セカンドステージ・第4節 グループA マッチサマリー(ヤマハ発動機 40-26 NEC)
![]() セカンドステージ・第4節 グループA ヤマハが6トライの猛攻で圧勝。4強入りへ前進! 12月21日、冬の寒さがより一層厳しくなったヤマハスタジアムで、ヤマハ発動機ジュビロとNECグリーンロケッツの対戦が行われた。 試合はNECのキックオフで始まったが、ヤマハが試合を優位に進める。前半8分、相手キックのボールをFB五郎丸歩がキャッチし、カウンター攻撃。相手を引き付け絶妙のタイミングで背面パス。キャッチしたWTB伊東力がディフェンスを振り切りゴール中央に先制トライ。FB五郎丸歩のゴールも成功し、7-0と先制する。 先制されたNECは19分、CTB田村優の好キックで得た敵陣ゴール前のスクラムから左に展開、最後はFB窪田幸一郎がインゴール左にトライ。SOウェブ将武のゴールも成功し同点に追いつく。その後、NECは攻撃を仕掛けるもヤマハの強固なディフェンスで得点をすることができない。 ヤマハは27分、相手のキックをキャッチしたSO大田尾竜彦がカウンター。約3分にもわたる連続攻撃で最後はFLモセ・トゥイアリイがゴール右隅にトライ。FB五郎丸歩のゴールも成功し、再度点差を引き離す。 後半に入り、選手を3人入れ替えたNECが反撃。開始早々の2分、敵陣センター付近のラインアウトからの攻撃でCTB田村が敵陣ゴール左隅にキックパス。交替したWTB22ネマニ・ナドロが相手の取り損ねたボールをしっかり押さえトライ(ゴール失敗)し、点差を縮める。 しかし、ここからヤマハが試合を優位に進めていく。ヤマハは8分に入替出場したWTB22シアレ・ピウタウがFB五郎丸とパスを回しながらゴール左中間にトライ(ゴール成功)。 大量に点差を引き離されたNECは、相手ペナルティーでボール得ると速攻を仕掛ける。 ヤマハはホームゲーム2連勝で3勝1敗、勝点18と伸ばした。一方、NECは勝点1を獲得したがセカンドステージ4連敗でプレーオフ進出が厳しい状況となった。 この日のマン・オブ・ザ・マッチは、再三の突進でヤマハ圧勝の起点となり、自らも1トライを挙げたヤマハCTBマレ・サウが受賞した。 ![]() ● 記者会見ダイジェスト ●
NECグリーンロケッツ ![]() グレッグ・クーパー ヘッドコーチ(右)、浅野良太キャプテン グレッグ・クーパー ヘッドコーチ 「残念な結果です。勝利を望んで臨みましたが、ボールコントロールの部分、6回もボールを失うことで、自らがプレッシャーを受けることになった。(その結果)ヤマハがプレッシャーから回避されることになった。前半、コーナーへのトライのチャンスを逃したり、インターセプトで相手にトライを献上してしまったことで、調子にのることができなかった。 浅野良太キャプテン 「まず遠いところまで応援に来てくれたサポーターの皆さんに感謝しています。今回、ヤマハのホームゲームでしたが、素晴らしい環境を提供していただきありがとうございました。セカンドステージに入って勝ち星がないまま来ていて、いい部分も出ているが、ボールコントロールやボールキープでのミスがゲームの命取りになるし、それだけ高いレベルの相手とやるわけで、精度の部分が今日の点差だと思います。後半ボールをキープし続けることによってチャンスが出てくるという、練習でやってきたことが成果として出て、スコア(得点)まで持って行けたのはよかったと思います。次の秩父宮での神戸戦は何としても勝ってサポーターの皆さんと喜びを分かち合いたい」 ──前半7-7からヤマハにトライを取られるところで、ラインアウトの2回続けてのミスは風の影響があったか? 浅野キャプテン 「お互いに風の影響を受けていたと思うが、スペースを見つけてお互いに取っていた。ボールとスローワー、ジャンパー、リフターとのタイミングが合っていなかった。NECがずっと敵陣にいる時間帯だったので続けてのミスはいけない場面であり、フォワード全員の責任、反省点。ゲーム中にコミュニケーションをとって修正は途中からできていたと思うが、全体を通して連続ミスは自分たちのペースを握れずマイナスだった」 ──それに関してロングボールの失敗の後、もう少し前側のボールも取られたりしていたが相手に分析されていたのか、それともNECサイドのミスか。 浅野キャプテン 「完全にうちのミスです」 ──タックルの精度が悪かったことなどを含めて次の神戸戦に向けてどう修正するか? クーパーヘッドコーチ 「ヤマハはカウンターアタックで来ると分析していて、ボールコントロールは前半よくできていたが、後半は姿勢が高くなったりしたので低い姿勢でのボール確保が大事。技術ではなくメンタル、気の持ちようで修正したい。タックルに関しても、前半は外されてしまうケースなどメンタルが原因。気持ちを強く持つことが大事。全般的に何人かがタックルを外されると連鎖的になるので、メンタル的にもそこを強くしたい」 ![]() ヤマハ発動機ジュビロ ![]() 清宮克幸監督(右)、三村勇飛丸キャプテン 清宮克幸監督 「2週続けてのホームゲーム、2連勝を飾れてよかった。試合内容に関しては、改善するところはいくつかあるが、今ヤマハは勢いがあるので、あと3試合楽しみ。内容は見ていただいた通りです」 三村勇飛丸キャプテン 「いくつか課題はあるが、取り切れたところは先週と違ってよかった。まだまだ後半ゆるい時間帯があったのでチームには厳しく言って、トヨタ戦に向けてチーム一丸となって臨みたい」 ──ホームで先週勝っているし、どんなところにフォーカスして1週間準備してきたのか。そしてその出来ばえ自体に満足感はあるか? 清宮監督 「自分たちのプレー、相手をあまり見ないで行こうと。あるところができてあるところができないというのもあるので、なかなかベストになれないが、それは時間がかかるのではないか」 ──トップ4の戦いとなると? 清宮監督 「そういうところに視点を向けていくと自分たちももっと強化しなくてはいけない。今日のNEC戦もいつも通りのヤマハの練習をして臨んだ」 ──伊東選手が試合の序盤で流れを持ってきてくれた印象があるが? 清宮監督 「今日のマン・オブ・ザ・マッチですね。初14番で初トライ。素晴らしいと思う。アタック面ではこの1年で一番伸びた選手ではないかと思う。経験を重ねて今のスターティングに出ている選手たちと競争すると、この先楽しみ。今日のプレーを見て、田中、中園あたりもいろいろ考えているだろうから、チームの相乗効果を期待したい」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (記事:神谷英志、小林聖子 写真(キャプションありのもの)・広報担当:石垣俊幸) |