トップリーグカップ2019 プール戦 第3節レポート(NTTコ厶 67-14 九州電力)

ジャパンラグビー トップリーグカップ2019 プール戦 第3節
2019年7月6日(土)11:30キックオフ/岩手・釜石鵜住居復興スタジアム
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 67-14 九州電力キューデンヴォルテクス

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのリースエドワード ヘッドコーチ(右)、金キャプテン

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのリースエドワード ヘッドコーチ(右)、金キャプテン

「この地域に住む皆さんのためにも、(この美しいスタジアムで)プレーできることはとてもうれしく思っています」
「勇気をもって歩んできたカマイシのみなさんに、私たちもプレーで勇気を伝えていきたい」

ヒュー・リースエドワード ヘッドコーチ

「この会場(釜石鵜住居復興スタジアム)まで来るのに、かなりの長距離移動だったのですが、着いてみたらとても美しい会場で、この地域に住む皆さんのためにも、プレーできることはとてもうれしく思っています。
試合については、まず『勝ち点5』という自分たちが求めていたものをしっかり取ることができましたし、新人(若手)選手にも試合出場時間(活躍する時間)を与えることができた。
チームで怪我人も出たが、大事に至る怪我ではなく、(大きなけが人が出なくて)それもよかったです。あとはここから次のヤマハ発動機戦に向けて、ステップアップしていきたい」

「カマイシの震災の影響・・・ホテルの建物の壁に『(津波が)ここまで浸水した』という目印がつけられていたり、スタジアムに到着するまでの移動で見る景色にも、TSUNAMIの被害がまだ残っているところがありました。
私たちのような外国人の目線から見てもすごく甚大な被害だったのだという事を、いまだに思い知らされます。
そのような光景を見たあとに(私が思ったことは)、この地域の皆さんはそういう(甚大な災害)を多くのかたが経験し、(そして、地域のために)勇気をもって(こんにちまで)歩んできたのだと、(私は)思っています。
私たちは、これからもチーム(NTTコミュニケーションズのプレー)を通じて、(釜石のみなさんに)勇気(メッセージ)を与えることができるようにプレーしていきたい」

「勇気とか、希望を持ってもらえるようなプレーが出来ればいいなと思っていたので、そういった気持ちをプレーの中で少しでも感じてもらえたのであれば、とてもうれしいなぁと思っています」

金正奎キャプテン

「まずは、ホント、勝ち点5をとって勝てたことが、よかったと思います。次のヤマハ発動機戦にしっかりつながるゲームができたと思っています。
もちろん(今日の試合で見つかった)課題もありましたし、(その反面)収穫もたくさんありましたので、そこをしっかり、(今日のゲームで)何がよかったのか、何が悪かったのか、の反省をしっかりやって、次のゲームにしっかりつなげていきたいと思っています」

「あとは、個人的になるのですが、釜石のこのスタジアムで試合するのはチームとしては2度目ですが、まだまだ復興が、(言葉を丁寧に選びながら)まぁ、・・・完全ではない、というのを実際に自分の目で見ましたし・・・実際に・・・心に大きな傷を・・・負ったかたもたくさんいると思います。
そういった中で、(いまお話している私の発言は)個人的なものになるとは思うんですが、そのような皆さんに(自分たちのプレーを通して)勇気とか、希望を持ってもらえるようなプレーが出来ればいいなと思っていたので、(今日の試合で)そういった気持ちをプレーの中で少しでも感じてもらえたのであれば、とてもうれしいなぁと思っています」

──前節では「前半の入り」という課題があったと思うが、きょうの試合では?

「(今日の試合でも)よかったとは言えないです。(今日の試合も)相手(九州電力)にやられたというよりも、自分たちのミスで最初に(九州電力)にスコア(得点)されましたし、前半15分、20分が少し苦しい展開になってしまった。これを強いチームにやってしまうと、結果、追いかける形になって、苦しい展開になってしまう。
もっともっとそこの改善が必要だと感じていますし、(今日のゲームでは)よかったとは言えない。努力していきます」

「きょうは(スタジアムの)フィールドコンディションもすごい良かったですし、特に(感じたのは、スタジアムの)観客と選手との距離が近い形で試合ができるので、そういった意味ではサポーターの力も、より近くで感じられますし、素晴らしいスタジアムではないかと思っています」

マン・オブ・ザ・マッチはヴィリー・ブリッツ選手(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)

マン・オブ・ザ・マッチはヴィリー・ブリッツ選手(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)

九州電力キューデンヴォルテクス

ーチ(右)、金キャプテン 九州電力キューデンヴォルテクスの川嵜監督(左)、山田キャプテン

ーチ(右)、金キャプテン
九州電力キューデンヴォルテクスの川嵜監督(左)、山田キャプテン

「後半最後まで集中力を切らさずに、選手たちは闘ってくれたと思います。その点についてはよかった」
「私たちが成長するには、もっと練習が必要」

川嵜 拓生監督

「(表情変えず、ひとことひとこと、丁寧に言葉を選びながら)トップリーグカップのここまでの試合で、点差が離れているゲームが多かったので、チームとしてはまず、80分間、グラウンドでしっかり戦い続けるという事をテーマにして試合に臨みました。
点差については・・・決して納得していい点差ではないし、まだまだ詰めなければならないところはありますが、後半最後まで集中力を切らさずに、選手たちは闘ってくれたと思います。その点についてはよかったと思います。
ただ・・・点を取られた場面には必ずこちらのミスがあり、まだまだゲームの中で起こる改善点というのが多くて、私たち(チームとしての全体)が成長するには、もっと練習が必要だという事を感じました」

「ファーストトライをとれたというのはすごく良くて、相手もミスが多くて
もう1本トライが取れたら自分たちの流れになったのではないか」
「ここがアカンかったから次に! と、しっかり修正して、次へ!次へ!というマインドで修正していこうと」

山田 有樹キャプテン

「(終始、悔しさを押し込めながらも精悍な面持ちと強いまなざしで)前半、NTTコミュニケーションズさんのミスの多かったところに付け込めて、九州電力がファーストトライをとれたというのはすごく良くて、相手もミスが多くて(そこで)もう1本トライが取れたら自分たちの流れになったのではないかと思うんですけど、セットプレーのところ・・・スクラム・ラインアウトで相手のペースにのまれてしまって。
点数がこれだけ(差が)ついたというのは、セットプレーをもう一度見直して、次の試合に向けてしっかり修正していけたらなぁと思います。

──通用した部分は?

「ディフェンスのところも(相手のプレッシャーに対して)受けてしまったところもあるのですが、組織として自分たちは破られていなかったのではないかと。
初戦のヤマハ発動機戦と比べたら、ブレイクダウンでも(今日の試合ではより)闘えていたのではという事は(実感として)感じられました。
(これからの課題は)やっぱりセットプレーですね!スクラム、ラインアウトのところでプレッシャーを受けてしまって相手にボールをとられたという所が、次の試合に向けての課題かなと感じました」

──カップ戦でトップリーグの強豪たちと戦う中で、チームの変化を感じていますか?

「ブレイクダウンであったり、一つ一つのプレーの精度、重さであったり、そういう所がトップチャレンジリーグのチームとは(実感として)違うところで、九州電力としては、全試合チャレンジャーとしての気持ちで・・・もちろん修正する点もあるんですが、しっかりポジティブに(身振り手振りを加えながら)、「ここがアカンかったから次に!」と、しっかり修正して、次へ!次へ!というマインドで修正していこうと。
(プレーを)楽しんで、(その中で修正しながら)自分たちのプレーを伸ばしていこうと、そういうチャレンジをしています」

──昨シーズンと違うな!という具体的な部分は?

「昨シーズンもトップリーグの強豪と練習試合をやって負けてしまうと、どんどんチームはネガティブな方向に傾いていったのですが、(今シーズンも)点差だけ見たら、(皆さんから見たら)やっぱりトップリーグとの差は感じると思うんですが、自分たち(チーム)の中では、スコアよりも、いま自分たちが何をするか(やるべきか)という所をポジティブに考えて、次の試合に向けてしっかり取り組んでいこう!と。
(鋭い深い眼差しで)チームの雰囲気は悪くないですね。(終始、自身に何度も頷きながら)」

──今日試合した釜石鵜住居復興スタジアムについて

「そうですね、すごく(プレーが)やりやすくて。(身振り手振りを入れながら)試合をするフィールドとお客さんの距離が近くて、いい雰囲気で。試合でもグラウンドが使いやすかったので、すごくよかったです」

(キャプテン会見中、口を結びながら体も動かさず、キャプテンの発言の一語一語をじっくりと聞き入る川嵜監督)

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