トップリーグ 2018-2019 weekly preview:第4節
早くもリーグ戦折り返しへ! 東西でカンファレス首位攻防バトル
大阪で神戸製鋼—トヨタ自動車、東京はパナソニック−ヤマハ発動機
text by Kenji Demura
短期決戦となる今季のトップリーグは、今節早くもリーグ戦の折り返し地点を迎える。
前節(第3節)終了時点でのレッド/ホワイト両カンファレンス各チームの成績は、以下のとおり。
<レッドカンファレンス>
トヨタ自動車(総勝点11=2勝1敗)
神戸製鋼(総勝点8=2勝)
サントリー(総勝点8=2勝1敗)
豊田自動織機(総勝点8=2勝1敗)
NTTコム(総勝点7=1勝2敗)
日野(総勝点6=1勝2敗)
NEC(総勝点5=1勝2敗)
宗像サニックス(総勝点0=2敗)
<ホワイトカンファレンス>
ヤマハ発動機(総勝点14=3勝)
パナソニック(総勝点13=3勝)
リコー(総勝点10=2勝1敗)
クボタ(総勝点6=1勝2敗)
キヤノン(総勝点6=1勝1分1敗)
東芝(総勝点6=1勝2敗)
Honda(総勝点3=1分2敗)
コカ・コーラ(総勝点0=3敗)
早くもスタートダッシュに成功したチーム、逆に失敗したチームなどの明暗が分かれ始めたかっこうだが、今節は両カンファレンスでスタートダッシュに成功したチーム同士による1、2位対決が予定されている。
前節、世界中が注目したSOダン・カーターのトップリーグでのデビュー戦で王者サントリーサンゴリアスを圧倒した神戸製鋼コベルコスティーラーズは、大阪・万博記念競技場での土曜ナイターでトヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する(22日18:00=レッド)。
「マン・オブ・ザ・マッチは神戸のどの選手がもらってもおかしくなかった」マン・オブ・ザ・マッチを獲得した当のカーターがそう語ったとおり、まさしくチーム全員で王者を凌駕した神戸製鋼。
サントリーSH流大主将が「試合全体で神戸の方が上だった」と脱帽した総合力は本物なのか。
開幕戦でサントリーに惜敗(25—27)した後、2節連続で勝ち点5を挙げてレッドカンファレンス首位に立つトヨタ自動車を迎える一戦は優勝争いを占う上でも見逃せないものとなる。
同じ22日(土曜日)、東京・秩父宮ラグビー場ではパナソニック ワイルドナイツとヤマハ発動機ジュビロによる全勝対決が行われる(19:00=ホワイト)。
1週間前に同じ場所での東芝との熱戦(31−24)を制したパナソニック。
その前日にデビューしたカーターのプレーと並び称されるほど素晴らしいパフォーマンス(18得点)を見せたSO山沢拓也が再びチームを勝利に導けるのか。
昨シーズンの対戦でも、キックをうまく使ってヤマハ発動機FWを消耗させるクレバーなプレーぶりで逆転勝ちの立役者になっているだけにキープレーヤーのひとりであることは間違いない。
ここまで3連勝ながら、「セットプレーや22mラインに入ったところでのアタックなど、改善すべきところはいっぱいある」(NO8堀江恭佑主将)というヤマハ発動機としては、本来の“ヤマハスタイル”を取り戻してFW戦で優位に立ち、山沢をはじめとするパナソニックBK陣に活きたボールを与えないようにしたいところだ。
尚、同日の秩父宮ではパナソニック ワイルドナイツ−ヤマハ発動機ジュビロ戦に先立つかたちで東芝ブレイブルーパス−コカ・コーラレッドスパークス戦も予定されている(16:30=ホワイト)。
今季最後の秩父宮フライデーナイターは
“熱きダービー”リコ−キヤノンで締め
22日は、宮城、神奈川、岡山、奈良でもそれぞれ1試合ずつが開催される。
今季、宮城県で唯一の開催となる一戦は、共にここまで1勝2敗のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスと日野レッドドルフィンズの顔合わせ(16:00 ユアテックスタジアム仙台=レッド)。
レッドカンファレンスでそれぞれ5位、6位につける両チームにとって、上位進出へ向けて絶対に落とせないサバイバルマッチとなる。
同じく、岡山・シティライトスタジアム(岡山県総合グラウンド陸上競技場)で行われるHonda HEAT−クボタスピアーズ戦も、今季、同県で唯一のトップリーグの試合となる(15:00=ホワイト)。
前節、「ディフェンスがよかった」(フラン・ルディケヘッドコーチ)という締まった内容でキヤノンをノートライに抑えて今季初勝利を収めた(14—3)クボタに対して、まだ白星はないものの3試合で計11トライを奪っているHondaのアタック力がどこまで通用するのか。
激しいブレイクダウンの攻防が予想される中で、どちらが優位に立てるのかがポイントになりそうだ。
神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場ではサントリーサンゴリアスとNECグリーンロケッツが対戦(18:00=レッド)。前節、神戸製鋼に完敗した王者サントリーに対して、宗像サニックスから今季初勝利を挙げたNECがどんなチャレンジを見せるのか。NECとしては「テンポが速いラグビーに対して、まずフィジカルで勝つ」(CTB森田洋介共同主将)ことが金星への前提条件となる。
現在、レッドカンファレンス4位と8強入りへのボーダーラインにつける豊田自動織機シャトルズは奈良県立橿原公苑陸上競技場で宗像サニックスブルースと対戦(16:00=レッド)。
また、今季最後となる金曜ナイターは、常にリーグ戦有数の盛り上がりを見せるリコーブラックラムズ対キヤノンイーグルスの“事務機ダービー”戦(21日19:30/東京・秩父宮ラグビー場=ホワイト)が予定されている。