トップリーグ2015-2016 第3節 マッチサマリー(Honda 10-41 東芝)
上から東芝のR・カフイ選手、ホンダの天野豪紀選手、東芝の森田佳寿選手
トップリーグ2015-2016 第3節 グループA Honda HEAT善戦するも東芝後半地力の差を示して勝点5を獲得 2019年ワールドカップ日本大会の会場のひとつとなっている静岡県エコパスタジアムで14年振りとなるラグビーの試合が開催された。エコパスタジアムは日本大会の会場の中で2番目に収容人数の大きいスタジアムで、今日がトップリーグ初開催となった。 先週接戦を勝利して勝点を獲得したHonda HEATとNTTコムに思わぬ大敗を喫した東芝の1勝1敗同士の熱い戦いが始まった。 東芝は3つ目のトライを狙って連続攻撃を仕掛けるが、Honda HEATのBKの激しいタックルを受けた東芝FBステインがこぼしたボールを左WTB生方が拾い上げて50m走り切り、左中間にトライし5-15とする。Honda HEATは右WTBレメキなど個々の良い走りで東芝陣に攻め込むものの、ノックオンやPKで自らチャンスを潰してしまった。相手の反則を確実に得点につなげた東芝が10点のリードで前半が終了した。 後半3分にHonda HEATの右PR元が反則の繰り返しでシンビンとなる。Honda HEATはこの場面で左FL中田を下げてリザーブPR金を投入する。 反撃したいHonda HEATは自陣から積極的にボールを回し、右ライン際を相手陣22m付近まで攻め込み、さらにゴール前5mからのラインアウトからのモールを押し込んで左FL中田がトライする。左FL中田は右PR元のシンビンにより交替で10分間外に出ていた分を取り戻す意地のトライだった。 この日のマン・オブ・ザ・マッチは、正確なキックで試合を有利に進めたFBステインが受賞した。 東芝のリーチ マイケル選手
● 記者会見ダイジェスト ●
ホンダヒート 藤本ヘッドコーチ(左)、天野キャプテン、小西選手
藤本知明ヘッドコーチ 「本日はこのような素晴らしい会場でラグビーができて非常に嬉しく思っています。2019年にここでラグビーW杯が開催されるということもあって、見に来ていただいた方にいいラグビーをお見せしたかったのですが、前半に規律が取れず、東芝さんのやりたいラグビーをやらせてしまった。試合全般としては東芝さんが強かったということです」 天野豪紀キャプテン 「本日はありがとうございました。ホンダとしては真っ向勝負で立ち向かっていこうと、特にFWは気持ちが入っていたが、ラインアウト・モール・スクラムのところで規律が守れなかったり、後手後手になってしまった結果、試合をもっていかれてしまいました。次節、サントリー戦に向けてFWはしっかり規律を守りながらも、激しくセットピースのところでできるように修正していきたいです」 ──東芝のスクラムの印象は? 天野キャプテン 「自分たちよりも組んだ後にまとまりがあった。自分たちの修正が遅れた分、ペナルティなど東芝有利になってしまった。組んでいて力の差は感じなかったが、自分たちの修正能力が少し足りなかった」 東芝・湯原祐希選手のトライ
東芝ブレイブルーパス 富岡監督(右)、森田キャプテン 冨岡鉄平監督 「初めてエコパスタジアムで試合をしましたが、今までで一番いいピッチで試合ができて嬉しく思います。交通の便もよく、これだけの人に集まってもらって嬉しいです。 森田佳寿キャプテン 「素晴らしいスタジアム、そして多くのファンの前でプレーできたことを嬉しく思います。内容に関しては、アタックではBK・FWがコミュニケーションを取り攻撃を繰り返し、ディフェンスに関しては強い選手に対して1人2人と寄っていくという東芝の目指すラグビーを継続していくことを繰り返しできるかがこのゲームの課題でした。結果、試合を通して目指していることができた試合だと思います。3節終わったばかりで、毎週試合は続くので、さらに我々のラグビーを作り上げていきたいです」 ──前節からの修正点は? 冨岡監督 「前節は分析しすぎたところがあり、東芝スタイルをねじまげてしまいました。我々の強みを生かす自分たちのラグビーを壊すことなく対戦相手の情報をつかむという戦い方をしていくことをスタッフもフォーカスしました。選手もシンプルなプランで戦ったことで第1節の時の雰囲気が出て、より精度が上がった部分もあり感触はよかったのではと感じています」 ──リーチ選手の交替は? 冨岡監督 「膝の打撲で力が抜けている状態です。長引くと大ケガにつながる可能性があったので大事をみて交替させました」 ──W杯日本代表のプレーヤーが先発で出ていたがそのプレーぶりや存在感は? 冨岡監督 「トップ4のチームのレベルで圧倒できるスクラム・ラインアウト・保持率が優勝するには必要だと思いますが、スクラムは80分見せつけられたと思います。今日先発した大野・マイケルはいい準備をしてくれたので満足しています。廣瀬は来週の選手選考に対して惑わせてくれる、勝負どころの緩急などいいプレーはさすがです。彼の存在は30人の中で一番素晴らしいと思います」 森田キャプテン 「三上・大野・マイケルはプレーの面で見ての通り素晴らしく、湯原・廣瀬のプレーはもちろんですが、ゲーム中、チームのコントロールのところで私とのコミュニケーションもうまく取れ、とても助かっているし、いい働きをしてくれたと思います。5人とも練習からハングリーさや準備などに関して、他のメンバーにもいい影響を与えてくれていると感じています」 ──メッサム選手のチームの習熟度合いは? 冨岡監督 「非常に頭のいい選手で、練習中も自己主張が全くなく、選手からリスペクトされるゲームパフォーマンスをしています。準備という意味では、チームに合流する段階でサインを覚えてきたデイビッド・ヒル選手に近いくらいチームのオプションなど覚えてきました。インパクトもあり、ボールキャリアもできます。とんでもなく脅威になり何でもできるという、求めていた選手が来たと思います。チームに対する貢献を見てもらいたい選手です」 Hondaの梁永勲選手
Hondaのマルセル・クッツェー選手
Hondaのトマシ ソンゲタ選手
マン・オブ・ザ・マッチは東芝ブレイブルーパス15番、フランソワ・ステイン選手
|