セカンドステージ第5節 マッチサマリー(神戸製鋼 54-19 NTTコミュニケーションズ)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 54-19 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス セカンドステージ・第5節 グループA ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015 セカンドステージも佳境に入り、ノエビアスタジアムで、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの試合が開催された。前節、ヤマハ発動機ジュビロ戦では相手に攻撃の隙を与えぬディフェンスで圧倒し大勝した神戸製鋼。NTTコム戦でも引き続き勝利を収めることができるか。対するNTTコミュニケーションズはセカンドステージで、未だ勝ち星を上げることができていない。今年最後の試合を白星で飾ることができるか。 前半は神戸製鋼のキックオフで試合が開始された。開始序盤から神戸製鋼の猛攻に、ノエビアスタジアム初見参のNTTコムは後手に回る。7分、NTTコムゴール前のラックサイドで神戸製鋼がボールを奪うと、PR3山下裕史がトライ。CTB山本大介が手堅くゴールキックを決め先制する(7-0)。その後も神戸製鋼はNTTコムの小さなミスやペナルティーへの素早いリアクションでゲームを支配し、NTTコムに攻撃の機会を与えない。 しかし17分、NTTコムのSH西橋勇人がスクラムから持ち出したボールにFB羽野一志がクロスで走り込み、それまでNTTコムに隙を見せなかった神戸製鋼ディフェンスのギャップを突き、ゴール中央にトライ(14-5)。 後半、NTTコムは序盤から展開ラグビーで猛攻。対する神戸製鋼は厚いディフェンスでペナルティーを誘い、NTTコムを自陣に釘付けにする。8分、12分と相手ディフェンスを切り裂く走りでFB正面健司が立て続けにトライを奪い、NTTコムを圧倒する(40-5)。 点差を広げられたNTTコムだが、最後まで神戸製鋼に挑み続ける。36分、俊足BKの攻撃でフェーズを重ねると、FLトッド・クレバーが左隅にトライ。ゴールキックを成功させ、47-19とするも、NTTコムの反撃もここまで。ボーナスポイントを求め、ラストワンプレーで攻め続けるも獲りきれずにいたところを、神戸製鋼がターンオーバー、最後はPR安江がトライ。CTB山本がキックを成功させ、自身の100試合出場に華を添えた。(54-19)。マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ、FL前川鐘平(FL6)。 (写真:小巻真司)
● 記者会見ダイジェスト ●
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス ペニー ヘッドコーチ(右)、栗原ゲームキャプテン ロブ・ペニー ヘッドコーチ 「神戸製鋼はとても強いチームだった。我々は彼らの強いモールに対応しきれなかった。しかし、チームとしては良い点もあったので、このセカンドステージでの経験が今後の糧になると思っている。NTTコムには能力のある選手が集まっているので、それらのことをポジティブに考え、成長させていきたい。 栗原大介ゲームキャプテン 「コンタクトレベルで神戸製鋼に圧倒されていた。NTTコムのチャンスメイクを潰されたことが大量失点につながってしまった。今後は、アタックシチュエーションでのブレイクダウンの精度とディフェンス面でのタックルの精度を上げていきたい。課題が残る試合だが、前を向いて良い点を伸ばしていきたいと考えている。 ──神戸製鋼のコンタクトを他チームと比較しての感想は。 栗原ゲームキャプテン 「接点のレベルでは今まで戦ったどのチームよりも一つ上だった。しかしそこで、NTTコムとして今一歩のハードワークをしなければならない。ブレイクダウンやタックルの精度を高めることでチャンスメイクを活かし、今日のような結果を繰り返さぬようにしたい」 神戸製鋼コベルコスティーラーズ ゴールド ヘッドコーチ(右)、橋本キャプテン ギャリー・ゴールド ヘッドコーチ 「NTTコムは非常にアタッキングなチームであり、フィールドを広く使うことに長けている。今日はその点を注意して試合に臨んだ。神戸製鋼としては、常にプレッシャーをかけ続け、スコアを積み重ねることができた。正しいゲームプランを選択して試合を終えることができたと思う」 橋本大輝キャプテン 「試合のキーとなる局面に集中して取り組むことができた。攻められる局面もあったが、最後まで集中を保ち続けることができたのは成長できた点だと思う」 ──前週の試合からディフェンス面での精度が上がっているが、システムを変えたのか。 ゴールド ヘッドコーチ 「今日のNTTコムが展開力のあるチームであったように、対戦相手によってプレースタイルも変わる。必然的にそれに対応した動きにはなるが、システムは何も変えていない」 ──正面選手がFBとなり、2トライをあげたことについて、どのように評価しているか。 ゴールド ヘッドコーチ 「彼は非常に走力のある選手で、良いランナーだ。FBになり、ボールを持つ時間が増えたことで、その強みを活かすことができている。また、ディフェンス面でも優れており、SOの経験から試合の流れを読む力もある。試合では良いパフォーマンスを出していると思う」 ──現在SOの山中選手についてはどう思うか。 ゴールド ヘッドコーチ 「彼は大きく、強く、スピードがある選手だ。ボールを持って仕掛けない場面であっても、ディフェンスにとって大きな脅威となっているだろう。また、SOとしてのスキルとバリエーションも豊富だ。彼がSOとしてプレーし、その後ろにFBとして正面選手がいることで、戦術の幅も広がるだろう」 マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ6番、前川鐘平選手
山本大介選手(神戸製鋼、前列中央)はこの日「リーグ戦100試合出場」を達成した
|