トップリーグ2018-2019 第6節レポート(キヤノン 17-52 ヤマハ発動機)

ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019 第6節
2018年10月13日(土)11:30キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場
キヤノンイーグルス 17-52 ヤマハ発動機ジュビロ

キヤノンイーグルス

キヤノンイーグルスのクッツェー ヘッドコーチ(右)、庭井共同キャプテン

キヤノンイーグルスのクッツェー ヘッドコーチ(右)、庭井共同キャプテン

アリスター・クッツェー ヘッドコーチ

「求めていた結果を出すことができなかった。準備していたことが結果として現れなかった。ヤマハを祝福したい。ヤマハのパワフルなフィジカルの強いところを見せつけられた。
スクラム、ラインアウト、モールなどフィジカルの強いところを前面に出したプレイを見せてもらった。ハイボールについてはある程度の対応はできた。できていなかったところとしてはディシプリン(規律)で、あれだけペナルティーを重ねると、ヤマハのやりたいゲームをこちらからさせてしまった。ペナルティーをとられ、キックで自陣に来られ、そこで確実にスコアされるという流れになってしまった。しかし、選手たちはあきらめることなく、特に後半、戦い続けたことについては誇りに思う。今日のことを糧に今後も戦い続けていきたい」

──来週は、キャプテンをはじめ代表選手がいなくなる。熊谷でのパナソニックとの試合にはどのようなメンバーで臨むのか。

「庭井が代表合宿、共同キャプテンの嶋田もできない。誰をキャプテン、リーダーとして挑むのかを考えなければならない。新たなチャレンジが来週も待っている。先週は釜石の地で、初めての試合をすることができた。また、来週も新しいところで試合をさせていただけるので光栄だ。パナソニックはヤマハと同じように、常にトップ4に入っているクオリティーの高いチームだ。どちらもテストマッチのような戦い方をしてくる。細かいところを正確にすることに心がけ、できる限りミスを少なくし、チャンスを確実にものにすることに取り組んでいく。準備の仕方は、これまでと同じように準備をしていく。代表選手のサムエラ(アニセ)、庭井、田村が抜けると影響は大きいが、チャンスを待っている選手がたくさんいる。その選手達が違うパフォーマンスをしてくれることを願っている」

庭井祐輔 共同キャプテン

「今日はありがとうございます。ヘッドコーチが言ったことがすべてです。フォワード戦でやられてしまった。セットプレーでもプレッシャーを受けたし、ブレイクダウンでのフィジカル部分でも受けてしまったことが敗因だと思う。規律の部分で、反則が目立ち、それが自分達を苦しめた。プレッシャー受ける中でもよい規律が保てるように、一週間良い練習を重ねていきたい」

──庭井選手、東恩納選手がいるにも関わらず、良いスクラムを組むことができなかったのは。

「ヤマハがスクラムにこだわりを持ってやっていることは、皆さんご存じだと思う。今日は、前半は良いスクラムを組むことができなかったが、フロントロー3人で話し合い、修正できたことは評価できると思う。ただし先が丸いものをもっと尖らすことはできると思う」

──来週はプロテクト節となる。

「この試合にフォーカスしてきた。代表合宿については考えていないが、宮崎合宿で良い準備をして、一戦目の世界選抜戦に向かって頑張っていきたい」

ヤマハ発動機ジュビロ

ヤマハ発動機ジュビロの清宮監督(右)山本ゲームキャプテン

ヤマハ発動機ジュビロの清宮監督(右)山本ゲームキャプテン

清宮克幸監督

「見てのとおりのゲームでした。細かいミスはあったが、ヤマハが攻守にわたって地に足がついたゲームで、エネルギーに満ち溢れた試合だったと思う。試合前から点差が開くという自信はあった」

──試合前に点差が開くと感じていたのは、具体的にはどういった部分で、そのように思われたのか。また、山村選手のトライについてのコメントを。チームではどのような存在なのか。

「試合前のヤマハの状況と、キヤノンのチーム力を比較すると、だいたいどのような試合になるかは、長年やっているので予測がつく。山村については、今日、ヤマハキャップ(ヤマハでの公式戦出場数)が194となった。今まで最高の大田尾(同期)の193を抜いた。メモリアルの試合で、しかも10分間の試合で、相手に1トライ差し上げた上で、10何年ぶりにトライをした。エンターテイメントプレイヤーとしてのノリが際立っていた。山村は春からほとんど試合には出ていない。ベテランなので若い選手に譲るというスタンスを作りながら、夏合宿で20〜30分と、スタメンではなく、短い時間でいい仕事をする選手というスタイルを1年間通して作ってきた。しっかり分業ができる選手である。彼が話をするとチームが非常に明るくなる。神様、世界の山村さんと呼んでいる。ヤマハだけでなくラクビー界においても彼のような存在はなかなか出てこない。その後を受け継ぐのは山本だと思う」

──負傷交代した五郎丸選手の状態は。

「ぱっと見たところ肩を外したようなので、これから検査する。詳しいことはこれからです」

──矢富兄弟についての評価は。

「山村と矢富兄弟は今日の主役で、期待通りの働きだった。歳は少し離れているが、家族の方々がご覧になっていたらうれしいことだと思う」

山本幸輝ゲームキャプテン

「ヤマハでファーストキャップを取る選手が一人いた。試合前、全員でサポートしあって戦おうということが、しっかりとグランドで出すことができた。最後に山村選手がトライを獲り、それを全員で喜ぶことができるなど、試合前に言っていたことができた良い試合だったと思う」

──今日が、代表選手がいる最後の試合だが、自分の今の状態と、チームに対してどのように思っているか。また、「山村選手の後を受け継ぐのは山本選手だと思う」との監督の言葉についてはどう思うか。

「明日から宮崎合宿だが、コンディションは非常に良い。今日も弾みをつけて望めたし、チームとしても良い状態だと思う。山村さんはグランド内外ともにチームにコミットしている。その姿を見ているので、山村さんには至らないがこれからもっと勉強して、超えるよう、面白くなるよう頑張っていきたい」

──キヤノンのフロントローは、かなり強いスクラムを組むにもかかわらず、かなりプレッシャーをかけ続けていた。対策がうまくできていたのか。

「前節で最初の1、2本でペナルティーを取られて、入りのところが良くなかった。ゲームの流れが変わってしまう。そこで、フロントローがペナルティーをしないことと、キヤノンがヒットして前に出てくることは分かっていたので、そこで負けないようにした。ファーストスクラムからの気持ちということを8人全員で高く持っていこうということを、練習から、試合前から挑んでいた。ファーストスクラムでの熱量を高く持って行けたことの結果だと思う」

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