セカンドステージ第6節 マッチサマリー(東芝 28-29 ヤマハ発動機)

東芝ブレイブルーパス
東芝ブレイブルーパス
28 合計 29
7 前半 19
21 後半 10
2 勝点 5
23 総勝点 22
ヤマハ発動機ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
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東芝ブレイブルーパス 28-29 ヤマハ発動機ジュビロ

セカンドステージ・第6節 グループA
2015年1月3日(土)11:40キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

ラグビーワールドカップイヤーとなる2015年、花園で行われている高校ラグビー、前日2日の大学選手権準決勝と各カテゴリーでも王者を決める戦いが佳境を迎える中、日本最高峰の戦いであり、日本ラグビーの道を示すトップリーグの2015年もヤマハ発動機ジュビロSO大田尾竜彦のキックオフにより幕を開けた。

勝てばプレーオフトーナメントである「LIXIL CUP」への進出が決定する東芝ブレイブルーパスに対し、ヤマハ発動機は敗退するとプレーオフ進出が厳しくなる。スクラムで優位に立ちたい両チームは、ファーストスクラムからお互い譲らない。2度のスクラム組み直しの後、東芝のコラプシングにより、ヤマハ発動機がPKを得る。PGも狙える距離ではあるが、ヤマハ発動機の選択はタッチキック。ゴール前10mまで前進しラインアウトから連続攻撃、最後はCTBマレ・サウが強さを見せ右隅にトライを決める。(前半8分、0-5)

続いて東芝のオフサイドにより得たPKを、ヤマハ発動機は再度タッチへ蹴りだす。ゴールまで約15mのラインアウトからモールを押し込み、最後はNO8堀江恭佑が押さえトライ(12分)。FB五郎丸歩のゴール成功。(0-12)

一方東芝はヤマハ発動機陣22m内で得たFKでスクラムを選択。そのスクラムから右サイドアタック、インゴールまで持ち込むがグラウンディングできない。続く5mスクラムからの東芝アタック、中盤で一度ポイントをつくると、SH小川高廣が持ち出し、敵をひきつけゲームキャプテンのNO8リーチ マイケルとスイッチ、ヤマハ発動機は対応できずゴール下へトライ(26分)。SH小川ゴール成功。(7-12)

32分、ヤマハ発動機は東芝陣深く攻め込み、ゴール正面でのPKを得る。ヤマハ発動機はここでもタッチキックを選択、4トライ以上のボーナスポイント獲得を狙う。ラインアウトモールからNO8堀江が持ち出し、2人のタックルをかわしインゴールへ飛び込んだ。FB五郎丸ゴール成功(7-19)。得点機を逃さなかったヤマハ発動機がリードして前半を終える。

後半立ちあがり、東芝は敵陣で試合を進めるが、ヤマハ発動機の厳しいゴール前ディフェンスにより、得点することができない。東芝のキックカウンターを激しいタックルで仕留めたヤマハがPKを得て、ゴール前でのラインアウトから連続攻撃。FLモセ・トゥイアリイが強さをみせ、NO8堀江がインゴールへ飛び込みボーナスポイント獲得となる4本目のトライを決める(後半13分)。FB五郎丸選手ゴール成功(7-26)。20分には、本日最初のPGをFB五郎丸が決め7-29とヤマハ発動機が22点まで点差を広げた。

残り20分を切り、ここから東芝が息を吹き返す。25分、ポイントからFLスティーブン・ベイツが早い球出し、HO湯原裕希、WTB豊島翔平へとつなぎトライ。CTBフランソワ・ステインのゴール成功(14-29)。すぐ後、ヤマハ発動機のキックオフをキャッチしたFLリーチが抜け出し、WTB松延泰樹へパス、ライン際を疾走、二人を振り切りノーホイッスルトライ(28分)。CTBステインゴール成功で21-29。

流れを断ち切りたいヤマハ発動機だが、マイボールスクラムでペナルティをおかし、自陣に戻されてしまう。そのラインアウトからアタックでSO廣瀬俊朗がラインブレイク、パスを受けたWTB豊島が中央へ廻り込みトライ(32分)。CTBステインのゴール成功(28-29)により、22点あった点差が10分足らずで1点差となる。

残り時間わずか、東芝は敵陣10m付近でのスクラムを得る。お互いのプライドをかけたスクラムが2度組み直したところでホーンが鳴り、プレーが切れれば試合終了。更に一度組み直した後のスクラム、東芝FWのプッシュにヤマハ発動機FWは反則、東芝は逆転PGのチャンスを得る。勝敗を決めるCTBステインのキックは左にそれ、28-29でヤマハ発動機が逃げ切った。

マン・オブ・ザ・マッチは力強いキャリーで3トライを挙げたヤマハ発動機ジュビロのNO8堀江恭佑選手。
(中村 琢)



● 記者会見ダイジェスト ●

東芝ブレイブルーパス

東芝ブレイブルーパス
冨岡ヘッドコーチ(右)、リーチ ゲームキャプテン

冨岡鉄平ヘッドコーチ

「あけましておめでとうございます。7週連続でのセカンドステージの6週目となり、しっかりと準備してきたつもりだったが、厳しい結果となりました。今日はヤマハさんも最高のラグビーをしたわけではなかったと思いますが、最後、追いつくことができませんでした。前節からお正月をはさみ中5日での試合となりましたがチームとしてのマインドセットがしっかりできなかったのは監督としての責任だと思います。しかしながら、選手がよく頑張って4トライとって、また、22点差を1点差まで詰めて、ボーナス勝ち点を取ってくれました。試合全体としてはミスが多くあったので、もっとうまくできたと思います。しっかり修正して、次節の試合に臨みたいと思います」

──前々節のトヨタ戦では、後半しっかり逆転勝利しましたがその経験は生かせませんでしたか?

「ラグビーは人間がやるスポーツなので、常に100%の結果を出すのは難しいです。今日の6節目の試合にしっかり自分自身にベクトルを向けて、ハートで臨める人間が必要ですが、そこが足りないところだったと思います。選手が皆、ハートがタフにならないと、これからチャンピオンシップを取るのは難しいと思います。そこが課題だと思います」

──選手にケガ人が多く、いつもとは違う選手を多く起用しているようですが?

「ケガ人が多いのはどこのチームでも同じです。チャンスをつかんで試合に出ることになった選手達を、しっかりと送り出せなかったことだと思います」

──今日はCTBに前半カフイを起用、後半途中でステインを入替投入しましたが?

「今日の試合については、前半はカフイでインパクトを与えていこうと考え先発にしました。カフイ/ステインの入替えのタイミングはラスト30分のイメージはありますが、試合の流れを見て決めます」

リーチ マイケル ゲームキャプテン

「新年あけましておめでとうございます。監督が言いましたように、今日は甘さが出たと思います。ハートの強さが足りなかったと思います。もう1回、どう厳しくスタンダードレベルを上げるか、優勝するためには練習からしっかり、スタンダードレベルを上げるようにして、今後の試合に臨みたいと思います」

──最後のスクラムを連続して組んだ場面では、時間が過ぎてホーンも鳴りましたが、どうしようと考えていましたか?

「あの場面では、スクラムでヤマハの反則をとり、ステインのペナルティゴールのチャンスを狙っていました。ステインはハーフウェイからでもゴールを入れる実力があるので‥‥」

──練習でやってきたことと、今日の試合でどんな点で違いが大きかったのですか?

「前半のモールディフェンスで甘さがありました、練習が足りなかったのだと思います」


ヤマハ発動機ジュビロ

ヤマハ発動機ジュビロ
清宮監督(右)、矢富バイスキャプテン

清宮克幸監督

「今日は勝ち点5を取って勝利でき、結果を出せてよかったと思います。チームとして明らかに1ステージ上がれたと思います。前節も勝ち点5での勝利をとり、今日の最後の20分は別として、今日は前半で勝負が決まったと思えました。ヤマハとして2006-2007シーズン以来のトップ4を狙える位置に来ていると思います。次節はパナソニック戦ですが、確信を持って臨み、きっちり結果を出したいと思います」

──今日はどのあたりで『勝てる』と思いましたか?

「後半20分までの60分間に限っては、危ないシーンはありませんでした。先週からいいディフェンスができており、成長していると思います。セットプレーでもスクラムは東芝とイーブン、ラインアウトとモールでは圧倒できていたと思います。ただし、すべて後半20分まで、60分間だけの話ですが‥‥」

──プレーオフ出場権へ向けて、『負けたら終わり』の意識が良い面に出ていますか?

「昨年5位の悔しい思いをもって、ヤマハスタイルを追求してきました。チームとして勝ち点5で勝とうという意識でよくまとまっていると思います」

──東芝に対してはファーストステージに続き、連勝ですが?

「東芝はスクラムが強いチームです。スクラムでプレッシャーをかけ、スクラムでは五分五分の戦いをして東芝の強みを出させない戦い方ができたと思います。ただし、これも今日については後半20分までの60分間だけですが‥‥」

矢富勇毅バイスキャプテン

「今日は勝ち点5を取って勝てて良かったと思います。最後の東芝ステインのPGを狙った場面でも、ヤマハの15人の気持ちの強さが、ステインのキックを外させたのだと思います。チームとしてさらに1ステップ上げて、次節のパナソニック戦に臨みたいと思います」

──矢富選手個人として、今日は久しぶりに80分間プレーできましたが?

「ヤマハの9番としてしっかり準備してきましたので80分間は問題ありません。久しぶりの80分間でしたので、終わってみたら、正直、少ししんどかったです。チームスタッフの方々にコンディショニング作りをしっかりやっていただいているお蔭です」










マン・オブ・ザ・マッチはヤマハ発動機ジュビロ8番、堀江恭佑選手

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