トップリーグカップ2019 プール戦 第1節レポート(パナソニック 31-29 日野)

ジャパンラグビー トップリーグカップ2019 プール戦 第1節
2019年6月22日(土)14:00キックオフ/埼玉・熊谷ラグビー場
パナソニック ワイルドナイツ 31-29 日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズの細谷監督(右)、村田キャプテン

日野レッドドルフィンズの細谷監督(右)、村田キャプテン

細谷 直 監督

「雨でも春先からボールを動かすラグビーを遂行するのにあまり支障がなく良いグラウンドでできたことに感謝します。
試合は前半の立ち上がりに連続トライをされたがすべてイージーなミスからトライされた。相手の予想以上に速いDFに対し少しパスを多くしたことによって相手に簡単にボールを渡してしまった。パナソニックと言う名前に押された選手もいた。
でもミスを選手達がしっかり修正してくれた結果、前半の20分過ぎあたりからDFが良くなってきた。そのおかげで後半の入りも良くスコアができるプランをしっかり遂行してきた結果2点差まで追いついてきた。
良かったことは後半パナソニックを0点に抑えたこと。スクラムでは大きな収穫を得ることができた。勝ち点1しか取れなかったが、残りの試合しっかり戦って勝つことで1位通過も数字上では行けるので、来週から勝ち点と勝利を意識して戦いたい」

──2点差の負け。どこに理由がありますか。

「全体を通してミスが多かった。あれだけミスをしても、よく追いついたと感じている。パナソニックのラッシュアップデフィンスの対策をしていたがそれ以上だった」

──クルセイダーズとのパートナーシップでは、実際どのようなコミュニケーションを取り実施しているのか。

「表向きの絵だけではなくどのように実現するかを考えている。自分達のチームでは全くのコピーはやらないので、ベースとしてはクルセイダーズのアタックプランを参考にしながらカスタマイズしていく。
練習メニューなども共有している、特に練習メニューが映像で届いている。また我々の試合を見てもらい検証してもらって、常に連絡を取り合って日々の練習に反映している。
日野ピクチャーを、全員で同じ絵を見れるかが大きな目標を達成する一つの共通用語として、大切にチーム内で広げていく」

──この時期にトップリーグカップですがどんな意気込みか。そしてポイントをどこに置くか?

「春シーズンにピークを持ってくることを意識している。他のクラブで動いている選手は後で合流しますが、その他個々のメンバーでベストで戦うという位置づけで臨みました。今日のメンバーもベストメンバーでした。一度出し切ろうというシーズンとして捉えています」

──ボールを動かすというラグビーが進化しましたが、特にどこが進化しましたか。

「相手が、動かされるとキツイという状況を作り出せている。去年と比べ、大きなプランは1か所しか動かしていないが、ボールをエッジまで動かせることができた。
相手からみたら縦からの脅威でなかなかスライドできないというプランニングが、クルセイダーズのポイントとなるプラン。まだ2ヶ月だが選手含めて手応えを感じている」

──新戦力の北川選手はどうでしたか?

「ミスも起きたがセットプレイは前半凄く良かった。相手ボールに対してもかなりプレッシャーを与えられた。トライは取れなかったがモールでもプレッシャーを与えられたので、これからの伸びしろとして良い戦力だと感じています」

(最後に)
「今日はミスが多かったがラグビーはミスが起きるのでそこをどう一次災害で防ぐかが課題です。今日はそれもできた場面もあったのでそれがスコアにつながった。ミスを恐れずに今後もチャレンジしていきたいと思います」

村田 毅キャプテン

「入りのところで受けてしまったのが敗因でした。自分達のやりたい形を皆が同じ絵をみてアタックやデフェンスをし、機能したときに通用する手応えを感じた。去年は散々負けたがその時と違う内容の負け方を感じている。
自分達がやって来ている道は間違っていないと信じている。今日は僅差で負けましたが残り4試合、日野ピクチャーを磨き続けたらいいなと思います」

──2点差の負けの率直な感想は。

「めちゃくちゃ悔しいです」.

──今回アタック回数が増えてきたがどのような準備をしてきたか?

「今年から、クルセイダーズとのパートナーシップから、そのノウハウをいろいろ取り入れた。今はひとつひとつスキルを磨いている段階です」

──年齢に関してどう感じているのか?

「FWのスタート平均年齢が34歳なので私はまだまだ若手の範囲です」

パナソニック ワイルドナイツ

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(右)、谷ゲームキャプテン

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(右)、谷ゲームキャプテン

ロビー・ディーンズ監督

「1戦目としては良いラグビーだったと思います。初戦はこれまでもそうですが、雑になってしまうところがありました。
振り返えると2つの違うハーフを戦ったゲームだと感じている。前半は非常に良いプレーでスタートができ、しっかりと勇敢なDFがあったが、後半はそれができなかったが最後は自分達のレシピができた。
ここ数シーズン選手達の入れ替わり等々が激しくあり、チームとして同じメンバーで戦うことが難しく、今日も新たに9名がデビュー戦を飾りました。そういった状況をふまえると、皆しっかりと自分達のラグビーを落ち着いてやってくれたと思います。メンバーの中でも経験がある谷選手がチームを引っ張ってくれたと思います」

──大学生ルーキーの出来と今後の期待を聞かせてください。

「3人には今後多くのことを求めていきたいと思います。今日試合に出た古畑など非常によくやってくれた。スクラムも圧倒していたと思います。パフォーマンスは凄くよかったと思います。
ゲーム全体を見た時に竹山選手のキックの差が結果につながったと思います。ジェネラルキックの部分でも我々はしっかり行うことができたと思う。このようなキッキングゲームの中でもFWを助けられたと思う」

──多くの選手が退団したことに対しての受け止めと今シーズンのフォーカスは?

「選手の入れ替えは普通にあることです。しかし長い間プレーして来た選手が抜けたのは事実で、その分の知的財産が失われたことも事実ですが、その中でも谷キャプテン始めとして長い間プレーしている選手達が今後重要となって来る。既に次の選手達がしっかり成長して来ていると思っています。
そのうえでサンウルブズや代表で抜けている、経験がある選手たちがチームに戻って来ますので、一緒にチームを作っていきたいと思います」

──カップ戦の位置づけと今後の戦い方は?

「ワールドカップやサンウルブズに選ばれていない選手達が試合のできる大会ということです。彼らが一生懸命練習を積み重ねてきたことを見せる大事な大会だと思っています。2019年という年に唯一行われる公式戦なので、チームにとっても会社にとっても重要な位置づけとしてこの大会を勝ちにいくという意気込みで戦っています」

谷昌樹ゲームキャプテン

「自分達としては天候が悪く前半で終わってしまうのではないかと思い、僕らはそれをリードして前半を終えてそのままゲームを終えるというプランが成功できたのでよかった」

──点数を取られた時のハンドリングをどのようにしていたか。

「次のことを常に話していました。取られたことに後悔する時間が無駄なので、次はどこにアタックするのか次の次のことを考えました。できるだけチームの皆と目と目を合わせて話をするようにしました。
外国人選手もいっぱいいる中で通訳を交えて一つになって話をした。新しく来た外国人選手もリーダシップをとって発言をしてくれて、皆も耳をしっかり傾けて話を聞いてくれました」

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