ジャパンラグビー トップリーグにおけるHIA導入のお知らせ

ジャパンラグビー トップリーグにおけるHIA導入のお知らせ
~脳振盪の疑いのある選手の一時交替を認め、安全対策の向上~

ジャパンラグビー トップリーグは、2016-2017シーズンから、HIA(Head Injury Assessment)を下記の通り導入することを決定いたしました。

HIAを導入することにより、脳振盪の疑いのある選手を一時退出させ、HIAの専門的な講習を受けた担当者(マッチドクター、チームドクター)により脳振盪を確認することが可能になります。退出選手の評価に充てる時間は最大10分間で、その間は一時交替の選手が出場可能です。

脳振盪ではないと判断された場合には試合に戻ることができますが、脳振盪と判断された場合には、当該選手はプレーを続行することはできません。これにより、脳振盪を起こした選手がそのままプレーを継続してしまうことを防ぐことができます(ワールドラグビーの発表によると、HIA導入前は脳振盪を起こした選手の56%はそのまま試合を継続していました。HIAを導入することで、その数字は12%以下に下がりました)。HIAは既に、ラグビーワールドカップ2015や、スーパーラグビーなどで導入されています。

ジャパンラグビー トップリーグ参加チームのメディカルスタッフは8月に、ワールドラグビーによる2日間のHIA講習を受講します。2018年9月までには、トップリーグ加盟チームのチームドクターが正式なワールドラグビーICIS/ICIR(Immediate Care in Sports/Immediate Care in Rugby)レベル2以上を取得する予定です。

HIA導入について 詳細
フィールド内で脳振盪/脳振盪の疑いと判断された場合は、その時点で退場となる。
HIAは予め決められた場所で原則としてマッチドクターの管理下にチームドクターが実施することとするが、チームドクターはこれをマッチドクターに委任することができる。
「脳振盪/脳振盪の疑いの所見」をマッチオフィシャルあるいはプレーヤー、チームスタッフ等が発見した場合、そのアピールによりレフリーが試合を止め、必要に応じてHIAを実施する。マッチドクター以外の人がアピールする場合は、第3ARを通じてレフリーに伝え、当該選手を一時退出させHIAを実施する。原則としてチームメディカルは相手チームの選手に対し、HIAの指摘、要請はできない。
脳振盪の確認のため一時退出する選手は、必ずメインスタンド側のタッチライン中央部から退出しなければならない。一時退出時は出場可能な選手を10分間出場させることができる。一時退出は中央部タッチラインをまたいだ時点から確認が終了し再出場の準備をして第3AR(アシスタントレフリー)に復帰の申請をするまでの10分間とし、ランニングタイムで計測される。10分を超えても復帰できない場合は負傷交替または退場となる。

RELATED NEWS