トップリーグ2021 第1節レポート(NTTコ厶 41-13 Honda)

ジャパンラグビー トップリーグ 2021 第1節 レッドカンファレンス
2021年2月20日(土)13:00キックオフ/東京・江東区夢の島競技場
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 41-13 Honda HEAT

Honda HEAT

左から、Honda HEATのリー ヘッドコーチ、小林キャプテン、藤崎選手

左から、Honda HEATのリー ヘッドコーチ、小林キャプテン、藤崎選手

ダニー・リー ヘッドコーチ

「シーズン初戦のゲームでしたが、納得のいく結果を得られませんでした。前半、セットピースでボール確保に苦しみ、33%しかボールを獲得することができなかった結果です。ただ、その中でもマイボールを活用しポイントを稼ぐことができました。前半終了時の得点は13対19でしたので、まだ勝負は終わっていないと感じており、ハーフタイムまでしっかりプレーでき、競い合うことができていました。しかし、後半のNTTコムはレベルを一つ上げてきました。特にディフェンスでのプレッシャーは素晴らしく、我々はクローズダウンされてしまいました。ゲーム終盤の14点差のところまでは追いつける余地がありましたが、あせりとパニックによって相手に安易なトライを取られてしまいました。終盤、点差は大きく開いてしまいましたが、選手たちの努力を賞賛したい。まだ先があるので、選手たちの体のケアをして、次戦に向けて1%の小さなところにも修正をかけていきたい」

──パニックに陥った要因は?

「我々がペナルティをして、スコアボードに表示された得点差が開き、得点を返さないといけないという気持ちがパニックに変わりました。我々がペナルティを得たときには、蹴りだすべきところを、選手はクイックタップを選んだ結果、相手の手中で踊らされてしまいました」

小林亮太キャプテン FL

「セットプレーも含めていろいろと課題の見えたゲームでした。リーグは始まったばかりなので、今日出た課題を修正して次戦以降しっかり戦っていきたい」

──後半の素晴らしかったとされた相手ディフェンスを体感した感触は?

「自分たちのやるべきことが明確でなく、相手の集散が早く、自分たちのサポートが乱れてしまいました。相手ディフェンスは一貫して良いプレッシャーをかけてきましたが、我々は良いコミットができませんでした」

藤崎眞樹選手 CTB

「前半は13対19で、自分がファーストトライを取ってロースコアで自分たちの良いテンポでアタックができましたが、自分たちの気持ちが前のめりになってどんどん相手にテンポを出され、今日の結果となってしまいました。まだ初戦なので、これから勝ちを目指してやっていきたい」

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス

左から、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのリースエドワード ヘッドコーチ、スミス選手、金 共同キャプテン

左から、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのリースエドワード ヘッドコーチ、スミス選手、金 共同キャプテン

ヒュー・リースエドワード ヘッドコーチ

「例年、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスは初戦苦しい展開になりがちでしたが、今日の試合でボーナスポイントを含む勝ち点5を得られ、この結果に満足です。ボーナスポイントを取りつつも課題を沢山見つけることができ、チームにとって良い勝利でした」

──アマナキ・レレィ・マフィ選手が選手登録されていない理由は?

「コーチの求めているレベルのコンディションに調整できなかったためです」

──新加入のSHグレイグ・レイドロー選手についての印象は?

「彼は、誰もが認めるワールドクラスの選手であり人間です。チームのすべての選手たちに、人としても良い影響を与えており、チームは彼を暖かく迎えています。豊富な知識と彼の人間性は、チームの環境にとってものすごく良い影響を及ぼしています」

──今日のレイドロー選手への評価は?

「球出しをうまくコントロールしていました。特に前半、スミス選手(スタンドオフ)に風下で良いパスを供給していたので彼も助かったでしょう。味方選手のシンビン期間中、レイドロー選手は10番としてのプレーもありましたが、すぐに求められるポジションをこなせるワールドクラスの実力があることを証明してくれました」

──レイドロー選手の加入によって、チームが変わった部分は?

「どの局面においてもかなりポジティブな影響をチームに与えています」

金正奎 共同キャプテン FL

「勝って反省できるのは良いことです。例年、伝統的にファーストゲームを落とす、またはぎりぎりの状態で勝つ試合が多かったので、例年と違ったシャイニングアークスを見せることができました。それはプレシーズンで良い準備をしているからこそであり、我々のラグビーをしっかり信じてプレーした結果が、今日の結果だと思います。まだリーグは続くので、もっともっと成長した姿を見せられるように頑張りたい」

──コロナ禍でリーグ開幕が延期され、久しぶりとなった今日の公式戦への影響の有無は? もし影響がなかったのであれば、その要因は?

「シーズン開始がひと月延びて精神的に難しい状態でしたが、チームとしてはポジティブに受け止め、準備期間が更に一か月得られたので、ネガティブな要素を感じることなく成長するきっかけをもらうことができました。ファーストゲームで今日の結果が得られたのも、一か月延びたことによると思います」

──今日はスクラムで相手に勝っていたと思いますが、その理由は?

「プレシーズンに、スクラムについて斉藤展士コーチとフロントローの選手たちがハードに取り組み、良い準備ができました。相手がどうであるかよりも、自分たちのスクラムはどうかというところにフォーカスしていることが、相手スクラムを崩せた大きな要因です」

──今日、久しぶりに公式戦ができたことについての思いは?

「このコロナ禍の状況で、大会が運営されていることに感謝しています。様々な人々の努力があって我々はグラウンドに立つことができていることを、ひしひしと感じています。我々ができるのはグラウンドで自分たちのパフォーマンスをして、観ている方々に勇気と希望を与えることが使命です。今日は、まずその第一歩ができたのではないかと思っています」

フレッチャー・スミス選手 SO

「前半は良いシェイプとテンポでアタックできていました。天候の関係で風下となり苦しい展開となる中、ラインアウトのオプションや頭を使った戦い方ができており、前半は良かったです。後半、風の影響で苦しんでいたラインアウトは課題が残りましたが、ポジティブな結果を試合中に出せたので満足です」

──今日のご自身のプレーを振り返ってください。

「部分的には、満足いくところと、いかないところがありました。例えば、前半ではFWが強いキャリーで前に行けたので、良いテンポとリズムでアタックすることができました。後半は、プレーが止まり、スクラムになることが多く、リズムがうまくとれませんでした」

──12月の中頃の加入後のチームの印象や、チームに馴染むためにどのような努力をされましたか?

「来日前に、コーチや選手たちからいろいろな情報を事前に頂いていたので、良い予習ができていました。チームのゲームプランも、NZのプレースタイルと似たテンポの早い展開ラグビーで、自分のスタイルに合っていたのでチームに溶け込むのは苦ではなかったです。チームに合流してからの数週間で、選手たちの特徴を捉えるなどの良い準備ができました」

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