ファーストステージ第7節 マッチサマリー(クボタ 42-28 宗像サニックス)
![]() ファーストステージ・第7節 プールA 古都・奈良初開催 奈良県ラグビーファンにとって長年待ちわびた日が遂にやってきた。『古都・奈良初開催』と銘打たれたクボタスピアーズ対宗像サニックスブルースの一戦は、雲一つない晴天のもと、そして緑輝く最高のピッチコンディションの天理親里ラグビー場にて開催された。 前半開始早々、相手陣に攻め込んだクボタはボールを大きくBKに展開し、左サイドで待ち構えていたNo.8キーガン・ダニエルが先制のトライを奪う【5-0】。 反撃を見せたい宗像サニックスは前半9分、ゴール前でできたラックからWTBアンドリュー・エブリンハムが抜け出してトライをあげ、ゴールも成功する【8-7】。 このまま前半は終了するかと思われた37分、相手キックに備えて深いところに位置していたクボタCTBアイザイア・トエアバが自陣10m付近でボールをキャッチし、力強いランニングで宗像サニックスディフェンスを切り裂きWTB田中健太へパス。田中が蹴り込んだボールが再びトエアバの手に渡りトライとなる。ゴールも成功し、緊迫したゲーム展開のまま前半が終了した【15-14】。 後半に入り、前半と同様に開始早々クボタにチャンスが生まれる。4分、ゴール前ラックからPRタキタキ・エロネがインゴールに飛び込みトライを奪う【20-14】。 このままでは終われない宗像サニックスは、後半から出場したFW西井利宏、BKドウェイン・スウィーニー、カーン・ヘスケスが闘志あふれるプレーを見せる。 しかし後半37分、宗像サニックスが手痛いPGのチャンスを与えてしまう。この日、マン・オブ・ザ・マッチに輝いたクボタCTB立川(理)の蹴り込んだボールはゴールポストに吸い込まれ【42-28】、2トライ2ゴールでも逆転できない点差となり、ノーサイドの笛の音を聞くこととなった。 2573人の観客が見守る中行われた一戦はクボタ、宗像サニックスともにスピード感あふれる好プレーの連続で、両チームともに4トライ以上をあげボーナスポイントを獲得した。奈良県のラグビーファンの心に熱く刻まれる好ゲームを披露してくれたクボタ、宗像サニックスの両チームに感謝したい。 ![]() ● 記者会見ダイジェスト ●
クボタスピアーズ ![]() 石倉監督(右)、立川キャプテン 石倉俊二監督 「この様な形で奈良県初の試合を開催していただき、素晴らしい環境でたくさんの観客にお越しいただき、奈良県協会の皆様に感謝したいです。 立川直道キャプテン 「素晴らしい環境の中でプレーさせていただき協会関係者の皆様に感謝したいです。 ──高校、大学と過ごした天理での初めて試合。感想と会場の雰囲気は? 「天理で生まれ育って20数年ラグビーをして、クボタで4年間プレーしお世話になった人達に成長した姿を見せたかったです。我々は千葉のチームですが、ホームでプレーしているような雰囲気でできたことに感謝しています」 ──日本選手権出場までの課題は? 「先週もそうでしたが、順位が我々より下位のチームに対しても合わせてしまうことが課題です。ムラをなくすことが一番だと思います。しっかりベストパフォーマンスをすれば上位とも十分戦えると思います」 ──スタンドには知った顔の人達も多かったと思うが、感想は? 「懐かしいなと思ったのが第一印象です。クボタのジャージで仲間と天理でプレーできたことが感慨深いものがありました」 ![]() 宗像サニックスブルース ![]() 藤井部長兼監督(左)、田村キャプテン 藤井雄一郎部長兼監督 「前半の最終節でどうしても勝っていい形で終わって課題をしっかり直したかったです。いい部分もありましたがゲーム運びが雑なところがあって、中盤に獲られたところが痛かったです。しっかり一旦スイッチを切って必ずセカンドステージでは上位を目指したいと思います」 ──監督は天理高校の出身で今回初めて奈良でトップリーグが開催された感想は? 「高校時代の30年前にここで練習していたので、不思議な感じがありました。できれば勝ちたかったですが、クボタにたくさんの天理出身者がいるのでその数で負けたかなと思います」 田村衛土キャプテン 「今日はいいところと悪いところがありましたが、悪いところは後半の立ち上がりに何本かのトライを獲られたところで、これが敗因だと思います」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (記事:森弘暢、玉川育夫 写真:長谷川昭男 広報担当:北畑幸二) |