セカンドステージ・第4節 グループA マッチサマリー(神戸製鋼 48-19 キヤノン)

神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
48 合計 19
31 前半 7
17 後半 12
5 勝点 0
12 総勝点 7
キヤノン
イーグルス
キヤノンイーグルス

神戸製鋼コベルコスティーラーズ 48-19 キヤノンイーグルス

セカンドステージ・第4節 グループA
2013年12月22日(日)13:00キックオフ/兵庫・ノエビアスタジアム神戸

前節セカンドステージで初勝利するも、徳俵(とくだわら)に足が掛かった状況が続く神戸製鋼コベルコスティーラーズ。勝ち点で並ぶ今節の対戦相手キヤノンイーグルスも、プレーオフ進出を狙うに、もはや負けは許されずサバイバルマッチの様相を呈したゲーム。
神戸製鋼は、前節SOに入ったウィングをCTBへ戻しSOには正面、LOにベッカーを起用、前節好調のセットプレーで活路を見いだす。

キヤノンの積極的なアタックから幕を開けるが、神戸製鋼は正面とウィングが柔軟なポジションチェンジで、キヤノンのギャップを鋭く突き、リズムを掴む。
4分、FL前川の勢い溢れるディフェンスから掴んだチャンス。キヤノン陣ゴール前5mからのPGチャンスを、FL橋本がクイックリスタートから左中間へT(G不成功5-0)。
9分、PGを外し加点チャンスを逃す神戸製鋼に嫌な雰囲気が漂うが、一掃したのはCTBフーリー。11分にキヤノン陣10m付近からキヤノンのパスミスをフーリーが"狩り"、そのままポスト下へT(G成功12-0)。
一方、キヤノンは連続アタックからSOブルースのライン裏を狙ったパントでしばしば神戸製鋼ゴール前に迫るが、神戸製鋼はHO村上の的確なポジショニングで難を逃れる。

22分にキヤノンSOブルースとFBスライマンケルの連携でTを奪われ(G成功12-7)緊迫感が高まる展開になるが、これを打開したのは神戸製鋼の積極アタック。
31分、ハーフラインでのラックからWTB今村の豊かなスピードでゴール前に迫る。いったん形成されたラックからリサイクルされたボールは両CTBからWTB大橋につながりT(G不成功17-7)。
35分にはキヤノンボールラインアウトを神戸製鋼LOベッカーが奪取、左右に振り回した後、キヤノンゴール前左中間ラックからSH猿渡が持ち込みT(G成功24-7)となり前節に続き、前半でボーナスポイントを獲得する。39分にもキヤノンのハンドリングミスをFL前川が突き、CTBフーリー - WTB大橋とつなぎT(G成功31-7)。

後半早々2分にもCTBフーリーとLOベッカーがつないだチャンスを、SO正面が巧みなステップで活かし切りポスト下へT(G成功38-7)。昇格2年目、もはや上位チーム撃破もジャイアントキリングとは言えない迄にチーム力が上がったキヤノンだったが、ここで勝負あり。双方2Tずつ重ねるも、キヤノンはボーナスポイント獲得につながる4T目は奪えずタイムアップ。(48-19)

前節よりディフェンスの精度が低い神戸製鋼だったが、それをカバーするに余りあるアタックでセカンドステージを五分に戻し、プレーオフ進出に望みをつないだ。
マン・オブ・ザ・マッチは安定したセットプレーを支えたPR山下が獲得。


● 記者会見ダイジェスト ●

キヤノンイーグルス


永友洋司監督(右)、和田拓キャプテン

永友洋司監督

「素晴らしいゲーム環境を整えてくださった皆様に感謝します。ゲームは点差通り神戸製鋼に完敗しました。立ち上がりのミスから失点し、キヤノンのラグビーができませんでした。
連敗が続く今、冷静に分析し、次のゲームにしっかり準備したい」

和田拓キャプテン

「神戸製鋼の勢いを止めることができませんでした。(連敗中の)流れをいかに自分たちへ持って行けるかが今後のポイント。反省を活かし、次節へつなげたいです」

──自陣でミスが多かったが?

永友監督

「ゲームの入りが悪いです。セカンドステージに入り、規律面で問題が多く、反則で自滅しています。自陣からのアタックはキヤノンのスタイルだが、オフロードパスで無理が目立ち、結果相手に得点を与えました。ボールのリサイクルに反省すべき点があります」


神戸製鋼コベルコスティーラーズ


苑田右二ヘッドコーチ(左)、橋本大輝キャプテン

苑田右二ヘッドコーチ

「今年最後のゲームに向け、いい準備をしてきましたが、それを体現できたことは素直に喜びたいです。水曜(12/25)開催のトレーニングマッチへ向け、プレーヤーのサポートをしっかりするとともに、残り3ゲーム全勝を目指し、いい準備を進めていきます」

橋本大輝キャプテン

「前節に引き続き、いいラグビーができています。理想のラグビーに近づいている手応えを感じます」

──正面のSO起用について。

苑田ヘッドコーチ

「セットプレーの安定を狙ってのLOベッカー起用です。ウィングをCTBへ戻し、よりアグレッシブなプレーを求めましたが、意図したプレーができつつあります。
(前節からポジションチェンジした)ウィング、正面ともにチームの決め事内で、フレキシブルに動き、持てるポテンシャルを発揮してくれています」

──理想のラグビーとは。

橋本キャプテン

「今日垣間見えたアタックです。次のレベルにアップしていると実感しています」




マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ、山下裕史選手

(記事:廣島治 写真:長谷川昭男 広報担当:廣島治)

(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)

RELATED NEWS