セカンドステージ第6節 マッチサマリー(NTTドコモ 42-15 クボタ)
NTTドコモレッドハリケーンズ 42-15 クボタスピアーズ セカンドステージ・第6節 グループB セカンドステージも残すところあと2節となったトップリーグ2014-2015第6節グループB、前節まで3位のクボタと5位のNTTドコモとの一戦。前節ではともに上位チームに敗れて2敗となった両チームだが、勝点ではわずかにクボタがNTTドコモをリードしている。熾烈なワイルドカード争いに生き残りを賭ける両チームの戦いはファーストステージでは対戦がなく、年が明けてようやく今シーズン初の顔合わせ。新春のヤンマースタジアムの4,000人を超す熱心なラグビーファンの前、クボタSO森脇秀幸のキックオフで開始された。 先制したのはクボタ。前半2分にゴール前10mの右ラインアウトモールを押し込んで一気にゴールラインに迫ったクボタのグラウンディング間近に、耐え切れずNTTドコモが犯したモールコラプシングに対して、前田レフリーは即座にペナルティ・トライの判定。あっさりクボタが先制トライを奪い、CTB立川理道のゴールも決まり0-7とした。 一方クボタも18分、NTTドコモのラインオフサイドで得たゴール前10m中央のPGを再び立川が難なく決め、10-10と同点に追いつく。この日の両チームはお互いに積極的な攻撃を繰り返し、22分にNTTドコモがFW攻撃で、32分にクボタがBK展開でトライを挙げ、前半終了間際の40分にはNTTドコモ才口がPGを決めて、20-15とNTTドコモがわずかにリードして前半を終えた。 ところが後半に入ると前半と大きく異なりNTTドコモの一方的なペース。開始直後の2分、ゴール前20m中央ラックより右に展開し、BKの巧みなパス回しで最後はSOリアン・フィルヨーンが右中間に押さえて25-15と得点差を拡げた。その後も28分、33分にSH辻埜拓也、No.8イオンギ譲のトライで39-15とし、クボタに引導を渡した。仕上げは38分、NTTドコモCTBパエアミフィポセチが10mL中央からDGを決めてダメ押し、42-15と立ち上がりの接戦から一転した結果となった。 この日のクボタはBK陣にキレがなく有効な展開ができなかった。一方のNTTドコモはフィルヨーンの効果的なキックでエリアを確保し、さらにBKが積極的にオープンに展開、フェーズを繰り返して生じたクボタの穴を突くことで着実に加点した。 ● 記者会見ダイジェスト ●
クボタスピアーズ 石倉監督(右)、今野ゲームキャプテン 石倉俊二監督 「このような素晴らしいスタジアムでラグビーができるということは、本当に幸せなことだと思っています。2週続けて負けてきたので本日は勝ちにこだわったのですが、本日のゲームは完敗です。ゲームの入りはよかったが、けが人が出たこともありブレークダウンで相手に激しくやられたことが敗因です。NTTドコモもクボタもワイルドカードか入替戦かというところですが、今日はNTTドコモの気持ちが上だったのかなと感じています。われわれも来週の近鉄戦に勝って、ワイルドカード行きを決めたいと思います」 今野達朗ゲームキャプテン 「本日はありがとうございました。われわれは、ワイドワイドでトライを決めていることが多いチームですが、ボール出しがうまくいかずアタックしている時間が少なかった。また、ターンオーバーされた後の相手攻撃にも結構くいこまれてしまったということを繰り返してしまいました。今日は、最初の部分以外はいいところがなかったので、次は頑張りたいと思います」 NTTドコモレッドハリケーンズ 下沖監督(右)、才口ゲームキャプテン 下沖正博監督 「まずは、ホームということで多くのファンの方々の前でこういった試合をさせていただくことに非常に喜びを感じております。本日は、5ポイントを獲って勝てたということと、相手にポイントを与えなかったということが最大の喜びです。まだ、最終戦が控えているので、気持ちを切り替えていい準備をしていきたいと考えております」 ──ファーストステージと比べてブレークダウンが変わってきていると思うが? 「システム自体は変えてはいないが、タックラーの2人目がとにかく圧力をかけ続けようと徹底してきました。当然リスクはあるが、そこにチャレンジしていくことにチーム全体として取り組んできました」 ──ワイルドカードを目指して、本日の1勝の評価と次節に向けては? 「本日、5ポイント獲得と相手にポイントを与えないことができました。自力でワイルドカードに行くためには、次戦も5ポイントを獲り相手にポイントを与えないことが必須です。もう一度、規律とシステムを整備して臨みたいと思っています」 ──入替戦に対する意識は? 「今年はワイルドカードに行けるチャンスであり、チームとしては12位以上をコミットしてきていたので、今はあまり入替戦という意識は持っていません」 才口將太ゲームキャプテン 「2015年初の試合において、たくさんのファンの方々の前で試合ができて大変うれしく思っています。前節NECに大敗してから、自分たちのラグビーを(アタックもディフェンスも)きっちりするということを意識して1週間準備してきました。ディフェンスではファーストタックルとその後の絡みの部分でうまくいき、クボタにテンポを与えさせなかったこと、アタックでは自分たちのシステムに沿った動きがしっかりでき、80分間全員が動けたことが42点を獲れた大きな要因だと思います。最終戦が残っているので、勝利目指して頑張っていきたいと思います」 (記事:石川悟、蜷川善夫、高橋茂治 会見写真:小巻真司 広報担当:村島博) |