トップリーグ2020 第6節レポート(NEC 12-26 リコー)

ジャパンラグビー トップリーグ 2020 第6節
2020年2月22日(土)11:30キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場
NECグリーンロケッツ 12-26 リコーブラックラムズ

NECグリーンロケッツ

NECグリーンロケッツの浅野ヘッドコーチ(右)、亀井キャプテン

NECグリーンロケッツの浅野ヘッドコーチ(右)、亀井キャプテン

浅野良太ヘッドコーチ

「NECにとって今シーズン初めての秩父宮開催で天気も良い中、多くの緑のサポーターに来ていただき感謝しております。今朝8時に秩父宮の前を通りましたが、並んでいるファンが大勢いらっしゃって夢のような光景でした。これだけの人数の入ったスタンドでプレーできる選手たちは本当に幸せだと思います。秩父宮での開催にあたり、来ていただいた方々にこの場をお借りして感謝申し上げます。
ゲームに関して、今週はグッドスタートしようと一週間準備してきました。風下からのスタートでしたが、選手たちに聞いても、スタンドの上で感じている以上に非常に強い風に影響される中で、前半13分に相手にワントライを取られましたが30分間は非常に良かったです。ただ、前半の最後、ゴール前でボールを持っていたにも関わらず相手に持っていかれたのはもったいなかったです。ハーフタイムの選手たちの顔もすごく良かったです。しかし、後半は風上からのキックオフをリコーさんに獲得され、グッドスタートにならなかったのは残念でした。12対19のスコアでの後半残り13分、もう7点を取ろうという場面で逆にリコーさんに一本トライを取られたのは残念でした。今週戻ってきたメンバーも多くいましたし、新しい力も活力が出てチームは上を向いています。来週、またこの場でクボタさんとやりますので、今週以上のプレーがみせられるように準備していきます」

──どの部分を変えれば、チームの状況が改善でき、勝ちにいけるのか?

「今日の失点パターンはミスと反則でした。良かったことは、それらを繰り返さなかったことです。ボールを持っている時間を長くする、もしくは戦う場所を相手ゴールラインにより近づけることをやり続けることです。ボールを風下でも持つことができていましたし、相手ディフェンスを破る、あるいはハーフブレークしている局面でのノットリリースが多かったのですが、味方のボールキャリーは良かったです。しかし、局面で勝つことができても、その次まで行けるかを含めたサポートプレーをもっと詰めないといけません。ボールを持つ時間を長くする手段を高めていきたいと思います」

亀井亮依キャプテン

「前半、風下からのスタートで非常に風もあったためパスが後ろに返るシチュエーションがあり、自陣でプレーする時間が多くありました。結果として12点を追いかける形で前半を終え、我々の感覚としてはポジティブに前半を終えて折返すことができましたが、後半最初10分間、キックオフから相手ボールになって最後にはスコアされたところ(注:後半6分のトライ)が大きかったです。今のチームの現状としては、まだ勝ちがなく非常に厳しい状況ですが、自分たちのしたいラグビーがスコアになっているのが収穫です。我々は勝っていくことによって自分たちのモチベーションが上がりますが、秩父宮開催で多くのNEC社員の皆様に来ていただき、まずは早く一勝して応援してくださる皆さまに喜んでもらえるよう、来週のクボタ戦に向けてチーム一同張りたいと思います」

──前半の最後の辺りの約3分間、ボールキープ中心のシンプルなプレーであったのは?

「ボールをキープしてゲインできるチャンスメークはできていました。前半、ボールをしっかりキープできていたので後半に向けてポジティブに折り返すことができました」

──ノットリリースを取られていた局面での味方サポートの状況は?

「全体的に味方のサポートはまだまだ遅く、相手へのプレゼントキックとなり簡単に渡してしまいました。チームとしてはしっかり敵陣に長くいるようにしたかったところです」

リコーブラックラムズ

リコーブラックラムズの神鳥GM 兼 監督(右)、松橋 共同キャプテン

リコーブラックラムズの神鳥GM 兼 監督(右)、松橋 共同キャプテン

神鳥裕之GM兼監督

「非常に多くの観客の皆さんの前でゲームができたことを嬉しく思っています。我々としても今季初の秩父宮でのゲームであり、状況的にゲームを一つも落とせないというところで臨んだ試合でしたので、まずは結果が出たことにホッとしています。難しいコンディションの中で選手たちは良く頑張ってくれました。前半、後半で非常に絵が変わるという中でのゲームでしたが、ここにいる松橋選手を含めリーダー陣によるゲームコントロールがうまく機能して、最後まで相手スコアを上回ったことは良かったと思っています。しかし、細かいところではまだまだ課題があるので、次はしっかり準備して戦っていきたいと思います」

松橋周平 共同キャプテン

「まずは勝ってホッとしています。どうしても勝ちが欲しくて、今週ここでしっかり勝ってエンジンをつけて走っていこうとチームの中で話をしていたので、今日の勝ちは大きいです。コンディションが悪く風が強い中で、多分、NECさんもリコーもやりたいことはほとんど一緒で、その精度が我々のほうがちょっと上回っていたことが最後の点数の勝ちに繋がったと思います。セットプレーの部分でも、スクラムなどで優勢に立てたのは大きかったです」

──なかなか勝ちを重ねられない中、どのようなチームマネージメントをされているのか?

「我々も今シーズンはやれると思っていて、良い準備をしてトップリーグに臨みましたが、なかなか勝ちがとれずうまくいきませんでした。多分、周りの人からは『今年駄目だったな、リコー』と思われているかもしれませんが、チームや誰かが乱れているわけでもありません。常に皆が良くしよう、良くしようという努力がみられ、我々の強みになっています。今年はチームファーストを大事にしており、どのようなときもチームのためにできることをしっかりするということが常にありました。なかなか勝ちが続かなかったのですが、そのようなときでも皆がチームのために改善していきました。なかなかうまくプレーに結びつかなかったのは正直苦しかったですが、今日の勝ちを機にさらにレベルアップしていきたいと思います」

──前半最後にリコーがリードしているときに、相手がボールキープ中心のプレーをしていたことについては?

「あの局面であのエリアにいると風が強くキックを使ってもほとんど意味がないため、時間帯・風などのコンディションによりNECさんもあのようなプレーしかなかったと思います。ただ、リコーとしてはもっと強いプレッシャーをかけ、ペナルティーを取ってもう1トライに結びつけられたかもしれません。次に同様の局面が起きたらどうするか反省すべき点だと思っています」

──後半最後の味方のボールキープ中心のプレーについては?

「エリアを取って攻めていくのがリコーのスタイルであり、ラインアウトも強みですが、あの強い風だとエリアがなかなかとれず、セーフティーなプレーになってしまいました。ボーナスポイントは、正直欲しかったです」

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