トップリーグ2015-2016 第2節 マッチサマリー(ヤマハ発動機 43-0 豊田自動織機)

ヤマハ発動機ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
43 合計 0
24 前半 0
19 後半 0
5 勝点 0
9 総勝点 4
豊田自動織機シャトルズ
豊田自動織機シャトルズ
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ヤマハ発動機ジュビロ 43-0 豊田自動織機シャトルズ

トップリーグ2015-2016 第2節 グループB
2015年11月21日(土)13:05キックオフ/静岡・ヤマハスタジアム(磐田)

ヤマハ、リーグ戦最初のホームゲームで完勝。豊田自動織機は零封で勝ち点伸ばせず

ラグビーワールドカップイングランド大会での日本代表チームの活躍によってラグビー人気が一気に復活した。その中心にいたヤマハの五郎丸選手やマレ・サウ選手がホームに帰って来た。残念ながらマレ・サウ選手の出場はなかったが、ヤマハスタジアム(磐田)には大勢の観衆が詰めかけ、迫力ある試合を期待して試合開始前から盛り上がるなか、今シーズンのリーグ戦、ヤマハホームゲーム初戦が始まった。

先週の第1節を接戦で勝利した両チームにとって、上位通過するためには何としても勝点を取って良い流れをつくりたいところ。
試合開始早々から風上で太陽を背にするヤマハが積極的にボールを散らして小気味よい試合運びをする。2分のトライは幻となったが、15分ヤマハは豊田自動織機SOへガティーのハイパントをFB五郎丸がしっかりキャッチし連続攻撃。敵陣22mL左中間のラックから左FLトゥイアリイがディフェンスの穴を抜け出しゴール前で左CTBピウタウにつないでトライ、Gも決まり7-0とする。

さらに、ヤマハは24分シンビンで左LO大戸を欠くなか、敵陣10mL右中間のスクラムから右に展開、サインプレーで右WTB伊東がライン参加し40m走り切り中央にトライ。Gも成功してリードを14点とした。常にテンポよく攻め続けるヤマハは、前半の攻撃の中心だった左FLトゥイアリイが負傷交替したあとも相手ゴールに攻め立てる。35分には連続攻撃から右WTB伊東をフォローしたHO日野がゴール右隅にトライし、難しい角度からのGをFB五郎丸が見事に決めて21-0とリードを広げる。FB五郎丸は終了間際にも中央47mのPGを決めて24-0で前半が終了した。

後半に入るとヤマハFWが実力を見せつける。9分敵陣ゴール前5mのラインアウトを左LOクリシュナンがキャッチしたあとモールを押し込み、右FLポトヒエッターが左中間に4つ目のトライ。Gも成功しスコアを31-0として、ボーナスポイントを獲得する。
その後豊田自動織機も反撃に出て、約10分ヤマハゴールに攻め込むもヤマハの粘り強いディフェンスでトライが奪えない。ピンチを脱したヤマハはFB五郎丸のタッチキックで敵陣に入り、またも21分ラインアウトからモールを押し込みNO.8堀江がトライする。36分にも敵陣ゴール前のスクラムから左に展開して左CTBピウタウがダメ押しのトライを決め、Gも決まり43-0として試合が終了した。

この日のヤマハは、前半はテンポよいパスワークからの得点だったが、一転後半はFWの力強さでトライをもぎ取るなど、初のトップリーグ制覇に向けて最高の滑り出しとなった。
一方、豊田自動織機は終始受け身に回ってしまったため、先週接戦をしぶとく勝利した粘りが出せないまま終わってしまった感があった。次週からの巻き返しを期待したい。

この日のマン・オブ・ザ・マッチは、堅実なタックルでディフェンスを引き締めたヤマハ右CTB宮澤が前節に引続き受賞した。
(関西ラグビー協会広報委員 石垣俊幸)


● 記者会見ダイジェスト ●

豊田自動織機シャトルズ

豊田自動織機シャトルズ
丹生ヘッドコーチ(右)、松岡キャプテン

丹生雅也ヘッドコーチ

「本日はありがとうございました。たくさん応援に来ていただき、素晴らしいグラウンドで試合ができたことをうれしく思います。
ヤマハさんは昨年(日本選手権で)優勝し強豪チームということでセットプレーが強く、我々はチャレンジャーとしてひたむきにプレーしていこうとしたが、わかっていてもプレッシャーを受け自分たちのラグビーができず完敗という結果でした。でも下を向いている暇はないので一週間で修正し次の試合に臨みたい」

松岡毅キャプテン

「本日はありがとうございました。言い訳なしで完敗です。僕らのラグビーをやらせてもらえなかったし、すごい圧力で足が止まってしまった。ヤマハさんは素晴らしく強かったです。強豪との試合がまだ続くので、一週間次に向かってチャレンジャーとして喰らいついていきたいと思います」

──勝つために準備しても予想外だったことは?

松岡キャプテン

「ヤマハはスクラム・ラインアウト・モールが強みで自分たちも対策していたが、かなわなかったです。結果を受け止め次に向かって頑張りたいと思います」

──この前の試合から修正したものは?

松岡キャプテン

「寄りすぎる傾向があるので、ディフェンスでいくと幅のところ。ラインを整え、ボールキャリアを上げるということ。何回かいいプレーがあっても継続させてもらえなかった。いいプレーを継続できるようにしたい」

──後半26分のスクラムのコラプシングはプレッシャーがあったのか?

松岡キャプテン

「試合を通じてプレッシャーを受けたことは間違いないです」


ヤマハ発動機ジュビロ

ヤマハ発動機ジュビロ
清宮監督(右)、三村キャプテン

清宮克幸監督

「43-0ということで、去年のホームゲーム開幕も豊田自動織機さんと対戦し、前半12-9という試合から比べればヤマハがやりたいことをやれた試合だと思います。タックルを評価してくれて宮沢がマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)だったのだと思いますけど、今日の宮沢でMOMを頂けるなら全7試合全部MOMかなと(笑)」

三村勇飛丸キャプテン

「この試合はセットプレーでプレッシャーをかけて、ゲインラインで勝って、ブレイクダウンで主導権を握るというゲームプランでした。前後半ともにできたと思います。スクラム、特にモールがよかった。勝った中でも課題はあるので、来週のエコパスタジアムにふさわしいゲームをしたいと思います」

──W杯後、静岡での初めてのトップリーグの試合ですが、ファンの人たちの応援の違いはありますか?

三村キャプテン

「練習の時のファンの方が多いと思いました。今日は正直もっと入ると思いましたが、来てもらうためにももっと頑張らないといけないと思いました」

──若手の起用があったが、その印象は?

清宮監督

「3番の伊藤に関しては1年前にポジション変更を勧めたが、劇的にメンタルがプラスに変わり、ここまで水を得た魚のように変わった選手もまれだと思います。吉沢に関してはチャンスを与え、伊藤は自分の手で3番というポジションをつかんだ。今日は無難にできたと思います」

──相手(豊田自動織機)は完敗としているが、次節に向けての修正は?

清宮監督

「毎試合課題は出るのですが、ビデオを見て確信してから伝えるのでこれからです」

──完封についてはいかがですか?

清宮監督

「ポイントポイントで体を張ってチームを救った選手たちは評価すべきだと思います」

──来週2019年W杯会場のエコパで初となるゲームですがどんな思いで臨みますか?

清宮監督

「バック側に可動席を出すということですので、やる気が出てきます。これからW杯本番までには何試合もあるだろうし、地域の方に観戦の機会を与えることができたので一緒に盛り上がりたいです」

三村キャプテン

「2019年W杯会場でプレーできることを選手としてうれしく思うし、ラグビーの魅力を伝えたいと思います」









マン・オブ・ザ・マッチはヤマハ発動機ジュビロ13番、宮澤正利選手






(写真:谷本結利=クレジット表記のないもの)

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