ファーストステージ第1節 マッチサマリー(NTTコミュニケーションズ 25-11 宗像サニックス)

NTTコミュニケーションズ
シャイニングアークス
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
25 合計 11
10 前半 3
15 後半 8
4 勝点 0
4 総勝点 0
宗像サニックス
ブルース
宗像サニックスブルース

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 25-11 宗像サニックスブルース

ファーストステージ・第1節 プールA
2014年8月23日(土)16:40キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

NTTコミュニケーションズ、新戦力の若手が活躍し、初の開幕戦勝利

新監督にこれまでNZのカンタベリー州代表、またアイルランドの強豪クラブ・マンスターでのヘッドコーチを経験しているロブ・ペニーを迎え、司令塔のSOには新加入の南アフリカ代表エルトン・ヤンチースを据えたNTTコム。一方、今年度からトップリーグに復帰したサニックスはチーム名を「宗像サニックスブルース」に変更し、これまでのランニングラグビーから一歩進めて、FWも強化した新しいチームとして久しぶりのトップリーグでの勝利を狙う重要な試合だ。

前半開始早々からNTTコムは、新戦力のSH西橋勇人とSOエルトン・ヤンチースを軸に、ボールをよく動かした。5分には宗像サニックスのオフサイドの反則で得たPKを、SOヤンチースが冷静にゴールを決め、3-0とリードした。しかし、宗像サニックスも前に出るディフェンスからチャンスをつかみ、8分にSO田代宙士がPGを決め、3-3の同点にする。
均衡が破られたのは前半27分だった。PKからPGを狙わず、ゴール前でのラインアウトを得たNTTコムは、HO三浦嶺、FL鶴谷昌隆らが次々とサイドを突きフェイズを重ね、ゴールラインを狙う。このアタックに耐えきれず宗像サニックスが反則を犯したところで、SH西橋が素早くPKのタップキックからゴールラインに飛び込み、トライ。新人の西橋にとってトップリーグ初試合での初トライとなった。(ゴール成功 10-3)

スコアは10-3のままハーフタイムとなったが、宗像サニックスは、今年のスーパーラグビーでも活躍していた新戦力ドウェイン・スウィーニーを後半からCTBに投入したことがすぐに結果につながった。宗像サニックスは後半3分に、PGで3点加点し、10-6とした後、8分には、ターンオーバーで得て敵陣に攻め込みFWがラックから出したボールをSO田代からもらったスウィーニーが3人ものNTTコムのディフェンスの間のスペースを突き、さらに右のタッチライン際を、敵のディフェンスをかわして、また、突き飛ばして、そのままトライ。ゴールは外れたものの、宗像サニックスが10-11と逆転した。

しかし、NTTコムの若いメンバーは疲れも知らずよく攻め続けた。後半15分、宗像サニックスがFW・BKで良くつないで敵陣ゴール前まで攻め込んだが、ノットリリースザボールの反則をとられると、NTTコムのSH西橋がクイックアタック。西橋が敵陣へ大きくグラバーキックを蹴ると、ボールは、これをよくチェイスしたWTB鶴田諒の胸に収まり、中央にトライ(ゴール成功)、NTTコムが17-11と再逆転した。

6点ビハインドとなった宗像サニックスも、よく、前に出るディフェンスを続けていたが、スクラム、ラインアウトで優位をとれず、なかなかトライチャンスをつかめない。28分にはNTTコムが敵陣ゴール前まで攻め込み、WTB鶴田がコーナーフラッグ際に飛び込んだが、サニックスも良くディフェンスし、トライを防ぐ。しかし、その直後のゴール前スクラムから、後半途中から交替出場している新人No.8アマナキ・レレィマフィが、サイドを突きトライ。更に34分にPGで3点加点して点差を広げ、25-11のスコアでノーサイドとなった。
NTTコムはこの日トップリーグ・デビューが6人、初先発が1人。この7人とも24歳以下と、多くの若手の力をうまく引き出したNTTコムが、宗像サニックスを1トライに封じ、トップリーグ5年目でNTTコムとしては初の開幕戦勝利を手にした。
(正野雄一郎)


● 記者会見ダイジェスト ●

宗像サニックスブルース


藤井部長兼監督(右)、田村キャプテン

藤井雄一郎部長兼監督

「見ての通り、ミスが多く、それに尽きると思います。想像以上にミスが多かったです」

──流れは悪くなかったが?

「攻めていてターンオーバーされ、得点されました。攻めていて、獲られて、若干狂った部分があったかと思います」

──1年以上間隔があいて、トップリーグの試合だったが?

「ちょっと硬くなっていた部分があったと思います」

田村衛土キャプテン

「ミスが多かったです。FWのセットピースも安定しなかったし、練習でできていたことができなかったのは残念です」

──後半のリードまでは良い流れもあったが?

「立ち上がりの流れは良かったですが、何が悪かったのか、もう一度ビデオを見て考えます」


NTTコミュニケーションズシャイニングアークス


ペニー ヘッドコーチ(右)、鶴田ゲームキャプテン

ロブ・ペニー ヘッドコーチ

「こんにちは(と、日本語で)。選手の試合ぶりはとても誇りに思っています。第1節で勝つという目標を立てて、勝てたのは良かったが、もっとハードワークしないといけません」

──ハードワークとは?

「全体に良いモチベーションを若い選手が持っています。あとは理解度を上げていくことが重要です。コーチ陣一体となってゲームノリッジを上げていきたいと思います」

鶴田諒ゲームキャプテン

「まず、数多くの応援に感謝申し上げます。NTTコムの歴史として、トップリーグ開幕戦は初勝利でした。嬉しく思います。相手の前へ出るディフェンスにつかまって、うまくいかなかったが、敵陣で落ち着いてやろうと言って、だんだんできてきました。ディフェンスでは我慢して、守ることができましたし、失トライも1に抑えられました。ここでというところでミスが多かったのでチームとして、次に修正して、東芝戦ではフィジカルにやっていきたいと思います」

──後半のトライは?

「自陣でペナルティをもらって、全員キックと思ったときに、西橋君がすごく強気なプレーをしてくれて、僕も付いていくことができて、良い裏へのキックを蹴ってくれてあとは押さえるだけでした。チームとしても自分としてもホッとしました。バックスタンドのNTTコムの観客席の前でしたので、歓声を受けながらボールを追っていきました。ちょうど上司にも良いところが見せられました(笑)」








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