日本選手権(兼トップリーグ総合順位決定トーナメント)記者会見レポート(前編)
トップリーグ4強チーム首脳陣/主将が一堂に
2017-2018シーズン頂点獲りへ早くも火花が!?
<トヨタ自動車ヴェルブリッツ対パナソニック ワイルドナイツ>編
25日、東京都内でトップリーグ総合順位(1〜4位)決定トーナメントを兼ねる第55回日本ラグビーフットボール選手権大会 出場チーム記者会見が行われた。
今シーズンはトップリーグのリーグ戦上位4チーム(レッドカンファレス1位=サントリーサンゴリアス、同2位=トヨタ自動車ヴェルブリッツおよびホワイトカンファレンス1位=パナソニック ワイルドナイツ、同2位=ヤマハ発動機ジュビロ)が同大会に出場。
1月6日に大阪・ヤンマースタジアムではトヨタ自動車ヴェルブリッツ対パナソニック ワイルドナイツ(14:00)、サントリーサンゴリアス対ヤマハ発動機ジュビロ(16:00)のカードで準決勝が2試合、さらに同13日には東京・秩父宮ラグビー場で3位決定戦(11:30)と決勝戦(14:15)が予定され、日本選手権およびトップリーグタイトルが争われる。
この日の記者会見に出席したのは下記の首脳陣および主将。
サントリーサンゴリアス 沢木敬介監督/流大主将
パナソニック ワイルドナイツ 相馬朋和ヘッドコーチ/布巻峻介主将
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 大藪正光チームコーディネーター/姫野和樹主将
ヤマハ発動機ジュビロ 清宮克幸監督/堀江恭佑主将
準決勝の対戦カードごとにそれぞれの発言を抜粋し、各チームが年明けの決戦に向けてどのように臨んでいくつもりなのか、意気込みや見どころを紹介。
前編では「トヨタ自動車ヴェルブリッツ対パナソニック ワイルドナイツ」にフォーカスする。
* *
──まずは、日本選手権(兼トップリーグ総合順位決定トーナメント)に向けた意気込みを聞かせてください。
トヨタ自動車 大藪TC「ここに出てきている3チームにはすべて負けている。どこと対戦しても成長した姿を見せられるように、7シーズンぶりのベスト4なので、思い切って戦っていきたい」
トヨタ自動車 姫野主将「自分たちはチャレンジャーなので、ひたむきに、泥臭くいきたい。そういう姿勢でプレーし続ければ、必ずチャンスはある。リーグ戦でパナソニックにはやられているので、ここでいい勝負できたらと考えている」
パナソニック 相馬HC「メリークリスマス。リーグ戦13試合同様、自分たちのやることにフォーカスして、目の前の相手に対して全力で戦っていく」
パナソニック 布巻主将「目の前の相手に全力でいくだけ。それを楽しめるようにチャレンジしていきたい」
──それぞれのチーム内で、今シーズン特に成長を見せて、日本選手権でも期待している選手は。
トヨタ自動車 大藪TC「姫野キャプテンはもちろんだが、HO彦坂圭克。ピンチでもチャンスでもここ一番というところで活躍してくれている」
パナソニック 相馬HC「チームにかかわるすべての人間が成長しているので全員」
──逆に、相手チームで警戒する選手は。
トヨタ自動車 大藪TC「正直言って、ピッチ上に20人くらい送り込まないと止められないのではというくらいタレント豊富なパナソニックだが、やはりベリック・バーンズにかき乱されると我々は機能しなくなる。しっかり止めていきたい」
パナソニック 相馬HC「姫野キャプテン。彼が活躍すると勢いに乗られてしまう」
──両キャプテンが対戦を楽しみにしている相手チームの選手は。
トヨタ自動車 姫野主将「パナソニックは全員がスター選手なので、本当に対戦が楽しみ。松田力也とか、(自分の出身大学でもある)帝京大出身の選手もたくさんいる」
パナソニック 布巻「姫野キャプテンはもちろん、安藤泰洋さんなど、いいバックローがたくさんいるので、うちのバックローと勝負」
──お互いに、相手チームのキャプテンの印象を。
トヨタ自動車 姫野主将「峻さん(=パナソニック・布巻主将)は僕に持っていないものを持っている。熱いものを持っている峻さんに仕事をさせてしまうと、パナソニックはエナジーが出てしまう。うまく仕事をさせないようにしたい」
パナソニック 布巻主将「(トヨタ自動車・姫野主将とは)一緒に代表でも試合に出させてもらったが、体を張ったプレーで、一緒にプレーしていてもむちゃくちゃ元気をもらえる存在。そういう選手が敵にいるので、勢いに乗らせないようにしないといけない」
──7年ぶりに4強入りを果たしたトヨタ自動車の成長・変化について。
トヨタ自動車 大藪TC「やはり、ジェイク・ホワイト監督の存在が大きい。ミーティングで思わず目頭が熱くなるくらい、熱い言葉で語りかけてくれる。最後まであきらめない、試合を捨てないというゲームができるようになった」
パナソニック 相馬HC「元々フィジカルが強いところに、ジェイク・ホワイト監督が入り、精神的にもひとつ芯が通った。チームとしてまとまっている」
──リーグ戦終盤、出場機会の少なかったパナソニック 布巻主将のコンディションは。
パナソニック 布巻主将「しばらく試合ができる状態ではなかったが、リーグ戦最終節で試合に出て、コンディションは上がっている、チームがキツい時に仕事ができればいい」
以下、後編ではサントリーサンゴリアスおよびヤマハ発動機ジュビロの監督・主将のコメントを紹介する。