ファーストステージ第2節 マッチサマリー(NEC 7-55 ヤマハ発動機)
ファーストステージ・第2節 プールA 快晴で最高気温が27度となり、午後からは弱い風が吹く札幌の月寒屋外競技場(ラグビー場)で、トップリーグ第2節、NECグリーンロケッツ VS ヤマハ発動機ジュビロの試合が行われた。 試合は、ヤマハ発動機ジュビロがキックオフのボールを自陣から連続攻撃で展開し、前半4分にラックからHO日野が先制トライをあげ、続いて10分にもスクラムからCTB宮澤がトライを決めて10-0とリードした。 後半は風上のヤマハ発動機ジュビロが優位に立ち、後半開始早々、FB五郎丸のハイパントから相手陣に入りCTBシアレ・ピウタウがトライ、FB五郎丸がゴールを決め、その後もCTBシアレ・ピウタウ、HO日野らが次々とトライを重ね55-7とリードし、NECグリーンロケッツから8トライを奪う猛攻を見せたヤマハ発動機ジュビロが2連勝とした。 ● 記者会見ダイジェスト ●
NECグリーンロケッツ 相澤総監督(左)、村田ゲームキャプテン 相澤輝雄総監督 「ヤマハ発動機さんには最近負けているので、今年こそはと臨んだ。力及ばず負けて悔しい。内容的には見直さなくてはならない点がはっきりした。ヤマハさんのおかげなので感謝している。今後精進していきたい」 村田毅ゲームキャプテン 「北海道の地で,たくさんのサポーターの前で試合ができて嬉しく思った。合宿地である美幌の少年たちも見に来てくれて、応援が背中を押してくれた。ただその中で、ふがいない試合をしてしまったことは悔しく思う。ただ、大敗で反省点が浮き彫りになる試合を2節で経験できたことをプラスに変えていきたい。まだ8月でもあり、これからの練習を気を引き締めてやっていきたい」 ──後半メンバーを替えてスクラムは組めるようになったが、攻めたところのターンオーバーからミスが出て失点に繋がった。サポートが遅れたのはセットプレーの影響があったのか? 村田ゲームキャプテン 「単純にサポートに行けていなかった。ボールキャリアについていく選手が少なかった。そこをヤマハ発動機に狙われ、ターンオーバーから失点してしまった。アタックでのミスは練習でも目立っていて、それが試合に出たと思う」 ──ラインアウトでは、前半だけで3回ターンオーバーされたが? 村田ゲームキャプテン 「デリバリーミスもあり、自分たちで自分たちの首を絞めた部分が多かった」 ──立ち上がりに相手に点を取られた後、チャンスでショットを狙わなかった。あれはゲームプランだったのか? 村田ゲームキャプテン 「最初は、自分たちがやってきたことをヤマハ相手に出していこうと思っていた。残り2分でショットを狙わなかったのは判断ミスだったかもしれない。ショットの後に自陣に釘付けになるのも避けたかったので攻めることにした」 ──3点差に追い上げてハーフタイムを迎え、後半にはどういう点を修正しようと考えたのか。そして、どこがうまくいかなかったか? 相澤総監督 「まずはセットプレーを安定させようと思ってメンバーを替えた。しかし、ペナルティをとられてしまい残念だった。後は、ボールキャリアとタックラーの1対1で負けていたので、もっと鍛えなくてはいけない。相手の強いランナーに対するファーストタックル、そしてインサイドが弱かった。基本的なところだが、それができていなかった」 ヤマハ発動機ジュビロ 清宮監督(左)、三村キャプテン 清宮克幸監督 「今日は見ての通り、いい試合内容だった。選手を讃えたい。来週に向けていい結果が残せたことに満足している。札幌の月寒は久しぶりだが、スタンドにラグビーをやっている高校生が増えたような印象を持った」 三村勇飛丸キャプテン 「この試合では、セットプレーからプレッシャーをかけて、相手のキープレーヤーを止め、ブレイクダウンで圧力をかけていこうとゲームに入った。点差がついたことより相手を1トライに抑えることができたことを評価したい。次の試合が勝負だと思っているので、しっかり準備していきたい。 ──前半と後半の点差の違いについて。後半にあれだけトライを取れた理由は? 清宮監督 「まず風を意識した。前半は風下の、後半は風上の戦い方をした」 ──次の試合に向けて課題、あるいは修正点は? 清宮監督 「それはないが、中5日なのでコンディションには気をつけたい。今回は札幌まで6時間半かかって来た。帰りは夜中になる。4日間でいつも通りのリカバリーができるように注意したい」 ──今シーズンのパナソニックの印象は?(次節で対戦) 清宮監督 「1節目は去年までなかったものをやろうとしているように見えた。しかし、2節目はそれを捨て、去年のパナソニックに戻った。ただ、変わろうとしているのは事実だろう。楽しみたい」 ──今日はスクラム勝負ということで、はじめからショットは狙わずにいこうと決めていたのか? 三村キャプテン 「ファーストスクラムで、1列とは『行ける』というコミュニケーションがとれていた。スクラムとモールで圧力をかけることは決めていたこともあり、スクラムを選択した。 清宮監督 「五郎丸が2本外したように、前半の風では狙っても五分五分という感じだった」 ──フォワードのプレーに関して,今日は満足のいく形でできたと思っていいか? 三村キャプテン 「もっと行けたという気もする。パナソニックには去年、スクラムで苦戦したので、今回は圧力をかけたい」 マン・オブ・ザ・マッチはヤマハ発動機ジュビロHO日野剛志選手
(以下の写真:阿部 典子) |