セカンドステージ第1節 マッチサマリー(サントリー 16-12 ヤマハ発動機)

サントリーサンゴリアス
サントリーサンゴリアス
16 合計 12
13 前半 9
3 後半 3
4 勝点 1
7 総勝点 3
ヤマハ発動機ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
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サントリーサンゴリアス 16-12 ヤマハ発動機ジュビロ

セカンドステージ・第1節 グループA
2014年11月29日(土)14:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

CTB松島が60m独走トライ。サントリー、セカンドステージ勝利で発進

日本代表の欧州遠征があったウインドウマンス明けの試合。ヤマハ発動機はファーストステージのメンバー構成からほとんど変更しなかったのに対し、サントリーは松島幸太朗を初めてCTBに先発起用してきた。このCTB松島の起用が前半早々にいきなり功を奏した。

前半8分、サントリーが自陣スクラムでのコラプシングの反則をとられ、ヤマハFB五郎丸歩が、PGをしっかり決めて、0-3とヤマハが先に得点をした。しかし、11分に、ヤマハFB五郎丸の大きなキックがノータッチとなり、サントリーのバックスが自陣からカウンター攻撃に出るとSOトゥシ・ピシからボールをもらったCTB松島が、ヤマハのSO大田尾竜彦と向き合った。松島は、大田尾を微妙なステップでかわすとLOデューク・クリシュナンのタックルも振り切り約60mを独走、最後はバッキングアップしてきた五郎丸も追いつけず、インゴールへトライ(ゴール成功 7-3)。大久保監督が「日本代表での松島の13番でのプレーを見て、この日の13番での起用を決めた」のが、まさにうまく当たり、いきなり結果を出した。

しかし、サントリーはその後、何度も敵陣に攻め込むが、ボールが雨で濡れていることもあり敵陣でミスや反則が出て、逆にヤマハ五郎丸にPGを決められ、リードを広げられない。26分には10-9まで点差を詰められ、34分にはヤマハがターンオーバーからSH小池善行-HO日野剛志-FB五郎丸-WTBハビリ ロッキーと細かくつなぎ、ハビリがコーナーポストに迫るシーンもあったが、サントリーもFB有賀剛がよく守り、ヤマハにトライはさせない。前半終了直前にサントリーもSOピシがPGを決め、13-9でハーフタイムとなった。

後半8分に、ヤマハFB五郎丸がPGを決め13-12と再び1点差に迫る。お互い、試合を決めるトライがほしいところだが、両チームとも自陣ゴール前ではフィフティーンの高いディフェンス意識で守り切り、しばらく得点は動かなかった。セットプレーには強いはずのサントリーがマイボールラインアウトを再三取られるなど、日本代表メンバーが戻ってきてからのチームとしてのまとまりがまだ足らないような場面も見られたが、ヤマハもそこを攻め切れない。

27分にサントリーがPGで3点加点し、16-12としたが、4点差では、勝負は最後までわからない。35分には敵陣に攻め込んだヤマハがスクラムを何度も組み直した末、最後はサントリーのコラプシングの反則を誘い、ヤマハがゴール前のラインアウトからモール攻撃でトライを狙う。38分、モールからNo.8堀江恭佑、PR山本幸輝、FL三村勇飛丸が次々とゴールライン目指して突っ込むが、サントリーFWもこれをよく守り切りヤマハにトライを与えず、このままサントリーが4点差で逃げ切った。
4点差の接戦であったにもかかわらず、セカンドステージの初戦ということで両チームともまだチームが完成しておらず、熟し切っていない感も残ったが、セカンドステージで7週間試合が続く中で、今日の試合から得た課題を修正してチームを完成させ、更に熱い試合が展開されることを期待する。
(正野雄一郎)



● 記者会見ダイジェスト ●

ヤマハ発動機ジュビロ


清宮監督(右)、三村キャプテン

清宮克幸監督

「セカンドステージの初戦で相手がサントリー。サントリーさんとやるなら初戦が良いと思っていました。勝てる条件があるから、かなり私の中に自信がありました。ゲーム内容は、こうなると思っていたことが10点くらいしかできなかった。ゴール前のアタックをヤマハがやって、良くサントリーが止めたのが今日の勝負。ヤマハのゴール前は未熟で、サントリーは良かった。選手はあまり勝ちたくないのか、と思うような気力を奪われるようなプレーで終わってしまった。次からしっかりやっていきます」

──できているところは?

「接点の所でヤマハのディフェンスは平均点以下でした。もう少し、できると思っていました。2~3名は良く頑張ったが、他の選手は期待以下でした。セットピースももっとできます。ラインアウトも直前にルール解釈が変わるという、どのチームもモールを信じてプレーできなくなる、解釈変更がありました。世界的にはワールドカップ前に解釈を統一したいという考えがあるのでしょうが。サントリーさんのラインアウトディフェンスはかなり反応が良いので、ヤマハが焦らされました」

──なぜ、サントリー相手の初戦が良かったのか?

「スロースターターのチームだからです」

三村勇飛丸キャプテン

「結果がすべてだと思います。やることをすべて変えて、こだわりぬく力を付けて、6連戦、しっかりチームをまとめたいと思います」

──松島選手に走られた場面は?

「サントリーさんのアタックは、蹴った後に真ん中にボールを持ってきて、人数の少ない方を攻めて来るというのは分かっていましたが、人数のバランスが崩れていて防ぎきれませんでした」


サントリーサンゴリアス

サントリーサンゴリアス
大久保監督(右)、真壁キャプテン

大久保直弥監督

「今日は雨の中、ありがとうございました。こういうゲームがあと6試合も続くと思うと、胃がバツバツ痛いです。勝つことが一番のエネルギーになります。代表メンバーが帰って来て、2回だけの練習でしたので、これからチームの方向性を明確にして準備していきたいと思います」

──松島選手のセンター起用は?

「彼のタレントは間違いないと思うが、このチームで彼をどう生かすか、常にチームでも模索しています。まだ、チームを作る途中ですので、代表ゲームの彼の13番を見て、もう一歩ボールを内側で持たせられたらチャンスで思い切って勝負ができると思い、起用しました」

──ゲインライン上の攻防は?

「ヤマハさんの強みはカウンターラックからのオプションですので、それを出させると流れとして嫌ですし、サポートの選手がいかに前のスペースを取れるかという考えでした。全体としては、その意識は勝っていたのではないかと思います。キックリターンからのサポートも同じです」

──サントリーは、今シーズン僅差の勝利が多いが?

「キャプテンが持っているのじゃないですか(笑)。勝つこともそうですが、若手とベテラン、パフォーマンスの良い選手が出るべきと思っています。若手のアグレッシブさがないと今年は勝てないと思っています」

真壁伸弥キャプテン

「雨なので、スクラムが多くなると考え、ヤマハさんはスクラムが強いので、しっかり戦おうと臨みました。難しいゲームでしたが、FWが我慢してくれて、勝てました。6試合、さらに難しい試合が続くと思いますが、しっかり準備したいと思います」

──1か月の取り組みは?

「特に大きな変更はありませんでした。今までやってきたことをやろうと。ファーストステージで良かった前へ出るディフェンスは継続し、トライを獲り切れていなかったところを、プレーの精度を上げて獲り切ることをテーマにしました。その成果が少しずつ出てきていると思います」

──代表から帰ってきたばかりで?

「トップリーグでしっかりレベルを上げたいと思います。コンディションは良いです。(昨年の)スコットランドでもグロスターで中3日を経験していますし、コンディションを作るのも大事です。また、僕は繊細ではないので(笑)」







マン・オブ・ザ・マッチはサントリーサンゴリアス13番、松島 幸太朗選手

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