ファーストステージ第6節 マッチサマリー(NEC 21-44 パナソニック)

NEC
グリーンロケッツ
NECグリーンロケッツ
21 合計 44
7 前半 27
14 後半 17
0 勝点 5
9 総勝点 24
パナソニック
ワイルドナイツ
パナソニック ワイルドナイツ

NECグリーンロケッツ 21-44 パナソニック ワイルドナイツ

ファーストステージ・第6節 プールA
2014年10月11日(土)13:00キックオフ/千葉・柏の葉公園総合競技場

パナソニックワイルドナイツのキックオフから始まった試合は両チーム激しいコンタクト合戦。攻守が何度も入れ替わり、5分が経過した。
前半5分、パナソニックはドロップアウトのボールを再獲得して前進。ラックからSH田中史朗の蹴った右タッチ際のゴロパントをWTB北川智規が捕って独走し、右中間にトライ。SOベリック・バーンズがゴールも決めて先制した。
NECグリーンロケッツもラインアウトからモールを押し込もうとするが、崩れてバックスに展開するも、孤立してノットリリースザボールでチャンスを失う。

16分、パナソニックは左中間のスクラムからSH田中が自ら走って右にずらしたところへ左WTB山田章仁を走り込ませ、山田の快走からCTB霜村誠一に繋いでトライ。ゴールも入り14点をリードした。
その後のパナソニックの攻撃をNECもよく凌ぐが、25分、自陣10mでペナルティー。バーンズがPGを決めて17点とした。
29分、NECラインアウトのミスからのスクラム。SOバーンズがNECラインのギャップを突き、鋭いステップで相手を抜き去りトライ。自らのゴールで24点目を入れた。

NECは34分、ラックのこぼれ球をNo8ニリ・ラトゥが拾って前進、スピード豊かにフォローしたCTB後藤輝也にボールが渡ると、パナソニックWTB山田のタックルを振り払って左中間にトライ。CTB田村優がゴールを決めて7対24と追い上げムードかと思われた。しかし、その後NECは自陣22mで犯したペナルティーから3点を追加され、27対7とパナソニックの20点リードで前半を折り返した。

後半のキックオフから5分間、敵陣で攻め続けたNECだが、ラックで激しくコンテストを挑むパナソニックにターンオーバーを許し、得点には至らず。その後も両チームの強烈なコンタクトの連続に、観客も沸き上がるが、NECがミスでチャンスを失う場面にため息も。
パナソニックは16分、スクラムでSHからボールを受けたWTB山田が、得意のステップで次々と相手をかわしてそのままトライ。後半のNECの追い上げを期待するスタンドを沈黙させた。

NECは25分、途中から入ったCTB森田茂希が、SOに入った田村からパスを受けてラインブレイク。CTB後藤に繋いできれいなトライをあげる。
NECは後半も敵陣での攻撃を続け、パナソニックの堅いディフェンスに挑み続けるが、なかなかトライラインに届かない。ようやく36分、ゴール前のラック連取からのバックス展開で、WTBネマニ・ナドロがトライ。しかしパナソニックの徹底したマークに、ナドロもこのトライ1本に抑えられた。

パナソニックは30分にSOバーンズのPGと終了直前のPR川俣直樹のトライを加えて後半のスコアも17対14。計44対21で勝利し、セカンドステージのグループA進出を決めた。敗れたNECはグループBが決まり、ジャパンラグビー トップリーグの優勝はなくなった。
(千葉県ラグビー協会 外山 貢)

● 記者会見ダイジェスト ●

NECグリーンロケッツ

相澤輝雄総監督

「ホームゲームということで、地元の皆さんにたくさん応援してもらい、勝てなかったことが大変残念。今シーズン、思うように勝てなく、今日のパナソニック戦は必勝態勢で臨んだつもり。前半はミスがあってうまくいかなかった。次の試合に向けて頑張る」

──前半はディフェンスが淡泊で、後ろに帰る選手のいないところにキックを蹴られたりした。必勝態勢で臨んだということだが、どこに力を入れてこの試合に臨んだか。

「ほとんどがディフェンスの準備をしてきた。この結果で、まだまだやらなければならないと思っている

──それは個人的なことか?組織的なことか?

「NECとしての総合的な力の問題だと思う」

──セカンドステージは上位グループに行けなくなったが?

「上位チームとはディフェンスができないと勝負できないと考えた。アタックはそれからと考えて練習に取り組んできたが‥‥。これからスタッフ、選手一丸となって取り組んでいく。セカンドステージは残念だが、ワイルドカードをめざして、次の試合までいい過ごし方、いい準備をしていきたい」

瀧澤直キャプテン

「スタンドの応援がNECに向けられたものが多くてうれしかった。それだけに勝てなかったことが一番残念。NECはもう失うものはない、という気持ちで全部出し切ろうと臨んだが‥‥。今日は良いところもあったが、悪いところも出た。悪いところを修正し、良いところを伸ばして次の試合に臨みたい」

──良いところはどこだったか?

「ディフェンスは、悪いところ(あっさり獲られてしまったところ)もあったが、連続攻撃された時のディフェンスはよかった。セットプレーも今日はよかった。マイナス面も多かったが、良い面と悪い面を冷静に判断して、次に向けてやっていきたい」

パナソニック ワイルドナイツ

ロビー・ディーンズ監督

「今日の結果については喜ばしく思う。今週は重要な週(それは相手のNECも同じだが)選手が(中断明けの)いいスタートを切った。後半はいいハーフではなかった。色々な要因があったと思う」

──後半が良くなかったのは?

「自分たちの判断ミス。ボールを簡単にNECに渡した。NECがそれをしっかり攻撃した。セットプレーも前半ほど良くなかった」

──シーズンのスタートにはトップ4に入ることが目標と言っていた。次の目標は?

「目の前のNTTコム戦に集中して勝つこと。セカンドステージは別のコンペティション。今のフォーマットの良い点はどの対戦相手もセカンドステージを目指して頑張るところ。自分たちも頑張る」

──次の対戦は、旧知のロブ・ペニーだが?

「私はコーチ対コーチの構図を考えたことはない。NTTコムのチームと試合するのです。私が選手なら別だが。彼のことはよく知っており、経験豊かなコーチであり、彼と試合をするのは楽しみ。トップリーグに良いコーチが集まっているのは日本にとって良いこと」

堀江翔太キャプテン

「2週間ゲームがなく、始めはミスがあった。前半はうまくトライがとれたが、後半は自陣でミスがあった。若手選手がトライも獲って活躍し、成長していて良いと思う」

──次の対戦は、旧知のロブ・ペニーだが?(というディーンズHCへの質問に対して)

「僕は絶対負けたくない。カンタベリーでNPCを目指していた時、カットされたコーチがロブ・ペニー。特に負けられない」

──良くなかったところは?

「良くなかったところはあったが、アンラッキーな(トライの)場面もあった。NECはガツガツくることはわかっていた。僕らもそれに負けないコンタクトをしようと準備していた」

──上位4チームに入ったが?

「それは今知った。先週もサテライトの試合に集中していた。ずっと先のことはスタッフが考えてくれる。僕らは目の前の試合だけを考えている」

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