プレシーズンリーグ プール戦 第1節マッチサマリー(NTTコミュニケーションズ 5-16 NTTドコモ)

NTTコミュニケーションズ
シャイニングアークス
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
5 合計 16
5 前半 10
0 後半 6
0 勝点 4
0 総勝点 4
NTTドコモ
レッドハリケーンズ
NTTドコモレッドハリケーンズ

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 5-16 NTTドコモレッドハリケーンズ

プレシーズンリーグ プール戦 第1節 プールC
2015年9月4日(金)19:30キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

雨上がり、湿度が高く選手はアップだけで試合後並みの汗をかくような気候の中、2015年度トップリーグのプレシーズンリーグが秩父宮ラグビー場で開幕した。
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス対NTTドコモレッドハリケーンズのNTT対決は今年2度目の対戦(1戦目は練習試合)であり、両チームの応援、そして前回負けたNTTドコモはさらに気合が入る一戦となった。

試合前に両チームのスタッフに注目選手を聞いてみた。
NTTコムは両ロックの鶴谷、ブリッツ、SO小倉、CTB諸葛、リザーブの石橋、NTTドコモはPR河野、LO杉下、CTB清瀬、WTB渡辺、リザーブの衛藤。NTTドコモの方が若手選手をあげているような印象を受けた。

前半15分、最初に得点をあげたのはNTTコム。密集からゴール右サイドにLO鶴谷がボールを持ち込んでトライ、ゴールキックは決まらず5-0。
その10分後にはNTTドコモが1トライを返し、ゴールキックを決めて5-7と逆転。さらに前半終了間際にFB才口がドロップゴールを決めて5-10とした。
NTTコムはボールを持つ時間も長く、ゴール前まで攻め込むシーンも何度か見られたがハンドリングミスが多く、結局相手ボールとなり得点を追加することはできなかった。

後半はお互いトライを取ることはなく、NTTドコモが3分にFB才口のPG、31分SO佐藤のPGで点を追加しただけで最終スコアは5-16、出血や負傷の理由により14人で戦う時間もあったNTTドコモが雪辱を果たした結果となったが、トライ数は一緒、キックによる点差で決着がついた。

試合後、NTTコムの溝口キャプテンは「(本来は得意な)モールでもっとプレッシャーをかけたかったが、相手のプレッシャーの方が強かった、また2人目が早かった、春よりも成長していた」と評価。NTTドコモの渡辺キャプテンは「春に負けた悔しさがあったので勝てて良かった、トップリーグの開幕に向けてさらに成長していきたい」と語った。

もちろんNTTドコモのプレッシャーが強かったのも確かだが、NTTコムは自滅したようにも見え、たらればの話になるがハンドリングミスで逃したトライチャンスを取り切っていたら結果は変わっていたのでは、と思われる内容だったので次回の対戦結果がどうなるかはまったく読めない。
特に、記者会見でもNTTコムのロブ・ペニーHCに記者が、新人ながら先発したSO小倉選手の評価について質問していたが、有望な若手選手達が戦力として機能した時にこのチームがどう変わるのか、また今回勝利したNTTドコモは春からの成長をどこまで続けられるのか、今回は結果や内容よりも今後について興味を持たせる試合だったと感じる。

● 記者会見ダイジェスト ●

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
ペニーヘッドコーチ(右)、溝口キャプテン

ロブ・ペニー ヘッドコーチ

「残念なスタートですが、NTTドコモさんのプレッシャーの中、どこまで安定したプレー、正確な得点を刻めるかと臨みました」

──どういうところを狙ったのか?

「エントリーシーズンの第1試合として勝つことを目標に臨みました」

──小倉選手の評価と課題は?

「良いプレーでした。チームポジションの理解が必要な選手なので、良い経験になったと思います。こういう経験を積んで、さらに良い選手に成長するでしょう」

溝口裕哉キャプテン

「まず、暑い中、たくさんのお客様が来て下さって感謝します。ミスの多い試合になってしまいました。正確性を高めようとやってきましたが、できませんでした。プレマッチを一つずつ勝って本番に行こうと言っていましたが、出鼻をくじかれた感じです。次は正確性を高めて臨みます」

──後半、8点差でショットを選択しなかったのは?

「ゲームプラン自体は変わらなかったが、たらればになってしまうが、しっかり3点を取っていたほうがよかったかもしれません。モールからのトライを狙っていたが、NTTドコモさんのフィジカルが強かったので、できませんでした。時間と点差で、3点を取ったところで(どうにもならない)、という場面になったのが誤算でした」

──NTTドコモの激しさは?

「二人目がすごく速かったです。こちらが遅かったのかもしれないですが。この春も試合をやったのですが、すごく成長していると感じました」

──相手ハーフは途中から良く知った選手になったが?

「ボールさばきが速いので、リズムが良かったと思います」

NTTドコモレッドハリケーンズ

NTTドコモレッドハリケーンズ
下沖監督(右)、渡辺ゲームキャプテン

下沖正博監督

「NTTドコモ社員をはじめ多くのファンにありがとうと申し上げたいです。チームとしてしっかりトップリーグの準備をしようと今日の試合に臨みました。結果、勝つことができて、順調に来ていると感じています。モールなど、チームとして成長できています。来週は神戸製鋼戦、今日の課題を解決して臨みたいと思います」

──戦術は?

「春から、ずっと精度(について)を言ってきました。選手同士もアタックの精度を意識してやってくれました。試合に勝てたのはその部分でした。しんどくなった時に、戦術遂行の立ち位置にもどってくれたのが良かったです。ただ、簡単なエラーが出ていたので、しっかり修正したいと思います」

──超大物が来るが、チーム作りは?

「ワールドカップ後にブルソー選手をはじめとしてやって来るが、チームとして彼らに頼るのでなく、今の日本人選手がレベルを大きくアップさせ、戦術理解を進めておくことが重要だと考えています。特に土台をしっかり作り、彼らをうまくスパイスとして機能させられれば良いかと考えています」

──箕内コーチは?

「セットプレー、ベースプレー、アタックをブレイクダウンを含めて見てもらっています。非常に助かっています。選手上がりで選手の信頼も厚いです。機能してくれています」

渡辺義己ゲームキャプテン

「6月のオープン戦で負けていたので、悔しい思いをぶつけようと言いました。選手がゲームプランを遂行したのが良かったです。ただ、全てが良かったわけではないので、課題を修正して臨みたいと思います」

──NTTドコモとしてプレシーズン大会で目指すところは?

「今いる選手がベースアップして、戦術理解を向上していけば、アドバンテージを作れると思います。勝つことも大事だが、今日出た課題をしっかり修正して、開幕ダッシュしたいと思います」

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