セカンドステージ・第7節 グループA マッチサマリー(神戸製鋼 38-36 東芝)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 38-36 東芝ブレイブルーパス セカンドステージ・第7節 グループA 前日行われたサントリーvヤマハ発動機(22-19 サントリー勝利)の結果により、東芝は既にプレーオフ進出決定、神戸製鋼は1ポイント獲得または36点以上の差で敗れても得失点でプレーオフ進出が決まる状況下、神戸製鋼の先蹴でゲームが始まる。 プレーオフを見据え拙いゲーム運びはできない東芝は、執拗なブレイクダウンで神戸製鋼陣深く進む。4分神戸陣22m内左中間でPGチャンスを得ると、SH9小川がきっちり決め先制(0-3)。東芝ペースになるかと思われたが、直後の5分、ブレイクダウンの攻防から神戸製鋼SH9猿渡が東芝BKラインの背後に巧みなショートパントを上げ、東芝陣右中間に攻め込む。その後ペナルティから選択したラインアウト・モールを形成、一気に押し込むと最後はNO8マパカイトロが抑えT(G成功7-3)、逆転する。 ブレイクダウンでのボールキープが安定しない東芝は、再び神戸製鋼SH猿渡にパントで背後を突かれ、キャリーバックにせざるを得ない状況に。 一方、セットプレーで地力に勝る東芝は、神戸製鋼陣ゴール前でPを得ても繰り返しスクラムを選択、神戸製鋼FWにプレッシャーをかける。 後半開始早々の41分、神戸製鋼陣右サイド22m付近のラインアウトから展開攻撃を仕掛ける東芝は、CTB13カフイがスピード豊かなアングルチェンジでラインブレイク、途中出場のCTB23松延へ繋いで中央にT(G成功26-22)。 56分東芝陣15m付近で、神戸製鋼SO正面のライナー気味のキックが東芝プレーヤーに当たるも、こぼれたボールをFL7前川が拾い、東芝ディフェンスを鋭角に切り裂きビッグゲイン、CTB13フーリーに繋ぎ、左隅にT(G不成功31-22)。 76分モールコラプシングからの認定トライ(G成功38-36)を獲り粘る東芝は、ラストチャンスで再度神戸製鋼ゴール前に攻め入るも、神戸製鋼ディフェンスが耐え抜きタイムアップ。 ● 記者会見ダイジェスト ●
東芝ブレイブルーパス 和田賢一監督 「本日は大勢のお客様にお越しいただき、また最高のグラウンドコンディションを御用意いただいた方々のご尽力に感謝致します。ゲームは前半(神戸製鋼)の3連続トライで完全に受けてしまったことが全て。昨年の日本選手権準決勝で敗れたパターンと全く同じで、猛省すべき点。プレーオフまでにしっかり修正したい」 望月雄太ゲームキャプテン 「前節のヤマハ発動機戦(29-15)をボトムとして臨んだゲームだったが、前半受けてしまったことが敗因となった。(プレーオフに向けて)入りの部分を、一人ひとりがどう意識して変えられるか。このままでは終われない」 ──序盤からスクラムで優位に立ってトライを獲っていたが、なぜ勢いに乗れなかったのか? 望月ゲームキャプテン 「特にこれが原因、ということはない。スクラムは優勢だったが、1対1の場面や、アタックのヒットで神戸製鋼が先に入り、優位に立っていた程度」 ──事前にプレーオフ進出決定したことによる気持ちの変化は? 和田監督 「プレーオフ進出は素直に喜んだが、東芝らしいゲーム運びができていないことが駄目。ヤマハ発動機戦の反省を踏まえ臨んだ今日のゲームだったが、今シーズン追求してきたプレーができていない。できなかったことをしっかり検証したい。プレーオフ進出が決まったことで何か気持ちが変わるなら、プレーオフでも勝てやしない。我々の目標はプレーオフ進出ではなく、そこで勝つことだから」 望月ゲームキャプテン 「やることはこれまでと変わらない。全力を尽くしてプレーオフに臨みたい」 ──プレーオフ初戦はパナソニックだが? 和田監督 「2NDステージ1位通過のチームに対し、互いの強み・弱みをしっかり把握した上で、準備したい」 ──怪我人の復帰について。 和田監督 「順調に回復している」 ──大島、松延ら若手プレーヤーについて。 和田監督 「大島については、11月のウィンドウマンスからいいパフォーマンスを見せていたので、迷わず(本職のSHから)WTBにコンバートして起用しているが、期待通りのプレーをしている。松延も勝負強さを発揮してくれている」 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 苑田右二ヘッドコーチ 「他力本願ではなく、勝ち点5を上げて自力でプレーオフを決めたかった。今日の勝利は48名の部員とサポートスタッフの努力が結実したと思う。2年連続のプレーオフ進出は、常勝チームへの足がかりとなる」 橋本大輝キャプテン 「勝ってプレーオフ進出ができ、かつ昨年より順位を1つ上げ嬉しく思う。次に繋がるゲームだった」 ──前半25分で早々とプレーオフ進出を決めた、アタックについての評価は? 苑田ヘッドコーチ 「ストロングポイントでの勝負と睨んでいたが、アンストラクチャーな場面からの4トライは見事だった」 ──アンストラクチャーな場面から、プレーの精度を上げるための準備とは? 苑田ヘッドコーチ 「2NDステージ2連敗後、アタックの微調整、つまりスペースへ素早くボールを運ぶことを意識し、またスカウティングの結果、ボールキープをしっかりしていればトライを獲れると解っていたので、それが体現できて満足している。ここ数ゲーム、ターンオーバーからの攻撃で4トライ以上獲っていることもそのあらわれ。 ──スクラムで苦戦する原因とその修正ポイントは? 橋本キャプテン 「フロントローのことは、サードローの私にはよく解らない。アタック、ディフェンスとも素早く反応できておらず、プレーオフまでの間の2週間でしっかり確認し修正したい」 ──2NDステージ2連敗後の改善点は? 橋本キャプテン 「アタックが改善できた。方向性がしっかり定まり、プレーヤー個々に浸透した結果だ」 マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ、CTBジャック・フーリー選手
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(記事・広報担当:廣島治) (この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます) |