トップリーグ2020 第4節レポート(リコー 17-33 NTTコ厶)

ジャパンラグビー トップリーグ 2020 第4節
2020年2月2日(日)13:00キックオフ/神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場
リコーブラックラムズ 17-33 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス

2月1日土曜日の開催に引き続き3月の陽気に恵まれた好天のニッパツ三ツ沢球技場でジャパンラグビー トップリーグ第4節のリコーブラックラムズ vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦が行われました。この日は試合前に、ご来場された小学生以下のお子さま先着2019名様に2019年のラグビーワールドカップ開催を記念して、両チームのロゴ入りラグビーボール(2号球)を、リコーとNTTコムの選手からプレゼントするイベントがありました。ボールをもらった子どもたちからはうれしそうな笑顔があふれていました。

●前半
NTTコム10番リアリーファノのキックオフで試合開始。
3分、NTTコムがキックオフ直後からリコー陣のゴール前まで攻め込み、ラックサイドから6番鶴谷が右中間に飛び込んでトライ。10番リアリーファノのゴール不成功で0対5とする。

7分、リコー10番マッガーンの敵陣10mライン中央からのペナルティゴールが成功し3対5。

14分、NTTコムがリコー陣ゴール前で得たラインアウトからモールで押し込こんだラックから左に展開し最後は11番石井が縦に切れ込んで左中間にトライ、10番リアリーファノのゴール成功で3対12とする。

19分、リコーは右ラックから10番マッガーンのショートサイドのキックパスを15番ロビンソンがキャッチして中央にトライ、10番マッガーンのゴールも成功し10対12と追い上げる。

25分、勢いにのるリコーは敵陣22m中央付近のラックから素早く右に展開し15番ロビンソンが抜け出してフォローした11番ファリアにオフロードパスをつなぎ、そのまま右中間にトライ、10番マッガーンのゴールも成功し17対12と逆転する。

28分、NTTコム15番小倉が、リコー12番濱野へのタックルがハイタックルとなりシンビン。リコーに流れが行くかと思われた。
36分、NTTコムは敵陣ゴール前のラインアウトからモールで押し込み右に展開、8番マフィが抜けだしてフォローした12番池田が左中間にトライ、10番リアリーファノのゴールも成功し17対19と逆転する。

●後半
リコーのキックオフで試合開始。
リコーが敵陣に攻め込みフェーズを重ねトライ寸前まで行くが、14番山田のタックルもあり、得点できない。

15分、NTTコム陣22m右ライン付近のスクラムから左へ展開してアングルを変えて入ってきた13番マフーザが見事に抜け出し中央にトライ、ゴールも成功し17対26とリードを広げる。

27分、NTTコムは敵陣ゴール前に攻め込む。フェーズを重ねて、最後は敵陣ゴール前中央ラックから右に展開し14番山田が右隅にトライ、ゴールも成功し17対33と点差を広げる。
その後、後半無得点のリコーはトライを返したいが、NTTコムのディフェンスを破れずボーナス点が得られる3トライ差を守り切ってノーサイド。

マン・オブ・ザ・マッチは、逆転トライや要所でのディフェンスが光ったNTTコム池田選手が受賞。池田選手は地元の大和ラグビースクール出身。試合後に応援に駆けつけてくれた大和ラグビースクールの子供達に向かって挨拶していました。
また、この日の試合でトップリーグ出場100試合出場を果たしたリコーの小松選手の記念表彰イベントも行われ、両チームの選手から祝福されていました。

リコーブラックラムズ

リコーブラックラムズの神鳥裕之 監督(右)、松橋 共同キャプテン

リコーブラックラムズの神鳥裕之 監督(右)、松橋 共同キャプテン

神鳥裕之 監督

「ニッパツ三ツ沢球技場でたくさんの観客にお越し頂き感謝しております。今シーズン初めてのホームでの試合だったので勝てなかったことが残念です。しかし選手たちは一生懸命やっており、今日のゲームを見ても過去3節の課題を修正してシンプルなプランで実行している。前半はいい場面もたくさんありました。うまくいってない時はたくさんの課題に目が行きがちですが今日のゲームにおいては今後に活路を見出せるシーンがたくさんありました。できたことは自信とし、できなかったことは修正する。次の試合までしっかり準備する」

松橋周平 共同キャプテン

「小松さんの100キャップの試合ということもあり僕らとしてはこの試合どうしても勝ちたかったのですが、振り返ると前の3試合と比べるとできたことも多かったのでポジティブに考えていますが、セットプレイからNTTコムのうまいサインプレイで簡単にトライを取られてしまうという点がまだまだ課題だと思いますし、僕らがチャンスでトライを取り切れないという点が今日の試合の差だったと考えています。次の試合まで2週間あるのでこの差を克服し成長したいと思います」

──大事なところで取り切れない理由を教えてください。

「我々としてはモールを強みとしていたので良いセットアップが組めて前に出た時に、NTTコムさんがうまくプレッシャーをかけて、そのまま継続していけばチャンスが広がるのに、パイルアップとなるシーンが3回ほどあった。あのようなシーンがあるとリズムが崩れて行くのでモールで取り切るというのはとても大事です。あとは後半の大事な場面で、ゲームプランとして掲げていた『シンプルでダイレクト』を実行することが、相手のプレッシャーを受けてできなかった。これはプレシャーのかかる中でしか成長できないので、今日の試合を経て改善していきたいと思います」

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのリース・エドワード ヘッドコーチ(中央)、金キャプテン(左)

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのリース・エドワード ヘッドコーチ(中央)、金キャプテン(左)

ヒュー・リース・エドワード ヘッドコーチ

「今日は両チームとも自分たちのシーズンを立て直すという上で重要な試合でした。リコーさんも勝ちに来た中で、我々としては必要な勝ち点5がとれたことを嬉しく思う。またケガもなく試合を終えたことに満足しています。次のチャプターに向けて2週間あるのでしっかりと準備して進んでいきたい」

──マン・オブ・ザ・マッチの池田選手はどんな魅力がありますか?

「彼はマン・オブ・ザ・マッチに値するプレイで、アタックもディフェンスも素晴らしかった。すごい将来性のある選手だと思う。特にディフェンスでは周りとのコネクションをしっかりと保つことができれば彼は日本代表に入れるチャンスも十分ある。アタックでは大きな体を活かした強さやパスの精度も高い。チームを前に持っていく存在です。今日の試合を自分のパフォーマンスの基盤として、この先向上していければ上のレベルでもやっていける選手だと思います」

金正奎キャプテン

「まず結果がついてきたことに満足しています。2戦連続の敗戦からチームとしてうまくいかないことも多かったですけど、チャレンジするっていう気持ちを忘れずに準備してきました。ひとりひとりのハードワークでもチャレンジしてくれた。引き続き次のチャプターに向けて自分たちの強みを忘れずに前を向いていきたいと思います」

──前半のシンビンが出た時にどういってチームを鼓舞したのですか?

「14人だろうが15人だろうがやることは変わらないと思っていた。14人になった時は一人一人のワークレートをもっと上げていこうと話しましたし、セットプレイから流れを掴んで得点を取りに行くというマインドセットは変わらなかった。一人少ないから時間を稼ぐとかまったく考えていませんでした。結果14人で1トライとれたこと、戦う姿勢を示せたことが良かったと思う」

リコーとNTTコムの選手からラグビーボールをプレゼントされる子どもたち

リコーとNTTコムの選手からラグビーボールをプレゼントされる子どもたち

ビジョンに映るサンクス2019プロジェクト

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プレゼントに喜ぶ子どもたち

プレゼントに喜ぶ子どもたち

ラックでボールを確保するNTTコム

ラックでボールを確保するNTTコム

マイボールラインアウトを確保するリコー

マイボールラインアウトを確保するリコー

ボーナスポイントを決定づけたNTTコム 山田選手のトライ

ボーナスポイントを決定づけたNTTコム 山田選手のトライ

リコーブラックラムズのスクラム

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NTTコムのスピードあるアタック

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マン・オブ・ザ・マッチはNTTコム12番池田悠希

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リコー小松選手のトップリーグ100試合記念

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