トップリーグ2020 第2節レポート(三菱重工相模原 15-23 キヤノン)

ジャパンラグビー トップリーグ 2020 第2節
2020年1月18日(土)11:30キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場
三菱重工相模原ダイナボアーズ 15-23 キヤノンイーグルス

三菱重工相模原ダイナボアーズ

三菱重工相模原ダイナボアーズのクーパー ヘッドコーチ(右)、土佐キャプテン

三菱重工相模原ダイナボアーズのクーパー ヘッドコーチ(右)、土佐キャプテン

グレッグ・クーパー ヘッドコーチ

「本当に今日の試合結果は残念です。良い試合をされたキヤノンさんにはおめでとうと申し上げたい。ディシプリンですが、ペナルティが多すぎ、特に重要なときにミスをしていました。選手たちは体を張ってくれたと思いますが、もう一度、練習で修正をしていきたいと思います」

──先週に続いて、前半リードしていたにもかかわらず、今日も勝てなかった原因は?

「我々チームの戦術と戦略をしっかり練習していますが、三菱重工はトップリーグに上がったばかりのチームで、戦略を信じる自信を持つことが大事です。先週、今週も続けて前半リードした状況から、後半リードされてしまいましたが、これはミスをしっかり減らさないといけません。これから、チームの戦術・戦略を80分間しっかり戦えるように修正していきたい」

土佐誠 キャプテン

「試合をさせていただいたキヤノンさん、勝利されおめでとうございます。点差はそれほど開かなかったと思いますが、我々も最大の努力をしてこの結果でしたので、さすが試合巧者なキヤノンさんであったなと思いました。ヘッドコーチが言われた通り、自分たちがどれだけ反則を減らせるかが課題となってきますし、まだシーズンが続くので、引き続き課題を見つけて克服してクオリティの良い練習をしていきたい。雨が降り雪になって非常に寒かった中、ラグビー人気が高まったことを感じさせる多くのお客様に来ていただいた中でプレーできたことに感謝しています。引き続き、三菱重工らしいプレーができればと思っています」

──フォワードは当たり負けしていなかったが、後半のシンビンを含め反則が多かった原因は?

「フォワードはフィジカルの部分では当たり負けている感じはありませんでしたが、ボールがスリッピーでブレークダウンで見えた場面で手をかけ、レフリーにペナルティを取られてしまったなど意思疎通が十分でなかったところがありました。最後は、負けられない気持ち、特にフォワードの選手に残り時間と点差がプレッシャーになって、ボールを取り返そうとする気持ちが逆にあだとなってしまいました」

キヤノンイーグルス

キヤノンイーグルスのクッツェー ヘッドコーチ(右)、嶋田共同キャプテン

キヤノンイーグルスのクッツェー ヘッドコーチ(右)、嶋田共同キャプテン

アリスター・クッツェー ヘッドコーチ

「我々としては、本日の試合でチームとしてしっかり勝利を勝ち取ることが重要でした。楽なコンディションではなくフィールド上ではタフな状況になることがキックオフ前から理解できていました。このような条件の中では、スマートなラグビーはできません。正確なセットピースやモールなどを再確認しつつ、良いキッキングを主体としたゲームを進めていくことが重要でした。特に後半、敵陣に入ってテリトリーのバトルに勝つことができ、満足しています。フォワードのパックがゲームを進めていく基礎を築いてくれて、ハーフ団もキヤノンが目指すラグビーを理解して我々のゲームプランを遂行できるようになってきたと思います。三菱重工さんは素晴らしいチームで、トップリーグではどこも強いチームで簡単に勝てる試合はなく、今日の難しいコンディションの中で勝利が得られたこと、大きなケガもなかったことに満足しています」

──前半ビハインドになって、後半に向けての選手たちへの指示は?

「我がチームで成長していると感じていることがリーダーシップについてです。パニックにならないこと、ゲームの流れを理解して落ち着いて後半に臨むことが重要だと話をしました。前半にもチャンスをものにできないシーンが数々あり、前半は風下で難しい状況でプレーをしていました。後半は、少し風上になったのでキックすることや自陣からの脱出がやりやすい状況になることを理解していました。さらに、セットピースのスクラムとラインアウトでボールをしっかり確保して、ポゼッションを失わないでゲームをしていくこと、我慢強くゲームを進めていくことが非常に大切なゲームでしたので、結果に満足しています。ボーナスポイントとなる4つ目のトライを取れなかったのは残念でしたが、勝利でき満足しています。また、ゲームの最後で、相手のボーナスポイントのチャンスをつぶせたことにも満足しています」

嶋田直人キャプテン

「強い雨が降っていた中、たくさんの観客の方々に来ていただき嬉しく思います。タフなゲームになると話をしていましたが、イーグルスとしてはやるべきことを信じて、ゲームの途中で自分たちの強みをもっと出そうと話をしました。フォワードのモールのところでリズムが作れたと思います。ショートウィークで準備の期間は短く難しかったですが、今日はきれいなラグビーではなくフィジカルなバトルで相手を圧倒しようと言い続けて、試合でそのようにできたと思います。また来週、チーム全員でしっかりと良い準備と勝つためのハードワークをしていきたいと思います」

──強みであるモールを、今日の試合でどのように活かそうとしたか?

「ゴール前でトライを取り切るために去年の春のカップ戦以来、ずっとモールの練習をしてきています。ゴールから離れたところでもモールを使えるとフォワードの選手間で話をしていましたので、中盤からでもどんどんモールを組んで、ペナルティをもらってショットや陣地を前に進めることができました。前半良かったので、後半にもモールを使っていこうと話をしていました」

──ディフェンスで、相手のCTBマイケル・リトル選手をかなりマークされていたようですが?

「リトル選手がスタンドオフの内側に入ってくるのが相手の強いアタックオプションの一つでしたので、ここをしっかり止めよう、止めることができたら我々に良いリズムになると考え、準備してきました」

──相当寒かった今日のコンディションについては?

「今も寒くて震えています。キックオフの笛が鳴るまでは寒いなと思っていましたが、試合に入ったら寒さは感じませんでした」

──ここ一番というところのラインアウトを失敗していた原因は?

「風が強かったためバックボールが使えませんでした。ラインアウトでまず考えるのは、ボールをしっかりキープすること、そのために中盤から前のほうで獲得を狙うのですが、そこには相手も背の高い選手を配置して対抗してきました。今日はラインアウトの数も多かったですし、相手に読まれていたようで対応されてしまいました」

──ハーフ団に日本代表選手たちが入ったことについては?

「彼らは、試合中、味方選手たちを落ち着かせてくれます。しっかり自分たちのラグビーをしようということで、アタックならこれだけ、ディフェンスならこれだけというシンプルで的確な指示を、SO田村優、SH田中史朗の両選手がともに出してくれるのでやりやすかったです」

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