セカンドステージ第7節 マッチサマリー(キヤノン 8-47 神戸製鋼)

キヤノン
イーグルス
キヤノンイーグルス
8 合計 47
3 前半 23
5 後半 24
0 勝点 5
8 総勝点 29
神戸製鋼コベルコ
スティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
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キヤノンイーグルス 8-47 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

セカンドステージ・第7節 グループA
2015年1月11日(日)14:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015も、いよいよリーグ戦の最終節を迎える。前節終了時点で、4勝2敗でグループA 2位(総勝点:24)に付けている神戸製鋼コベルコスティーラーズは、この最終節に何としても勝点:5を挙げ、同グループ1位であるパナソニック ワイルドナイツ(総勝点:29)に総勝点で並び、レギュラーシーズンの1位通過及びプレーオフトーナメント LIXIL CUP 2015の出場を決めたいところ。

一方のキヤノンイーグルスはここまで1勝5敗(総勝点:8)苦戦を強いられているが、この最終戦に勝利すればグループA 6位浮上の可能性が残るため、SOにカラム・ブルースが戻り、CTBに三友良平が復帰してティム・ベネットとのコンビを組み、BK陣はベストメンバーを揃えてきた。ファーストステージでは14-17と僅差の勝負をしている両チーム。共にキックを主体にゲームを組み立てるチームが、リーグ戦ファイナルゲームでどんな戦いを見せてくれるか10,000人を超える観客の注目が集まった。

前半はキヤノンイーグルスSOカラム・ブルースのキックオフでスタート。先制攻撃を仕掛けたいキヤノンはキックオフでショートキックからの攻撃を仕掛けるがノット10mとなり神戸製鋼の中央スクラムで再開。

7分、キヤノンは神戸陣10mライン中央付近で得たPKをCTB三友良平が確実にPGを決め(3-0)と先制するが、直後の8分、神戸製鋼はキヤノン陣22m付近のラインアウトからモールで前進、モールが崩れたところでバックスに展開、SH佐藤貴志からCTBジャック・フーリーにパスが繋がり、最後はWTB山下楽平が右スミにトライ。CTB山本大介のゴールも決まり(3-7)とする。17分にも、キヤノン陣ゴール前中央付近のラックから、SH佐藤のパスをCTB山本がDGを狙い、TMO判定の結果、DGが認められ(3-10)とする。

キヤノンも連続攻撃から神戸陣ゴール前まで攻め込み、最後はFL レイルア マーフィーがゴールラインにグラウンディングしたかと思えたが、ダブルモーション(ノットリリースザボール)の判定で、得点のチャンスを逃してしまう。

28分神戸製鋼は、10mライン付近でキヤノンボールのラックからターンオーバー、こぼれ球をCTB山本がキヤノンゴール前に大きく蹴り込み、WTB山下(楽)が押さえて右中間にトライ。ゴールも成功し(3-17)と点差を広げる。34分、38分には、相手反則で得たPKのチャンスをCTB山本がPGを確実に決め(3-23)で前半が終了。

後半は神戸製鋼のキックオフでスタート。
後半開始から連続攻撃で相手陣内へ攻め込むも、お互いハンドリングミスやペナルティーが続き、攻守が入れ替わる展開が続く。

チャンスを掴んだのはキヤノン。後半8分、神戸陣ゴール前5mラインアウトからモールで前進し、No.8菊谷 崇が左中間にトライ(ゴール失敗)8-23とする。

しかし23分、神戸製鋼はキヤノン陣ゴール前付近のラインアウトからモールが崩れたところでバックスへ展開、SO山中亮平のゴールポスト付近へ上げた絶妙なショートパントを後半2分からCTBフーリーの負傷交替で入ったCTBフレイザー・アンダーソンがキャッチしそのままトライ、ゴールも成功し(8-30)とする。続く25分にも、ハーフライン付近でのキヤノンスクラムからバックスに展開、パスミスしたボールをCTBアンダーソンがキックでころがし、インゴールでグラウンディング(TMO判定によりトライ)、ゴールも成功し、(8-37)と点差をひろげる。

更に30分にキヤノン陣ゴール前で得たPKのチャンスをCTB山本がPGを決め(8-40)とすると、34分にはキヤノン陣22m付近のラックから右サイドの空いたスペースをPR安江祥光が抜け出し、フォローしていたCTBアンダーソンにパスが渡り中央へトライ、ゴールも成功し(8-47)と勝利を確実なものにする。

最後まで諦めないキヤノンも試合終了のフォーンが鳴り響くなか、怒涛の連続攻撃で、CTBティム・ベネットが神戸陣ゴール前まで攻め込むも、ラストパスがタッチラインを割ったところで試合終了。

この結果、神戸製鋼は勝点:5(総勝点:29)となり、他会場でグループA 1位のパナソニックがヤマハ発動機に敗れたため、総勝点で並ぶも、大会規定(得失点差)により神戸製鋼がファーストステージに続き、セカンドステージ1位通過が決定。3季連続4回目のプレーオフトーナメントへの出場権を獲得、セミファイナルで4位のヤマハ発動機と対戦する。
一方のキヤノンイーグルスはワイルドカードトーナメント1回戦(近鉄花園)で、グループB 2位通過のNECグリーンロケッツとの対戦が決定した。

尚、マン・オブ・ザ・マッチは、後半からの途中出場で3トライを挙げた神戸製鋼CTBフレイザー・アンダーソン選手が選ばれた。また、この日2トライを挙げた神戸製鋼WTB山下楽平選手が、NEC/ネマニ・ナドロ選手、ヤマハ発動機/堀江恭佑選手と11トライで並びシーズン最多トライ王を受賞した。
(橋本光一)



● 記者会見ダイジェスト ●

キヤノンイーグルス

キヤノンイーグルス
永友監督(右)、和田キャプテン

永友洋司監督

「本日はありがとうございます。全般通して、ルーズボールへの働きかけ、執着、すべて神戸製鋼さんが上回ったと思います。ラグビーボールはいろんな転がり方をしますが、イーブンボールに忠実に神戸さんはプレーされていました。特に、最初のトライはまさしく形でなく、今日の勝負を決めたトライでした」

──今年のキヤノンとしての進歩は?

「セットピースの部分では去年よりだいぶ進歩が見られます。ラインアウトもキックオフも改善されました。セットピースは発展途上ですので、良くない分も伸びしろがあると感じています。アンストラクチャーで混沌となった中で、ボールを持っていない時の選手が何をしてよいか分からないのがトップ4チームと違うところです。なかなか毎週試合が続くところでは、すぐに改められないところがまだあって、数字に表れたとおり、トライが獲れていません。やはりボールに働きかけるスピードやメンタルがまだまだだと思います」

和田拓キャプテン

「本日はありがとうございます。監督の言ったとおり、ルーズボールへの働きかけが負けた原因だと思います。神戸製鋼さんの方がはっきり強かったと思います。スコアが物語っています。トップリーグでどうやったら勝てるか、勝てないのかが分かってきましたので、ワイルドカードではトップリーグの経験を生かしていきたいと思います。練習しかないと思うので、頑張ります」

──今からの準備は?

「イーグルスはアタッキングラグビーを掲げて戦ってきています。うまく仕掛けられたら、ボールを回せたら、良いトライが獲れています。少し、守りに入ると、僕たちは脆いチームなので、しっかりアタッキングラグビーをしていこうと思います」

──何回もゴール前まで行ったが?

「物理的に言うと、人が少なくてボールを出せなかったと思います。キャリアーもパスするか、当たるか、細かいところでミスが出ました。もっと人がいれば、意識といろいろなスキルがあると思うが、絶対に獲れると思っています」

──トップ4はどこが強いか?

「どこも強かったです。勝てない試合が多かったです。どのチームというより、自分たちのラグビーにフォーカスしたときに、もっとやれなかったか悔しくて、それを踏まえて次の試合は絶対勝ちたいです。こんなに負けているのは嫌なので」


神戸製鋼コベルコスティーラーズ

神戸製鋼コベルコスティーラーズ
ゴールド ヘッドコーチ(右)、橋本キャプテン

ギャリー・ゴールド ヘッドコーチ

「ハッピーなパフォーマンスでした。橋本のキャプテンシーも素晴らしかった。キヤノンはスクラムも良く、ボールを持たせると危ない素晴らしいチームでした。前半はチャンスがあっても獲れなかったし、良いエリアマネジメントができたのに、獲り切れませんでした。19回ターンオーバーされたのは、あまりにも多すぎます。その中でも80分、こだわり続けた選手を誇りに思います」

──全体に反応良く規律を守れるチームになったが?

「それは自分でなく、シーズン前にシニアプレーヤーが勝つために話して、チェンジしていこうと決めたことです。すべては彼らの力です」

──1位通過の感想は?

「とても誇りに思います。ベストを目指して、歩みを止めず成長してきました。そういう癖をつけるのは大事です。経験上、小さいブロックを積み上げていくことが大切で、負けない事です。ファーストラウンドも1位で通過し、その上に新しいゴールをセットし、やってきました。結果として、スタンダードを上げることができました。ただ、準決勝から決勝で負けたら何にも残りません。よりタフに戦うマインドを作り上げてやっていきたいと思います」

橋本大輝キャプテン

「前半はエリアマネジメントができていましたが、ミスが多く、思ったより得点を重ねられませんでした。後半もミスは多かったが、今シーズンやってきたディフェンスが崩れなかったのが収穫でした」

──トップリーグ1位通過だが?

「試合の情報は入っていません。ゲーム前に、自分たちのできることをやろうと、5ポイント取ることだけ考えていこうと言って、1位に上げる意識はありませんでした」

──チームとしての意識の変化は?

「非常にラグビーに対する姿勢、意識が、これまでも高かったのですが、もう一段階上になったと思います。80分、勝つために誰も妥協しなくなりました。キツい場面でキツいプレーができるようになったと思います。次は、今年やってきたラグビーに自信を持って、自分たちのスタンダードを出せれば勝てると思います」










マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ22番、フレイザー・アンダーソン選手

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