トップチャレンジ1・第2節 マッチサマリー(福岡サニックス 113-7 横河武蔵野)

福岡サニックスブルース 113-7 横河武蔵野アトラスターズ

トップチャレンジ1・第2節
2014年1月19日(日)12:00キックオフ/東京・駒沢陸上競技場

福岡サニックス、17トライの爆勝で、自動昇格へ王手。次節、Hondaとの決戦へ

第1節で三菱相模原を制し、自動昇格への最右翼となった福岡サニックスが、横河武蔵野に対し前後半とも猛攻を続け、計17トライで大勝した。福岡サニックスは、次節、この日の第2試合で勝利したHonda Heatと自動昇格を賭けた決戦となる。

試合開始直後1分、福岡サニックスはゴール前でのラインアウトからのモールを押し、最後はNO.8濱里祐介がトライ。横河電機にとっては苦しいスタートとなった。セットプレーでも、福岡サニックスが優位にボールを獲得し攻め込むが、それでも、試合開始後の時間帯は、横河電機はよくディフェンスし、福岡サニックスのアタックを止めていた。しかし、12分、サニックスは、再び、ゴール前のラインアウトからのモール攻撃で、PRジェイコブ・エリソンが2つ目のトライ。福岡サニックスがリードを10-0とした。

19分、福岡サニックスは自陣のスクラムからのアタックでLOファアティンガ・レマルが抜け、ゴールラインへ向け走り込んだが、22m付近で横河電機のディフェンスに捕まり、ボールをターン・オーバーされた。ターン・オーバーで得たボールをパスでもらったFL趙顕徳が約50mを独走してトライ。ゴールも入れてスコアを12-7まで返し、横河電機にも充分、勝機はあるかと思わせた。

しかしその直後、22分にはキックのカウンター攻撃からWTB屋宜ベンジャミンレイが抜け、最後はBK右ラインでWTB濱里周作がトライ。更に、24分にもスクラムからの攻撃でNO.8濱里祐介の好走からFBダニエル・スレイマンのトライと、ノーホイッスルトライが2つ続き、福岡サニックスがチームの完成度の差を見せつけた。点差が開いていくと、横河電機の選手のディフェンスの集中力も欠けてきて、バッキングアップが遅くなり、タックルも高く、甘くなってしまう。福岡サニックスは、横河電機の動きが悪くなってきたところに、全選手がよく走り回ってトライを重ねた。前半、その後、30分にPR杉浦敬宏、34分にWTB濱里周作、37分にWTB屋宜、41分にも再び屋宜と、トライの山を築き、前半終了時に得点を52-7として、試合を決めた。

後半になると、明らかに横河電機のディフェンスの「足」が止まり、福岡サニックスはBKアタックでキックはほとんど使わずに、意識的にボールをつないだアタックを続け、最後まで気を緩めることなく、後半にも9トライ、最終スコアは113-7の完勝で終えた。
昨年、トップリーグから降格し、1年での復帰を大きな目標としてしっかり準備してきた福岡サニックスに対し、勿論、トップリーグ昇格が目標ではあるが、全員が社員部員で、平日の全体練習は週2回、19時30分からのいわば「社会人」チームの横河武蔵野。この日は100点ゲームにはなってしまったが、横河電機もトップチャレンジの1チームとして、次節の三菱相模原戦、さらにその後のトップリーグチームとの入替戦では、タックルに徹したいい試合をしてほしい。
(正野雄一郎)

● 記者会見ダイジェスト ●

横河武蔵野アトラスターズ


山崎豪監督(右)、川嶋雄亮キャプテン

山崎豪監督

「関東、関西から多くの会社関係者に来ていただいたにもかかわらず、不甲斐ない試合をしてしまって申し訳なく感じます。自分たちの試合ができませんでした。あと1試合、三菱さんにリーグで負けているので、試合まえの一週間でメンタル面を立て直したいと思います」

──トライを獲り返したシーンもあったが?

「あの時間帯はチームも乗ってくれれば良かったのですが、サニックスさんは一人ひとりが強くボールを渡してくれませんでした。もう少しボールをキープしていれば、勢いが付けられたのですが」

──練習は?

「我々は基本的に全員社員です。今年は、火曜と木曜の19:30からのみで、あとはウェイトをしています。土日に集中してやろうと。平日にはなかなか集まれない環境です。ただ、メンタル的にはみんな仕事を持っているので、ふだん休めない環境でプロ選手が休んでいる時間帯に練習をしなければならないのが厳しいところです」

──チーム力が上がったのは?

「去年までは、平日週3回やっていたのですが、今年はピンポイントで火・木にやって、2部練習もやって、チーム力が高められたと思っています。2月からスタートして、選手も疲れているが、今年に限って言えば良い経験をさせてもらっています。さらに今年もアップさせていきたいですね」

川嶋雄亮キャプテン

「先週同様、ディフェンス面が課題です。サニックスさんは外国人選手だけでなく、日本人も一人ひとりが強く、しっかり止めようとしたが相手が上手でした。先週、今週と良い経験をしているので、立て直したいと思います」

──トライを獲り返したシーンもあったが?

「トライを獲ったあと、チーム全体として気持ちの緩みと言うか、行けるんじゃないかという気持ちになって、僕もチーム全体を引き締められなかったと反省しています」

福岡サニックスブルース


藤井雄一郎部長兼監督(右)、永下安武キャプテン

藤井雄一郎部長兼監督

「得失点差も考慮して、今日の試合はしっかり攻めてトライを獲る目標でしたが、ちょっと雑なところもあったので、修正したいと思います」

──メンバー構成は?

「先週の試合で外国人がお腹を怪我して、今日は無理をさせなかったのと、左右のロックに怪我人が出ているので、大事を取って休ませました」

──トップへの昇格をめざして?

「基本的なスキル、コンタクト、タックル、チェイスから見直して、本当に0から作った若いチームです。徐々に点数にもなってきました。長い間、積み上げて強化してきました」

永下安武キャプテン

「強い風で厳しい寒さがあり、過酷な環境でしたが、結構やろうとしたことができたと思います。次の試合も頑張っていきたいと思います」

──来週は大事な試合だが?

「一年間、厳しさを耐えてきましたが、うちの強みとHondaさんの強みをしっかり把握した上で、必ず勝って終わりたいと思います。一番大事な試合なので、あと一週間、今までやってきたことを出すしかありません。自分たちの試合ができるよう頑張りたいと思います」

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