どうなる?「ジャパンラグビー トップリーグの現在。そして、その未来形」山崎&安村アンバサダーと太田部長の特別座談会⑤
トップリーグ2018-2019総合順位決定トーナメント開催! 特別座談会
山崎&安村アンバサダーと太田部長が語り合う
<トップリーグの現在。そして、その未来形>➄
「いよいよ最終回。山崎、安村両アンバサダーが
トップリーグファン層を広げるために大胆提言!」
トップリーグ アンバサダーである山崎紘菜さんと安村直樹さん、そして太田治トップリーグ部長が集結して熱いラグビートークを繰り広げてきた特別座談会も今回が最終回。
日本においては、ややコンサバティブな面もあったラグビーというスポーツを、将来的により一層盛り上げていくため、両アンバサダーにファン層の拡大の具体案などを提言していただき、新たなトップリーグ像に迫ってもらった(以下、一部敬称略)。
出席者
- 山崎 紘菜(東宝芸能所属 女優=ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019アンバサダー)
- 安村 直樹(日本テレビアナウンサー=ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019アンバサダー)
- 太田 治(日本ラグビーフットボール協会トップリーグ部 部長)
取材・構成/出村 謙知
安村「『シューイチ』(日本テレビで毎週日曜日の朝に放映されている生放送情報番組)でトップリーグを取り上げたいという話をずっとしてきて、今シーズンは定期的に放送できるようになったんですが、スタジオでも、視聴者からも『ラグビーって、今こんなに盛り上がっているんだ。こんなに面白いんだ』という反応が多くて、いままで知らなかった人たちの中にもラグビーのトップリーグという存在が広がってきているのを感じています。
トップリーグの公式ホームページって、ラグビーが好きな人、トップリーグ観に行こうという人がチェックするもの。ラグビーに縁がない人はトップリーグのHPに来るまでもない。なので、HPを見ていただけるようなファンの方は、まわりにいる人でまだラグビーを生観戦したことのない知り合いをひとりでもいいからラグビー場に連れてくる。そういうふうに、新たな層に広がっていくようなキッカケを、過去にラグビーをやったことがあったり、ちょっとでもかじったことのある人たちが作っていってほしい。ラグビーを知っている人の頑張りをお願いするのが大事かなと」
山崎「口コミって大事。口コミで『良い』って聞いたものは、広がりやすい」
安村「日本テレビのアナウンス部でも、『まずは身近なところから始めよう』ということで、蛯原(哲)アナウンサーというラグビー実況のチーフが呼びかけるかたちで日本テレビのアナウンサー全員による『ラグビー観戦会』がスタートしていまして、今シーズンのリーグ戦だけで、のべ31人がラグビー観戦に行っています。こういうことって、実は大きいなと思っていて、実際にみんな『面白い』って言いますし、『友だちを連れて、また来たい』と言ってくれたり。そういうふうに、職場とか学校とか、身近な人をラグビー観戦に誘うというのもあるのかなと思っています」
山崎「わたしも、ラグビーのイベントに出させていただく時には、そこにいるファンの方々に『次にラグビーを見に行く時には、知り合いをひとりでもふたりでも連れていってください』とお願いするようにしています」
太田「そういう、自分の身近にいる人をラグビー場に連れてきてくれた人たちにインセンティブになるような特典を進呈するような仕組みも考えないといけないですね」
山崎「ラグビー初観戦の人を連れてきたコアなファンが何かをもらえるような、そういうファンサービスを考えてほしいです」
安村「トップリーグを初めて見に来た人にも特典があるけど、連れて来てくれた人には2倍の特典があるような。『全国のラガーマン、ラガーウーマン、立ち上がれ!』みたいな」
太田「今季、スタンプラリーはやったのですが、いつもラグビーの試合に足を運んでくれているファンのみなさんへの特典サービズみたいなのは、もっと考えていかないといけないですね」
安村「連れて来た友だちの数だけスタンプを押してもらえるとか」
「女子は何をしたいかというと、写真を撮りたいんですよ。
可愛く写真を撮れるグッズがあると惹きつけられる」(山崎)
山崎「トップリーグのグッズに関しても、こうしてほしいなというアイデアも実はあります。ちょっと大ぶりなグッズが多いなというのを感じていて、女性としては小さいボールペンとか、かわいいファイルとか、そういう小回りがきくグッズがあると嬉しい。小さいマスコットキーホルダーとか」
安村「もうじゃあ、作っちゃいましょう。トップリーグ会場限定、山崎紘菜プロデュースグッズ」
太田「よし、それ、採用」
安村「即決ですね(笑)」
山崎「えッ? できるんですか? それなら、Tシャツとかも、家でも着られるような、かわいいデザインのものを作りたいな」
太田「いいですね。是非、実現させましょう」
安村「リーグのマスコットなども考えていただいたりして。グッズとかって、女性には大事ですもんね」
山崎「すごく大事ですよ!」
太田「そうですね。かわいいイメージのものをどんどん出していきたいですね」
山崎「女子は何をしたいかというと、写真を撮りたいんですよ。かわいく写真を撮れるグッズがあると、すごく惹きつけられる」
安村「今シーズンとか会場に行っても、間違いなく若い女性のファンって増えていますよね」
山崎「絶対、増えていますよ」
安村「僕らもアナウンス部で『初めてのラグビー観戦会』とかやる時に、『ラグビーっておじさんのスポーツ』、『見にくるお客さんもおじさんばかり』というイメージが強いけど、実際に会場に足を運ぶと、『こんなにラグビーファンの女性って多いんだ』という事実にビックリするアナウンサーがほとんど。『これなら、観戦に行きやすい。今まで何で敬遠していたんだろう』って言ってくれる人が本当に多い。
そういう若い女性が増えているからこそ、山崎さんがアイデアを出してくれたみたいに、グッズなどでもっと盛り上がっていければ、新しいファン層もさらに増えていくのではないかなと思います。
ラグビーのコミュニティって、ちょっと小さくて、閉鎖的なところがあるので、どんどん外に広げるという意味では、僕もテレビのアナウンサーという立場を使って広げるし、山崎さんもSNSとかで広げていく、訴求していくということはどんどんやっていけたらいい」
太田「そういう、今までのラグビープロパーな考え方とは別視点の意見というのもどんどん取り入れていきたいと思っています。今までラグビー観戦をしたことのなかったアナウンサーとかの意見なども参考にしていきたいですね。メジャーにしていきたいですからね」
山崎「休日の趣味を探している人、何かにハマりたいという人はいっぱいいると思うんですよ。女子の中にも。わたしみたいに、すごくラグビーのことが好きになる人たちが絶対いる。でも、わたしもそうなんですけど、プライベートでラグビーを見に行きたくても、誘う相手がいない。ラグビー友だちがほしい女子って、ホントにたくさんいる。そのためにも、ラグビー場がもっともっと女性の行きやすい場所になったらいいなと思います。
嬉しかったのは、この前のオールブラックス戦のパブリック・ビューイングに行って、写真を撮ってインスタグラムに載せたりしたんですけど、『ラグビー好きになりました』という反応があって、『やった。届いたな』と。ひとりでも、ふたりでも、ラグビーファンが増えてほしいなと思って、SNSで発信し続けているので」
安村「それが大事ですよ。そういう地道な活動が」
(連載了)