トップリーグ 2017-2018 weekly preview:第12節

ヤマハ発動機、トヨタ自動車の4強入り確定なるか
リコー、神戸製鋼、東芝は負けられない戦いが続く

text by Kenji Demura

いよいよ、リーグ戦も2節を残すのみ。
前節、レッド、ホワイト両カンファレスでそれぞれ首位をいく、サントリーサンゴリアスとパナソニック ワイルドナイツの1〜4位総合順位決定トーナメント(日本選手権)進出が確定。
トップリーグ2017-2018の優勝を決めるプレーオフと言ってもいい同トーナメントの出場枠は各カンファレンス残り1つずつ。
当然ながら、今節一番の注目ポイントも残り2枠となったベスト4入りに向けてどのチームが生き残るのか、ということになる。

両カンファレンスで2位につけるヤマハ発動機とトヨタ自動車。今節での4強入り確定は? photo by Kenji Demura

両カンファレンスで2位につけるヤマハ発動機とトヨタ自動車。今節での4強入り確定は?
photo by Kenji Demura

すでに、両カンファレスで2位になる可能性を残すのは以下の5チームに絞られている(ここでは、すでにレッド2位以内を確定させているサントリーは除外)。

<レッド>
トヨタ自動車ヴェルブリッツ(2位=勝ち点38)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ(3位=勝ち点36)
東芝ブレイブルーパス(4位=勝ち点33)

<ホワイト>
ヤマハ発動機ジュビロ(2位=勝ち点41)
リコーブラックラムズ(3位=勝ち点39)

また、上記5チームの今節の試合予定は以下のおとり。

ヤマハ発動機 – 宗像サニックス(16日13:00 静岡・ヤマハスタジアム=磐田)
トヨタ自動車 – NTTコミュニケーションズ(16日14:00 愛知・パロマ瑞穂ラグビー場=名古屋)
東芝 – 近鉄(17日11:30 埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)
サントリー – 神戸製鋼(17日14:00 東京・秩父宮ラグビー場)
パナソニック – リコー(17日14:00 埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)

両カンファレンスともに、現在2位につけているトヨタ自動車とヤマハ発動機が、今節で1〜4位トーナメント進出を決める可能性がある。

トヨタ自動車はNTTコム戦勝利が今節で“4強入り”を確定させるための絶対条件。その上で3位の神戸製鋼がサントリーに敗れ、4位の東芝も近鉄に勝てなかった時にレッドカンファレンス2位確定の可能性が出てくる。
当然ながら、3チームのボーナスポイント獲得状況も影響することになる。

ホワイトカンファレンスでは、リコーがパナソニックを破れば2位確定は最終節までもつれ込むことになるが、敗戦か引き分けだった場合、1日早く行われるヤマハ発動機 – 宗像サニックス戦の結果によって、今節でヤマハ発動機が2位を確定させるのか、最終節までもつれ込むのか変わってくる。
いずれにしても、こちらもヤマハ発動機が宗像サニックスに勝つことが今節でのホワイト2位確定のための絶対条件となる。

共に4強入りを目指す神戸製鋼とリコー。今節はそれぞれサントリー、パナソニックへのチャレンジとなる photo by Kenji Demura

共に4強入りを目指す神戸製鋼とリコー。今節はそれぞれサントリー、パナソニックへのチャレンジとなる
photo by Kenji Demura

“ボトム4”脱出するのはどのチーム?
残り2つの残留確定枠を巡る戦いも白熱

一方で、両カンファレンス7、8位の計4チームは13〜16位決定トーナメントに回ることになり、来季のトップリーグからの降格の可能性が出てくるため、下位争いもプレッシャーという意味では上位のそれを上回るほど熾烈なものになっている。

現在、両カンファレンスで13〜16位トーナメント行きとなる可能性を残すチームは以下のとおり。

<レッド>
クボタスピアーズ(6位=勝ち点18)
NTTドコモレッドハリケーンズ(7位=勝ち点17)
近鉄ライナーズ(8位=勝ち点13)

<ホワイト>
豊田自動織機シャトルズ(6位=勝ち点7)
宗像サニックスブルース(7位=勝ち点7)
コカ・コーラレッドスパークス(8位=勝ち点2)

前述のとおり、今節、宗像サニックスと近鉄はベスト4入りを狙う上位陣と対戦する厳しい日程となるが、共にしばらく勝ち星に恵まれていないとはいえ(宗像サニックス=10連敗、近鉄=5連敗)、ここのところ調子は上向きと言っていい内容の試合を続けているだけに、それぞれヤマハ発動機、東芝に対していいチャレンジができそうな雰囲気はある。

「ワイドにボールを動かして、オーバーラップできている点には手応えを感じている」(宗像サニックス・藤井雄一郎部長兼監督)

「自分たちのいいところは出せている。ポジティブに修正できるところにフォーカスしていきたい」(近鉄・坪井章監督)

宗像サニックス、近鉄以外の“ボトム4”からの脱出を試みるチームの今節の対戦カードは以下のとおり。

NTTドコモ – 豊田自動織機(16日11:30 愛知・パロマ瑞穂ラグビー場=名古屋)
コカ・コーラ – クボタ(17日11:30 東京・秩父宮ラグビー場)

6チームのうち、クボタには今節でのボトム4からの脱出確定の可能性がある。

また、今季唯一の神奈川県での開催となるキヤノンイーグルス – NECグリーンロケッツ戦は16日、ニッパツ三ツ沢球技場(横浜=13:00)で予定されている。

開幕戦後、10連敗中の宗像サニックス。ヤマハ発動機から金星を獲得し、降格争いからの脱出を狙う photo by Kenji Demura

開幕戦後、10連敗中の宗像サニックス。ヤマハ発動機から金星を獲得し、降格争いからの脱出を狙う
photo by Kenji Demura

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