トップリーグ総合順位決定トーナメント開催！特別座談会
山崎＆安村アンバサダーと太田部長が語り合う
＜トップリーグの現在。そして、その未来形＞?
「優勝争いよりも熱い?!　９～16位決定トーナメントの楽しみ方を徹底研究」

12月１日から始まる「リーグ総合順位決定トーナメント」を前に、トップリーグ アンバサダーである山崎紘菜さんと安村直樹さん、そして太田治トップリーグ部　部長が集結して熱いラグビートークを繰り広げた特別座談会の模様を紹介する連載２回目は、「負けたら入替戦」となる９～16位決定トーナメントに関する話題をお届けします（以下、一部敬称略）。

出席者

• 山崎 紘菜（東宝芸能所属 女優＝ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019アンバサダー）
• 安村 直樹（日本テレビアナウンサー＝ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019アンバサダー）
• 太田 治（日本ラグビーフットボール協会トップリーグ部　部長）

取材・構成／出村 謙知

安村「９～16位決定トーナメントも、上位トーナメントに負けないくらい面白いですよね」

太田「こっちは一回負けただけで、入替戦が決まってしまう。これは熱い試合ばかりになる」

安村「ヤバいっす！」

山崎「上位以上に熱いかもしれない。各チームがここに全部集中してくるので」

安村「12月１日は秩父宮でのNEC対コカ・コーラとパロマ瑞穂での宗像サニックス対Honda。２日は熊谷が日野対東芝で、金鳥スタが豊田自動織機対キヤノン。
これ全部行きたい！　何とか全部見られるように日程組み直してもらえないですか（笑）」

太田「入れ替え戦の相手には昨季トップリーグでプレーしていた近鉄やNTTドコモがトップリーグ復帰を狙って、相当力を入れているし、９位以下のチームは絶対に入替戦には行きたくないでしょう」

安村「それこそ、太田さん、気が気ではないんじゃないですか？　NECはレッドカンファレンス５位で、８強入りにはあと一歩及ばなかった。そのチームが９～16位決定トーナメント１回戦で敗れると入替戦を戦わなければいけなくなる」

太田「NECは第１節の豊田自動織機戦で最後にDGを決められて１点差で負けた（９月１日 秩父宮＝８－９）のが痛かった。初戦で勝っていれば、上位トーナメントに行けていた可能性はかなりあったと思います」

山崎「対するコカ・コーラはラファエレ（ティモシー＝SO／CTB）選手、トゥポウ（ウィリアム＝CTB／FB）選手の日本代表コンビを擁しながら、リーグ戦では１勝もできなかったんですよね」

太田「宗像サニックスもそうですけど、今季、九州勢はなかなか結果の出ない厳しいシーズンとなっているわけですが、はっきり言えば、両チームともここに賭けてくる。コカ・コーラは昨シーズンも順位決定トーナメント１回戦でNTTドコモに競り勝って自動降格を避けているし、土壇場での勝負強さがある」

山崎「リーチ マイケル（FL／NO8）選手のいる東芝も、庭井（祐介＝HO）選手と田村（優＝SO）選手のいるキヤノンも、ここで負ければ入替戦なんて、厳しすぎますよね。
日本代表キャプテンが降格する姿は見たくないです」

太田「東芝も開幕戦でキヤノンに負けて（８月31日 秩父宮＝20―26）、スタートダッシュに失敗したのが最後まで響いた面はあると思う。リーグ戦最後の試合でHondaに大敗した（10月20日 鈴鹿＝26―45）ショックからカップ戦を経て、どこまで立ち直っているのか。
日野も追加で外国人選手をどんどん登録したり、トップリーグ残留に向けて必死ですよ」

安村「確かに、２日の熊谷は面白いですね」

太田「日野対東芝を観てから、パナソニック対トヨタ自動車を観る」

安村「日野―東芝は『シューイチ』（日本テレビの日曜朝のニュース・情報番組）出ていたら間に合わないので、休みますね（笑）」

太田「そんなことできるの？」

安村「番組の途中で『私、日野－東芝戦に行くので、失礼します』と言って、いなくなっちゃうとか（笑）」

「選手のマッチアップに注目するのも楽しいラグビーの見方。
ヘスケス対レメキ。この２人の動きを追いかけたい」（安村）

安村「でも、本当にどの試合に行っても緊張感にあふれた好ゲームが見られそうですよね」

太田「豊田自動織機とキヤノンもかなりレベルの高い試合になる。豊田自動織機は今年かなり伸びました。それも、勢いづけたのはNECなんですが（苦笑）。１点差で勝ち切るような勝つ文化がチームに浸透してきているんだと思います」

山崎「キヤノンに関しては庭井選手、田村選手がどういう状態でイングランドから戻ってきているのかも気になります」

安村「本当にチームの核になる選手ですからね。１ヶ月抜けていたのは、正直厳しい面も多いと思う。
それから、宗像サニックス－Honda戦に関しては、ヘスケス（カーン＝WTB）選手対レメキ（ロマノラヴァ＝WTB）選手が見られるかもしれない」

山崎「うわー、それも面白い」

安村「ポジションとか選手のマッチアップに注目して試合を観るというのも、実は楽しいラグビーの見方だと思うんです。
私自身、大学２年生の時に大学選手権に５分だけ出させてもらったことがあって、その法政大戦でWTBとして残り５分間プレーしたのが、大学時代最後の黒黄のジャージを着る機会になってしまった。相手には日和佐（篤＝現神戸製鋼SH）選手、文字（隆也＝元トヨタ自動車SO）選手がいたんですが、その試合でタックルを外してしまい、それから黒黄のジャージ着られなかった（苦笑）。
そういうふうにWTBとしてチームにとって絶対に負けられない試合に出た自分としては宗像サニックス－Hondaに行って、ヘスケス選手とレメキ選手、この２人の動きをずっと追いかけるという見方をしてみたい。２人ともチームの命運を握っている選手だし、重圧の中でどんなプレーをするのか。無理なプレーをしてもいけないし、精神的なバランスの取り方とかも感じながら２人のWTBの凄さを堪能したいです」

太田「Hondaは具（智元＝PR）選手が怪我から復帰して、いよいよトップリーグでデビューするのも注目です」

安村「Hondaってトライを取った時の喜び方が素晴らしい。必ず15人が集まってくるし、全員が心の底から喜んでいるのが伝わってきて、あの光景こそ『ザ・ラグビー』だと思います」

（連載第３回に続く）