点を13と伸ばし4強のポジションをキープ。一方キヤノンは健闘するも反則が20回、イエローカードを2枚もらうなどし、ヤマハの逆転勝ちを許す要因となり、勝ち点7と4強入りのチャンスを逃した。 この日のマン・オブ・ザ・マッチは、試合終了直前に逆転トライを挙げたヤマハNO.8堀江が受賞した。 ![]() ● 記者会見ダイジェスト ●
キヤノンイーグルス ![]() 永友洋司監督(右)、和田拓キャプテン 永友洋司監督 「キヤノンとしては、ヤマハスタジアムで初めてやる試合でした。すばらしい施設で観客の皆さん、関係者の皆さんに感謝します。 和田拓キャプテン 「反則が多くてゲームを崩してしまった。監督と同じ意見で、ペナルティーを繰り返してしまうとゲームにはならない。ゲームコントロールを含めこれからやっていきたい。 ──スクラムやセットプレーに苦しんだ印象があるが? 永友監督 「セットプレーはヤマハの得意なところだが、ペナルティーもあったがよく耐えた。そこから崩されることは想定していたが、最後のトライなどを含めて力の差があると感じる」 ──ヤマハのマレ・サウのトライで引き離されたが、その後逆転したとき円陣ではどんなことを話し合ったか? 和田キャプテン 「ボールキープして攻撃しよう、自分たちのラグビーをもう一回しようと話した」 ![]() ヤマハ発動機ジュビロ ![]() 清宮克幸監督(左)、三村勇飛丸キャプテン 清宮克幸監督 「会心の勝利をホームの皆さんに見せたかったのですが、ゲームを支配するものの、ここというところでキヤノンの外国人の選手たちに球出しを遅らされたり、ペナルティーをされたりとリズムをつかめずズルズルといってしまった。後半トライのあとのリスタートのときも同じようにキヤノンの素晴らしいタックルとブレイクダウンで、流れがこちらに来なかったのがこの試合の全てではないかと思う。 三村勇飛丸キャプテン 「ファーストステージに負けたので借りを返したかった。相手の反則もあったが自分たちのブレイクダウンの甘さが見られ、次につなげなければいけない課題だと思う。結果として勝ちきれたのはよかった。残り4戦、うち2戦はホームなので地元の方、応援してくれる方に勝ちを見せたい」 ──最後の逆転はモールで取りきるしかない感じだったか? 三村キャプテン 「今週はスクラムとモールで(圧力を)強くかけるしかないと決めていたので、フォワードでコミュニケーションをとって取りきるという自信はあった」 ──後半モールを右側で押し込めず、結局最後にはいけたがモールが上手くいくときといかないときの違いは? 三村キャプテン 「集中力の差。最後のモールみたいな集中力を80分間継続していきたい」 ──試合の最初のPGを狙わなかったのは? またその後はPGを狙ったという判断は? 三村キャプテン 「最初は風がまわっていたので。力を入れていたモールで行こうとしたがうまくいかず、安定したスコアがほしかった(のでPGに切り替えた)」 ──風はそのときによって全然方向が違ったのか? 三村キャプテン 「そうです」 ──先ほど言っていたブレイクダウンの甘さとは? 三村キャプテン 「相手外国人選手に対しギリギリのプレーをしてきたのもあるが、自分たちがボールを取っていないとか、あと細かい部分です」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (写真(クレジット表記のないもの):谷本結利 広報担当:静岡県協会 石垣俊幸) |